(C)GLORY
9月14日(現地時間)にイリノイ州シカゴで『Glory 58: Chicago』が開催された。
グローリーは、ヨーロッパのキックボクシング団体。2011年のFEGの経営悪化によるK-1の活動休止に伴い、世界的に大規模なキックボクシング団体がなくなったため、ピーター・アーツやクリス・ナギンビ、ムラット・ディレッキーらは引退、タイロン・スポーンやグーカン・サキらは総合格闘技またはプロボクシングへの転向を表明するなど、キックボクシング界の人材流出が顕著になっていった。そこで、K-1を買収するつもりだったバス・ブーンと、ブーンに協力していた大手独立系スポーツ・マーケティング広告代理店トータル・スポーツ・アジア(TSA)、石油系ヘッジファンド『BlueGold』の運営で財を成した投資家のピエール・アンデュランド(Pierre Andurand)らが改めて結託し、ピエールとTSAが合わせて総額3000万ドル(約23億円)以上の出資をして、ゴールデン・グローリージムとは独立した興行の運営母体としてグローリー・スポーツ・インターナショナル(Glory Sports International Pte LTD.)を設立(略称はGSI)。2012年3月23日のモスクワ大会で事実上旗揚げした。但し、巨額の損失からバス・ブーンらは追われてしまう。何度かの組織変更の末、北米を照準にして2016年2月、UFCファイトパスでの配信を開始した。
今大会のメインではミドル級王座戦が組まれ、王者アレックス・ペレイラが、前王者サイモン・マーカスの挑戦を受けた。ペレイラが王座を奪った相手が、このマーカス。雪辱に燃える前王者を相手にしたペレイラは4Rにマーカスからダウンを奪う猛攻で、大差の判定で勝利。見事に王座防衛を果たした。
■ GLORY 58
日時:2018年9月14日(現地時間)
会場:アメリカ・イリノイ州シカゴ
<ミドル級王座タイトルマッチ>
○アレックス・ペレイラ(ブラジル/王者)
判定 5-0
●サイモン・マーカス(カナダ/挑戦者)
<ヘビー級>
○ベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア)
判定 5-0
●ジャファー・ウィルニス・ウィルニス(オランダ)
<フェザー級>
○アンヴァー・ボイナザロフ(アフガニスタン)
判定 3-2
●ベイリー・サグデン(イギリス)
<ヘビー級>
○ジュニア・タファ(オーストラリア)
1R 1分35秒 KO
●ヘイズ・ウィルソン(米国)
<ウェルター級トーナメント 決勝戦>
○トロイ・ジョーンズ(米国)
不戦勝 ※ルメールが1回戦で受けた負傷によりドクターストップ
●マイク・ルメール(米国)
<ウェルター級>
○オマリー・ボイド(米国)
判定 4-1
●リチャード・エイブラハム(米国)
<ミドル級>
○マット・ベイカー(米国))
3R 1分55秒 KO
●トーマス・ジェンキンス(米国)
<ウェルター級トーナメント 1回戦>
○トロイ・ジョーンズ(米国)
1R 1分00秒 KO
●ケイシー・グリーン(米国)。
<ウェルター級トーナメント 1回戦>
○マイク・ルメール(米国)
判定 5-0
●オマー・モレノ(米国)
<フェザー級>
○ハッサン・エル・カスリ(モロッコ)
3R 2分36秒 TKO
●コウ・リー(米国)
<ウェルター級>
○ジャスティン・モス(米国)
判定 4-1
●ポール・バナシアク(米国)
<ライト級>
○ニック・チャスティーン(アメリカ)
判定 5-0
●ジョン・モアストーン(アメリカ)
<ライト級>
○ロロント・ネルソン(米国)
判定 5-0
●トレヴァー・レイジン(米国)