史上最大のインディー『ALL IN』爆発!クリス・ジェリコ顔見世!コーディ新NWA王者

Photo by George Napolitano

 現地時間1日、シカゴのシアーズセンターアリーナを前売りだけで完売させるという快挙を達成して、WWEの圧倒的な天下が続いた北米のプロレス史上に、新たな歴史の扉をこじ開けた『ALL IN』が開催された。この前売り完売の成功を受けて来春、『レッスルマニア週間』の4・6新日本プロレスROH合同開催によるMSG進出という、ウルトラCが可能になった経緯になる。

 大会は、直前に発表されていた試合順とは違うもので、オカダ・カズチカがセミ待遇と、新日本プロレス側の要請があったのだろうか、期待のレインメーカー対アンブレラ対決は文句ナシの攻防に。
 NWA王座の移動は、大人のファンにはお見通しのことだったかもだが、内容も申し分なく、ブランディ・ローズのベレー帽衣装がセクシー過ぎる。黒人女性幻想をかきたてていた。

 大会の話題としては、やはりクリス・ジェリコの登場だろうか。ちょこっとはケニー・オメガを痛めつける展開をリングでもやっており、一部で噂されていたように、WWEとの関係が微妙に変化してきていることを裏付けることになっている。

■ ALL IN
日時:9月1日(現地時間)
会場:シアーズセンターアリーナ

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<メインイベント第11試合 6人タッグマッチ>
飯伏幸太 ○ヤングバックス
 11分48秒 メルツアー・ドライバー
レイ・ミステリオ・ジュニア レイ・フェニックス ●バンディード

 こちらのカードは、述べるまでもなくファーストペースの展開に。本誌既報通りミステリオは翌日のインディー試合を最後に再びWWEに合流するのだが、今宵は黄色い衣装と黄色いマスクという、いつもと違う印象を受けるいでたちだったが、最後はヤングバックスのメルツアー・ドライバーが炸裂した。

<第10試合 セミファイナル シングルマッチ>
○オカダ・カズチカ
 26分05秒 レインメーカー2連発
●マーティー・スカル

“This is AWESOME”のチャントが会場に鳴り響いた。ハードコアファンなら誰もが待ち望んでいた黄金カード、レインメイカー対アンブレラである。ケツこそレインメーカー二連発というのは大人のファンはわかっているが、要は中身で唸らせてくれるかどうか。試合は、気持ちややゆっくりのペースで行われたが、さすが期待通りというべきか、実況が「タイガー服部のカウントは遅いことで悪名高い」とか、ちゃんと全世界の配信視聴者に向けて説明されているのが素晴らしい。そしてスカルの展開を「トシアキ・カワダ=スタイルだ!」と叫ぶ箇所などは、涙ちょちょ切れだろう。みんなわかってくれているのである。

 終盤にはあのオカダの打点の高いドロップキックも披露されたし、スカルがアンブレラをリングに持ち出し、傘を開いたら『ALL IN』のロゴというサービスもあったが、期待以上で堪能させてくれた。

<第9試合 シングルマッチ>
○ケニー・オメガ
 17分47秒 片翼の天使
●ペンタゴンjr(ペンタ・セロ・ミエド)

 ペンタゴンにも見せ場が用意され、一進一退の攻防が描かれた。


 激闘の後に会場が暗転、ペンタゴンのコスチュームを着たやや大きい男がコード・ブレイカーを放ち、実況のドン・キャリスが「クリス・ジェリコだ!」と叫ぶ。マスクを取ったジェリコはペイント顔。「ケニー・オメガ、”ジェリコ・クルーズ”で待っているゾ」と言い残して去って行った。

<第8試合 ROH王座戦>
○ジェイ・リーサル w/ラニー・ポッフォ
 14分21秒 リーサル・インジェクション
●フリップ・ゴードン(バトルロイヤル優勝者) w/ブランディ・ローズ
※ブリー・レイが試合後に乱入、闘った両者を蹴散らしテーブル設置、しかし、シカゴ地元のコルト・カバナが救出にあらわれて、ブリー・レイは自身の設置したテーブルに叩きつけられた。

<第7試合 シカゴ・ストリートマッチ>
○ハングマン・ペイジ
 20分08秒 ハシゴからのライト・オブ・パッセージ
●ジョーイ・ジャネラ w/ペネロープ・ホープ
 棚橋弘至に「俺に預けて欲しい」と言わしめたハングマン・ペイジが北米客にお披露目

<第6試合 NWA世界王座戦>
●[王者]ニック・オールディス
 22分01秒 ニックのサンセットフリップにコーディが丸め込まれずに座り込んでのピン
〇[挑戦者]コーディ w/ブラディ・ローズ

※ダイアモンド・ダラス・ペイジも祝福にかけつけた。

<第5試合 女子4wayマッチ>
〇テッサ・ブランチャード
 12分41秒 ハマーロックDDT
●チェルシー・グリーン
他の2名はマディソン・レイン、ブリット・ベイカー

<第4試合 シングルマッチ>
〇クリストファー・ダニエルズ
 12分30秒 ムーンサルト
●スティーブン・アメル

<第3試合 シングルマッチ>
〇マット・クロス
 9分23秒 シューティングスタープレス
●MJF(Maxwell Jacob Friedman)

All In: Zero Hour on WGN America 米国東部時間夜6時~

<第2試合 15名参加 オーバーバジェット・バトルロイヤル>
ジョーディーン・グレース、ムース、ロッキー・ロメロ、コルト・カバナ、イーサン・ペイジ、ブライアン・ケイジ、ビリー・ガン、ジミー・ジェイコブス、マルコ・スタント、ブランドン・カトラー、パニッシュメント・マルティネス、オースティン・ガン、ブリー・レイ、ハリケーン・ヘルムズ、トミー・ドリーマー、バレッタ、チャッキーT、謎のマスクマン
優勝:○謎のマスクマン(フリップ・ゴードン)
 17分06秒 リングから落とす
●ブリー・レイ

<第1試合 タッグマッチ(ゼロアワー)>
●ブリスコ・ブラザース
 12分33秒 カザリアンのフラックス・キャパシター(パワースラム)
〇ソーカル・アンセンサード(カザリアン&スコーピオスカイ)

※異常な数の本誌通信員が現地シカゴに集結。完全詳細版は金曜7日発売の週刊ファイト9月13日号に収録されました。

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