ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』㊾[ファイトクラブ]ミスター・ポーゴ 一周忌興行

[週刊ファイト7月12日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼ケン・片谷『メシとワセダと時々プロレス』㊾
 ミスター・ポーゴ 一周忌興行
・本人だってまだ死んだことに気付いていないはず
・ラーメンマンや高瀬は本当によく頑張っていた
・W☆ING、FMW、そしてWWSに縁のある選手やお客さんが勢揃い
・ダンプ松本、FMWからキャットファイト、ミス・モンゴル、サバイバル飛田
・しょっぱい試合はできない緊張感、ポーゴさんが見守ってくれている安心感
・セミ高瀬直也vs.モンスター宮本和志~大・高瀬コール!
・田中将斗&黒田哲広&宮本和志vs.マグニチュード岸和田&鶴巻伸洋&高瀬直也
・戸井克成、W★ING茨城と会食


 金村キンタロープロデュース『ミスター・ポーゴ 一周忌興行 新木場大会』、ラーメンマンと金村キンタローがガッチリ握手! バトルロイヤルは知らない選手ばかり!? ミスター・ポーゴ最後の弟子 高瀬直也が願ってもないビッグチャンス、ポーゴさん、どうでしたか?

2017年6月23日。我々の前から突然ポーゴさんがいなくなって、早いものでちょうど一年が経過しました。

この一年、本当に色々なことがありました。
よく、残された人たちに悲しむ暇も与えないように、わざと故人が忙しくさせているのだということを聞きますが、まさにその通りです。
ポーゴさんが、しょっちゅうみんなの前に現れて、いつものようにイタズラっぽい顔で我々を忙しく動かしていたのでしょうか?
しかし、それならポーゴさんだって同じことが言えますよ。あまりに突然あの世に行ってしまったので、本人だってまだ死んだことに気付いていないはずです。
だから迷っていつもみんなにイタズラしているのでしょう?

本当だったら、ポーゴさんは一年前に腰の手術が成功していて、今頃復帰戦を行っていたかもしれないのです。
麻酔から覚めぬまま帰らぬ人になってしまったんですから、呑気に「なかなか麻酔が切れねぇなぁ?」なんて言っているんでしょうね?
それでも、麻酔が効いたまま全く痛みを感じることもなく天国へ行けたのは良かったですね。
だって、いつも試合であんなに痛い思いをしてきたんですから、神様が最後くらい楽に逝かせてくれたのでしょう。
いや、ちょっと待ってください! そもそもポーゴさんは今天国にいるんですか? 生前、あそこまで悪の限りを尽くしておいて、天国でのうのうと酒を呑んでいるというのはちょっと虫が良すぎる気がします。
ポーゴさんの理想郷『暗黒街』は、間違いなく地獄にありますよね?
ますますポーゴさんが今どこにいるのかわからなくなりました。
今度この世に降りてきたときにちゃんと居場所を教えてくださいね(笑)!

ポーゴさんが亡くなってから、ラーメンマンや高瀬は本当によく頑張っていましたよ。
WWSの存続が決まったときは、本当に驚きました。ポーゴさんがいないWWSは存続不可能だって、みんなそう思っていましたから。
それでも、WWSは潰れなかった。いや、みんなが潰さなかった。
ラーメンマンや高瀬が、チケットを1枚1枚手売りしていました。何度も何度もお客さんに頭を下げて、ようやく1枚のチケットを買っていただいていました。

群馬での追悼興行は、「ポーゴさんがいたときよりも(お客さんが)入っていたんじゃないの?」と言われたくらい大盛況でした(笑)!
そのくらい、みんな頑張ってチケットを売ったんです。
みんな、ミスター・ポーゴの名に恥じぬよう、そして、ポーゴさんに見られて恥ずかしくないよう、ひとりひとり頑張っています。

そして、7月1日、東京でも一周忌興行が行われました。
ついに、盟友、金村キンタローさんが立ち上がってくれたのです!
W☆ING、FMW、そしてWWSに縁のある選手やお客さんが勢揃いしました!
会場となった新木場1st RINGは、決して超満員とはいかなかったけど、現時点で最高の動員ができたと思います。

会場の片隅には、ポーゴさんの遺影とポーゴさんがいつも身に付けていたジャンパーが飾られました。
試合前、オイラはそっとポーゴさんの写真に手を合わせました。
いつも、試合の前には、ポーゴさんに恥ずかしくないよう、そして怪我をしないよう祈っているのですが、それに加えて今日は、一周忌興行が成功しますようにと念じました。

カード発表が終わり、ラーメンマンと金村さんがリングに上がりました。
この二人が同時にリングに立っている姿を見て、オイラは不思議でたまりませんでした。
時にはポーゴさんの味方となり、時には敵対してきた二人です。その二人が、今同時にリングに立っている…。
でも結局、二人ともポーゴさんのことが大好きなんだなということがよく分かりました。

オイラは、第三試合のバトルロイヤルに出場しました。
バトルに参加した選手は15名。しかし、半分以上が知らない選手でした。
W☆INGにもWWSにも縁もゆかりもない選手ばかりですから、当然ポーゴさんもご存知ないでしょうね(笑)?
でも、どうかご安心を。会場にいる全ての人がポカーンとしていましたから(笑)!

それでも、W☆INGとWWSの歴史が、もっと言えばポーゴさんのレスラー人生がギュッと詰まった、味のあるバトルロイヤルになりました。
ポーゴさんのことが大好きだったダンプ松本さん。FMWからキャットファイトまで、常に欠かせない存在だったミス・モンゴル選手。初期のWWSを支えたサバイバル飛田選手。そして、これからのWWSを担っていかなければならないミスター・アトミック選手やMASAMI選手…。他(の団体)では、絶対に集まらないメンバーでしたね。


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