[ファイトクラブ]過大評価過ぎても追悼ならず:新日冬の時代裏エース!? 異論ベイダー考

[週刊ファイト7月5日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼過大評価過ぎても追悼ならず:新日冬の時代裏エース!? 異論ベイダー考
 タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・8500字感動巨編収録!TPG(たけしプロレス軍団)の手違い連鎖から
・WCW黒人王者ロン・シモンズ誕生へのつなぎ役とUインターへの転出
・消去法で選ばれたベイダーの中身と木偶の坊ビックマン
・Uインターのオファー金額と新日プロの泣きっ面に蜂:スーパーベイダー
・1990年第1回G1クライマックス2日目の武藤敬司vs.ベイダー戦
・脱線1:RAWのベイリー、サーシャ・バンクス「カウンセリング行け」
・9・1丸藤正道デビュー20周年記念両国大会へのヒデオ・イタミ参戦裏
・脱線2:英国ロイヤル・アルバート・ホールにトリプルH、ショーン・マイケルズ
・日米逆転劇の転換点:1991年のプロレス教育と他誌にないベイダー論
・間違いなく何度かある新日、冬の時代の裏エース


―― 今週も、ベイダー追悼が続いています。安威川敏樹さんも1本出しました。普通は、前の週に追悼記事、しかも複数やったら、もう打ち止めなんですが、大物の場合は翌週続くのも許されるということだと思います。

▼皇帝戦士の早すぎる死! スーパーパワーで時代のはざまに現れたベイダー

[ファイトクラブ]皇帝戦士の早すぎる死! スーパーパワーで時代のはざまに現れたベイダー

オフレコ それはイイんだけど、週刊ファイトが扱う以上は、美談だけではいけないとか、ファンタジー活字の文献に書いてあったことを、そのまま引用というのには、釘を刺しておく必要がある。実際、1987年12月27日、ビッグバン・ベイダーの両国国技館での衝撃的な日本デビュー戦は、『たけしプロレス軍団(TPG)』からの刺客ということで、新日本プロレスに挑戦状を叩き付けたアングルだったんだけど、突っ込み不足やな。なぜに暴動になったのか、シュート活字でやらないと有料記事の価値があるのかと言われてしまう。

―― 藤波がジョブ(お仕事役)を拒んだという件ですか?

オフレコ そう。この日のカードは当初、藤波辰巳(現:辰爾)&木村健吾(現:健悟)vs.マサ斎藤&ビッグ・バン・ベイダーのタッグ・マッチ、そしてアントニオ猪木vs.長州力と発表されていたが、当時は偉くなってアップダウンにも口を挟める待遇だった藤波が、そんな無名のビックマン、漫画キャラになんで俺が寝るんだとゴネた。

―― WWEを語るんだったら、ちゃんとWWEネットワークも見てから記事書きなさいというのがあります。2014年の12月9日に制作された『THE MAN THEY CALL VADER』という9分強の番組が、追悼特集の上位に出てきますが、ドキュメンタリー番組はケーフェイお構いなしのWWEなんで、本人がはっきりと、藤波が拒んだんで、マサ斎藤が「I’m sorry 試合がなくなった」と言われたと証言してますね。それで今日はナシかとビール飲んでいたら、「レオン、着替えてくれ。試合だ」と、急に呼ばれたと。

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オフレコ たけし軍団のガダルカナル・タカとダンカンがリングに上がり、猪木に対し「ベイダーと闘ってください!」と挑発するしかなかった。猪木も長州戦やったばかりなのに、「受けてやるかコノヤロー! お客さん、どーですか!?」と、TPG売り出しのために「俺が寝てやる」と腹をくくったというのが真相だね。それで3分弱でやられた。

▼大阪プロレスにダンカン乱入!20年前のTPGプロレスを語り出す・・・スペル・デルフィン

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―― 結果的に、お客は納得しなかったんですが・・・。藤波との因縁はそこから始まり、のちには長期欠場に追い込んだ張本人になると。そういったことも書かないと、ネット検索で安易に出てくることをまとめ直しても、情報商材[ファイトクラブ]足りえるのかと批判が飛んできます。

オフレコ タイトルに意味があったとされる時代のIWGP王者、三冠ヘビー級王座、髙田延彦に勝ってUインターの世界ヘビー級王座というのも、オモテの歴史として書く必要があるけどね。それどころか、それこそネット検索してみたら、欧州ではCWA世界ヘビー級、メキシコではUWA世界ヘビー級というのもあれば、忘れてはいけないのがWCW世界王者にも三度なっている。

―― 「450パウンドの巨体」という代名詞ですから、チャンピオンにするには説得力がありました。もっとも、どこでも短命王者というか、繋ぎの役割になってしまう宿命も指摘する必要があります。但し、ガンガンぶん殴ってなぎ倒すから、シュートでも強いという幻想があった。PRIDE参戦が検討された逸話もあります。さすがに、本物のガチとなって、断ったそうですけど。

WCW黒人王者ロン・シモンズ誕生へのつなぎ役とUインターへの転出

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