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5・5『LEGEND THE PRO-WRESTLING巌流島決戦』〜初代タイガーマスクxウルティモ・ドラゴン発表

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 3年8ヵ月ぶりに"虎"と"龍"の一騎討ちが実現。23日、掣圏真陰流・興義館にて、初代タイガーマスクとウルティモ・ドラゴンの2人が記者会見を行い、5月5日(土・祝)に山口県の巌流島で開催されるLEGEND THE PRO-WRESTLING『武蔵・小次郎決闘400年記念チャリティ 巌流島5・5MATCH』において一騎討ちを行うと発表した。


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「初代タイガーマスクの相手は僕しかいません」(ウルティモ)

 初代タイガーにとって5・5巌流島決戦は、地元・山口への凱旋興行でもある。すでに藤波辰爾と長州力の対戦カードは決定済みだったが、メインイベントに出場する初代タイガーの対戦カードは未定のままだった。そこで名乗りを挙げたのがウルティモである。

 「巌流島の大会を前に、"いったい誰が佐山先生と戦うんだろう?"とレスラーとしてではなく、一個人として注目していました。ただ、手前味噌になってしまうんですが、初代タイガーマスクの対戦相手は僕しかいないといつも思っているので、カードが決まってないのであればアピールしたいなと考えていました。巌流島は宮本武蔵と佐々木小次郎が戦った歴史的な場所ですし、山口県は佐山先生の生まれ故郷でもありますので、ぜひここは僕に任せていただけたらなと」

 ウルティモはリアルジャパンプロレス3・16後楽園ホール大会に出場。長州力と組んで、藤波辰爾&佐藤光留組と対戦し、佐藤からピンフォールを奪った。そして試合後、バックステージでリアルジャパンの平井丈雅代表に、初代タイガーとの一騎討ちをアピールした。これを受けて、LEGEND THE PRO-WRESTLING実行委員会、ならびに巌流島5・5MATCH実行委員会が協議。正式に2人の一騎討ちが決定した。

 2人のシングル対決はこれが2度目。2008年9月18日に行われたリアルジャパン後楽園ホール大会での初対決では、11分9秒、回転足折り固めで初代タイガーが勝利している。

 初代タイガーに憧れてプロレスラーになったウルティモは、対戦前から「ある意味で、プロレス人生の集大成かもしれない」と語っており、敗北した後も「夢が叶った。負けてしまったけど、幸せです」と発言している。

 それから3年8ヵ月ぶりの一騎討ちとなるが、ウルティモの心境は前回とはまったく違うようだ。

 「前回は色々と発言したと思いますけど、佐山先生(初代タイガーマスク)と肌を合わせた選手というのはみんなそういう感想があると思うんです。言葉にするかしないかは個人の考えですけど。僕にとってはずっと憧れている……今現在も憧れている方ですからね。正直言って、勝敗がどうのこうのと言う以前に対戦できること自体が夢のような話でした。ただ、今回はもっと自分に責任があるというんですかね。実行委員会の方たちから対戦相手を任せられて、前回とは違う意味のプレッシャーを感じています」

 「初代タイガーに憧れて続けてきた」=「全てを知り尽くしている」ことにもなると、ウルティモは言う。

 「初代タイガーマスクの戦い方は全て僕の中にインプットされていますし、後は身体が勝手に動くと思います。僕と先生(初代タイガー)にしかできない素晴らしい空間にしたいなと思いますね。ただ、スパーリングパートナーみたいになるつもりはありません。今年は辰年ですし、僕にとっては25周年になりますから、試合では必ずキッチリと勝利したいと思います」

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「サマーソルトキックを復活させたい」(初代タイガー)

 ウルティモが「プレッシャーを感じている」と語ったのには訳がある。今回は初代タイガーにとって"初の凱旋試合"になるからだ。30年前、新日本プロレス時代に初代タイガーは山口で試合を行っているが、当時はタイガーマスクの正体を明かすことは許されず、日本語での会話もNGという状態だったため、親類や同級生とすら話すことができなかった。

 しかし、今回は「初代タイガーの出身地は山口県であること」が周知の事実として凱旋興行を行うので、下関は大きな反響が巻き起こっており、初代タイガー本人もいつも以上に意識が高い。

 「去年からこの5月5日に向けて全てのトレーニングをしてきました。先日の試合(リアルジャパン3・16後楽園ホール大会、初代タイガーマスク&ザ・グレート・サスケvs大仁田厚&矢口壹琅)でも納得できる動きができましたが、それもずっと練習してきた結果だと思います。さらにもっと体調の良い自分を築いていきたいなと。初代タイガーマスクとして佐山サトルが帰る凱旋試合だからこそ、初代タイガーマスクらしい試合をしたいんです」

 昨年から取り組んできた幹細胞治療の結果、負傷続きだった膝の状態が劇的に回復。キックの鋭さも取り戻しつつあり、最近は痛めた膝を使ったヒザ蹴りまで打てるようになってきたという。下半身が安定すれば、初代タイガーマスクらしい動きもできるようになる。それを地元のファンに披露するには、それに合った対戦相手を選ばなければならない。

 当初はザ・グレート・サスケの名前も挙がっていたようだが、IGF3・20福岡国際センター大会で、ウルティモがそのサスケを下したことで、今回の初代タイガー戦が正式に決定している。

 「今一番言い動きをするのがウルティモ・ドラゴン選手」と語った初代タイガーだが、だからこそ完全復活した自分の姿を披露できると考えているようだ。

 「今回はあの頃のタイガーマスクに近いような試合をしたい。膝の具合が良くなって、着地もできるようになりましたから、サマーソルトキックも復活したいです。一夜限りで復活するのではなく、その後も身体が持つ限り何年間もやっていきたいですね」

 初代タイガーの代名詞的な技であるサマーソルトキックだが、2007年9月21日のリアルジャパン後楽園ホール大会で行われた小林邦昭戦以降、膝の状態が悪化したため、封印状態になっていた。その技の解禁を宣言したということは、それだけ体調が回復し、自分の動きに自信が出てきた証拠だろう。昨年から見られなくなっていたコーナー最上段に昇ってのアピールも再開すると明言しており、巌流島決戦に向かって身体が仕上がりつつあることが伺える。

 とはいえウルティモが一筋縄でいかない相手であることは確か。実際に昨年1月、タッグマッチながらウルティモからピンフォールを奪われている(1月10日、LEGEND THE PRO-WRESTLING後楽園ホール大会、初代タイガーマスク&AKIRAvs獣神サンダー・ライガー&ウルティモ・ドラゴン)。足を痛めた状態での敗北だったとはいえ、ピンフォールを奪われたことは純然たる事実だ。しかし、初代タイガーに不安はない。

 「私の足に問題があったわけではなく、それだけの実力がある選手です。警戒するのは当然かなと思います。僕に憧れている選手の中には遠慮気分になる人もいるんでしょうけど、今回は全然違うと思いますからね。でも、今は順調に来ていると思います。"初代タイガーマスクが巌流島で復活する"なんてこれほどタイガーマスク冥利、佐山サトル冥利に尽きることはないでしょ。山口県民のためにも、日本のためにも、プロレス界のためにもいい試合をやりたいですね」

 会見終盤で、初代タイガーは「復活を約束する」と宣言した。タイガーマスクは本当に巌流島で復活するのか? この決戦はメインイベントで行われる予定。今後のリアルジャパンプロレス、さらにはプロレス界を占う上でも重要な一戦になりそうだ。

■ LEGEND THE PRO-WRESTLING
『武蔵・小次郎決闘400年記念チャリティ 巌流島5・5MATCH』
日時:5月5日(土・祝)開場13:00/開始14:00/終了16:00(予定)
会場:山口県・巌流島(下関市大字彦島字船島)

決定対戦カード
<シングルマッチ 時間無制限1本勝負>
初代タイガーマスク
vs.
ウルティモ・ドラゴン

<タッグマッチ 60分1本勝負>
藤波辰爾、ヒロ斉藤
vs.
長州力、大谷晋二郎

<6人タッグマッチ 30分1本勝負>
長井満也、アレクサンダー大塚、ベアー福田
vs.
藤原喜明、スーパー・タイガー、タイガー・シャーク

<シングルマッチ 20分1本勝負>
倉島信行
vs.
間下隼人

<九州プロレス提供マッチ タッグマッチ 30分1本勝負>
筑前リョウ太、めんたい☆キッド
vs.
阿蘇山、田中純二
※試合順未定

前売り券:特別リングサイド6000円、指定席5000円、一般立ち見席2000円
※大人の膝に座らせる程度の子供は無料。チケット代金に渡船代を含む。

当日券:一般立ち見席のみ販売
渡船のみ1500円(プロレス観戦なし/島では出店などのイベントあり)、
渡船+プロレス観戦付き2500円(船400円+プロレス2100円/大人・小人の区別無し)
問い合わせ:巌流島5・5実行委員会(サンデン広告内)083−232−5235

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