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三崎和雄が謝罪会見 戦極は社会的責務を果たす

 ミルホンネットの第一報を考量したのかどうかはともかく、本日午後遅くに急遽行われた記者会見で、三崎は「このたびはたくさんの方々にご迷惑をお掛け致しました事を深くお詫び申し上げたいと思います。私自身、この件に関して反省しております、申し訳ございませんでした」と謝罪した。
 今後の試合に関しては「戦極に判断を委ね、選手として人間として失った信頼を取り戻すために努力し、責任を果たしていきたいと思っております」と語っている。

 同席したワールドビクトリーロードの國保尊弘取締役は、「非常に軽率な行為であったが公務執行妨害については、三崎にはドアミラーと警察官が接触した認識がなかった」と擁護。

 8月2日の『戦極〜第九陣〜』については個人的な意見としながら「リングに上がるべき、一生懸命練習をしてリングの上で三崎和雄らしいファイトを見せるのが一番の償い」と語った。

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 事件が公表されて、即日に謝罪会見を開いた姿勢は正しい。あとは8月2日に参戦するかが問題となる。戦極では過去に公式発表はないままだったからにせよ、逮捕報道を受けてジェフ・モンソンの参戦を見送っている。

 そもそも、ミルホンネットが他誌が取りあげないようなジェフ・モンソンの発言を取り上げるようになったのは、08年5月18日の『戦極〜第二陣〜』のメインイベントで、親友のジョシュ・バーネットと闘った直後の記者会見から。
 「チベットに自由を!」との政治発言で会見を締めくくり、何じゃそりゃ?となったいきさつがある。調べてみれば、ジェフは自称・共産主義者。アナーキーのシンボルの刺青を入れている活動家だった。
 そして、それが単なるポーズではなく、本物のアクティビストであることを知るのが、ワシントン州議会ビルにスプレーで反政府シンボルの落書きをしたことが報じられたことからだ。
 さっそくミルホンネットが政治活動家ジェフ・モンソン、反政府スプレーで逮捕か!?を報道したのは1月15日である。
 
 続いて、戦極〜第七陣〜3・20代々木大会でホジャー・グレイシー対ジェフ・モンソン戦か!?と1月17日に先行報道しているが、そのスプレーの件のみならず、ガールフレンドに暴力をふるった件でも本当に逮捕されてしまい、ホジャーのほうもでたらめな対応だったことが重なって、ジェフの戦極への再来襲は内定が取り消されていた。
 
 お騒がせのモンソンは逮捕により一次的にパスポートを取り上げられ、出国が困難になっていた経緯があるにせよ、ならば、三崎の件も、事態を把握した時点でカードをいったんオフにするのも選択肢のひとつ。その上で真摯な姿をファン、スポンサー、関係者に見てもらってからの判断でもよいのではないだろうか?

 そのモンソンだが、その後の3月21日、元ボクシング王者、ロイ・ジョーンズJr.主催のMMA・ボクシング合同イベント『マーチ・バットネス(March Badness)』で、ロイ・ネルソンに判定勝ちをおさめている。
 さらにもう一試合勝利した後、今度はライバル団体『DREAM.8』、4月5日の愛知・日本ガイシホール大会に急遽参戦、強豪セルゲイ・ハリトーノフにも勝ってしまう。事件後の連勝は、それだけ必死に撒き返したことを物語る。
 日本人選手として世界に通用する可能性が高い三崎にもまた、そうであって欲しい。

 ちなみに國保代表は、「昨日事件を知った」という。どうやら今回の事件は、三崎の所属するGRABAKA道場側が状況判断を誤った。その程度なら黙っていればいいと、庇って嘘の言い訳をして記者会見には出ず、そこが傷口を広げたのではないかと思うと残念でならない。
 
 重ねて、即日の謝罪会見は立派な対応であった。

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2009年06月26日 21:48に投稿されたエントリーのページです。

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