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“瓜田さん”不参加も新スター続々誕生! 10・19『THE OUTSIDER 第参戦』

 19日に東京・ディファ有明で行われた“不良の祭典”こと『THE OUTSIDER 第参戦』。今回もその異常人気のほどは相変わらずで、今回の前売りチケットも、わずか2〜3日で売り切れたというから驚きだ。今大会は、第壱、弐戦で話題のマトとなった“新宿のカリスマ”瓜田純士や、“ハマの狂犬”黒石高大といった、『THE OUTSIDER』が生んだ“スター”たちの多くが不参加となり、根強いOUTSIDERマニアたちをヤキモキさせたが、第参戦でも、偉大なる“先輩”たちに負けず劣らずの濃ゆいキャラクターが大集結。今回は、第参戦が生んだ新たなるスター候補生たちに、スポットを当ててみよう。

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【封印解放アウトレットブルース】川村勝(第26試合)

 戦前の情報といえば、「格闘技歴・北斗神拳を少々…」というプロフィールと、「通る道に、伝説しか残らない」というフレコミのみ。バスケの全国大会で2度優勝の実績を誇るエリートアスリート・高橋玲央とメインで対決する川村勝に対しての、新スター誕生を待ちわびるOUTSIDERマニアの期待は嫌が応にも高まった。
 入場もたっぷり時間をかけ、幻想を高める。入場用コスチュームを脱いだ瞬間に顕れた、和彫りに彩られ著しく隆起した川村の両肩に、場内の誰もが、とてつもない強者のオーラを間違いなく感じとっていた。
 1R開始早々、ノーガードでステップを踏み、高橋のパンチをスウェーでかわす。往年の辰吉丈一郎ばりに、片腕をグルグル振り回して威嚇する。南側客席から飛んだ応援に手を振る余裕すら見せる。リング上の時空を制圧したのは川村。面白いように決まり始める川村のミドル、ヒザ、ストレート。最後はヒザの連打でKO。生粋の喧嘩家が、エリートアスリートを丸呑みにした。そして試合後の川村のマイクが、またたまらない。

「高橋君の目はまだ全然死んでませんでした。またお互い頑張りましょう。で、これは競技とは関係ないんですけど…、

 リングスこの野郎! ふざけんじゃねえぞこの野郎!
 
 …今の発言は、いろいろ憶測呼ぶと思うんですけど、僕も真面目に生きていこうと、ム所出て大検を取ってから、6年が経ちました。今『ふざけんなこの野郎』って言っちゃいましたけど、本当は言いたいのはふざけんなってことじゃないんです。
 まだ籍入れてないんですけど、僕にも子供ができまして。これから日なたの道に近づいていきたいです。(ここで川村が、彼女をリングに上げる)今日はこの、彼女のために闘いました。俺についていけるのは、キミだけだと思います。指輪も買ってやれない生活が続いてますけど、このリングを提供してくれた皆さん、ありがとうございます。最後に一言だけ…、ポイしないでください!」
 
と、天然っぷり全開のマイクを展開。リングスとのやり取りで何があったかは不明だが、試合後のリングス・前田日明代表によると「単なる行き違い。もう話は済んでいる」とのこと。何はともあれ、『THE OUTSIDER』にまたまた、幻想たっぷりのニューカマーが誕生した。

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【名門鈴蘭高校裏番長 格闘彫師】吉永啓之輔(第25試合)

 『THE OUTSIDER』過去2戦を、いずれも寝技で勝ち抜いている吉永。今回も白の特攻服に身を包んだ吉永を、大挙駆けつけた大応援団が、大量の紙テープで出迎える。
 吉永を迎え撃つは、「懲役6年 ストリートファイト無敗」の“リアル・プリズンブレイク”江田雄一。開始早々“バックボーン・喧嘩”の江田がいきなりバックブローを見せ、場内を大いに沸かせるが、キャリアに勝る吉永は慌てず騒がずにテイクダウン。驚異的な身体能力とセンスのみで吉永の寝技を凌ぎに凌いだ江田であったが、最後はガッチリ極まった三角十字で万事休す。しかしナチュラルな格闘センスで、大いに魅せてくれた江田もまた、『THE OUTSIDER』が発掘した原石であった。
 それにしても『THE OUTSIDER』の世界観にはあまりそぐわない(?)寝技で観客を魅了する吉永の存在感は特筆モノ。総身の和彫りで鮮やかに寝技を極めるこの男には、“プロ”としか形容のしようのない華がある。今大会MVPも納得。今後は『THE OUTSIDER』のエースとして、期待が集まる。

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【宇都宮オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー】菱沼郷(第11試合)

 プロフィール写真のその格闘家らしからぬ風貌で、第壱戦開催前も一部で話題をさらっていた“栃木のヒョードル”菱沼が、第参戦にも登場。今回は柔道着にタイガーマスクというコスチュームで、「UWFのテーマ」に乗って登場。実際に見る菱沼は、プロフィール写真よりも精悍で、固太りな体型も相まって“ミニ菊田早苗”のようなビジュアル。
 そのまま柔道着を着て臨んだ菱沼だったが、試合はVT黎明期を見るかのような、今時珍しいほどの大凡戦に。打撃を嫌い、ひたすら引き込みを狙い続けるが、そのあとの決め手がない。菱沼引き込み→ブレイクの展開が繰り返されるまま2R終了。それでも判定を待っている間の菱沼は、コーナーに登り「柔道最高!」と叫ぶKYぶり。これにはコワモテ揃いの観客も、野次を忘れてただただ失笑。試合はともかく、得難いキャラクターの菱沼。今後もチャンスがあるかどうかは、主催者次第といったところか。


【レジェンドオブ池袋ウエストゲートパーク リアル刃牙降臨】渋谷莉孔(第7試合)

 今大会MAXの狂犬度を見せつけたのが“リアル刃牙”渋谷。「格闘技歴・喧嘩のみ」でありながら、ハイキックをことごとくヒットさせる抜群の打撃センスは、やはり生粋の喧嘩家の血が成せるワザか。ハイで一度目のダウンを奪い、カウントを聞く間舌を出して「弱えー! 弱えー!」と叫び続け、追い打ちのハイ→フック連打で戦慄のKO劇。試合終了後もアドレナリン全開で、

「手加減してやってたのによ、弱えーんだよ! こんなこと言いたかねーけど、実は左手骨折してんだよ! でも誰かさんみてーに(負傷欠場の“柔術弁護士”堀鉄平のことか?)言い訳したくねーから俺は出たぞ! 全員かかってこいやぁ〜〜〜!!」

と、R-18指定の形相で絶叫。
 押尾学がカート・コバーンの生まれ変わりと言うならば、この男もまた、“ハイアン・グレイシーの生まれ変わり”であると、ここで断言させていただこう!!

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【ヨコハマ・メタルシティ 陵辱のバッドチューニング】土橋政春(第2試合)

 髪、眉、ヒゲを真っ赤に染め、異彩を放つ風貌の土橋。「柔術でレイプします」の宣言通り、終始寝技で圧倒しチョークで快勝。
「今日まで一緒に練習をしてくれた瓜田一族のみんなと、1年半セックスさせてくれた彼女に感謝します。今日までオナニーを3日間ずっと我慢してたので、家に帰ってたっぷりオナニーします」
と下ネタ全開のマイクで、場内にドン引き&失笑を巻き起こした。

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『THE OUTSIDER』の優秀選手数名を選抜し、来年のリングス・リトアニア大会へ送り込むことを開会式で宣言した前田代表。
「アウトサイダーのしょうもない奴らが、オリンピックでメダルを獲ったようなエリートからチャンピオンベルトを引きむしるように取っていく」
という夢を叶えるために、まずは次回の12・20大会から、強者同士の潰し合いによって『THE OUTSIDER』の看板を背負うエースを決めていきたいとのこと。次回よりいよいよ『THE OUTSIDER』が、プロの舞台へ、そして世界へ向けての飛躍のステップに進化する!?

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2008年10月20日 08:14に投稿されたエントリーのページです。

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