« 昭和プロレス「少年たちとプロレス」1章 4節 みのるの翔けた20年 | メイン | 大阪・枚方の<娯楽格闘技>『石倉道場』 4/29大会開催 »

ディファ有明が超満員!KEI山宮vs.近藤有己はドローでは?

 微妙な判定だった。パンクラス4月27日ディファ有明大会のメインイベント、GRABAKAのKEI山宮が、近藤有己を判定で下した。
 ジャッジの判定はわからなくもない。一度も寝技に行くことなく打撃で勝負した両雄の3R15分の闘い。近藤はローキックを当て、山宮は回転の速いフックを命中させた。

 判定の基準がダメージ優先だとするなら、試合後のインタビュー内容は勝者と敗者が逆転したかのようだった。近藤はまず「判定に納得していない」と答え、「効いたパンチはなかった。思うようには行かないものだ」と試合を振り返った。一方の山宮は、「ローキックが効いた」と答え、「圧力があった」と答えた。また「どちらが勝った負けたではなく、パンクラスのリングで対戦が実現できたこと」はともかくとして、結果に関しては「感情で嬉しいという感覚はない」と漏らしている。
 近藤は山宮が納得していないようだと記者の一人から告げられると、「そういうことなんだったらもう一度やりたい」とも答えていた。

08.4.27pan1.jpg

 立ち見客も多かった1850人の超満員となったディファ有明大会であるが、3Rには場内から「ヤマミヤ」コールが起こるなど、場内はむしろ山宮応援の声援のほうが大きかった。ジャブやフックが命中する度に声援が飛ぶから、山宮のほうが印象点を稼いだのかも知れない。もっとも3Rに山宮のマウスピースを吐き出させ、さし歯をふっとばしたのは近藤のパンチのほうだった。
 
 K-1にも挑戦していた山宮だけに、パンチ技術が向上しているのは誰もが知るところ。打撃コーチの古川会長の指示は、「見せるパンチで誘う」戦術だったようだが、近藤をとらえるまでには至らなかった。また、セコンドの声からは近藤の左ミドルに合わせたり、キャッチする練習を積んだようであったが、これも貰うだけでカウンターも、反撃にもつながっていない。
 近藤にしても、打撃勝負になることは「想定内だった」と言うが、飛び膝蹴りまで見せて欲しかった。
 記者らに配られた団体からの公式結果のコピーが、間違ってドローと表記していたのがおかしかった。そっちが正しいと信じたい。

08.4.27pan2.jpg

 山宮は、マイクアピールで「自分もパンクラスを守る力になりたい」と述べている。団体の所属に戻るのかとも受け取れる発言だったが、試合後のインタビューでは「行って戻ってもしょうがない。GRABAKAにはお世話になっている」。「どこのリングで闘ってもパンクラスとGRABAKAの両方を背負う」と述べた。
 リング上では「次は俺だ!」と川村亮が詰め寄っている。山宮がパンクラスに凱旋したことは間違いない。

08.4.27pan3.jpg

About

2008年04月27日 23:34に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「昭和プロレス「少年たちとプロレス」1章 4節 みのるの翔けた20年」です。

次の投稿は「大阪・枚方の<娯楽格闘技>『石倉道場』 4/29大会開催」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。