9・22 K-1 WORLD GP 2015 ~SURVIVAL WARS~記者会見!カード発表!

木村”フィリップ”ミノルが爆発寸前!?「相手は誰でもいい。怒りを全開にしてリングに上がる」、松倉信太郎「70kgは松倉しかいないというところを見せられると思う」

 7月15日(水)東京・GSPメディアセンターにて、9月22日(火・祝) 東京・後楽園ホールで開催される「K-1 WORLD GP 2015 ~SURVIVAL WARS~」の第1弾対戦カードが発表された。

 K-1 WORLD GPとして初開催となる後楽園大会のコンセプトはサブタイトルにもなっている通り、ずばりSURVIVAL=サバイバル。K-1前田憲作プロデューサーは「今大会は生き残りをかけた戦いになります」と対戦カード全体のテーマを語り、次々の出場選手・対戦カードが発表されていった。

 最初に登場したのは木村”フィリップ”ミノルだ。11月の代々木大会で初防衛戦を控えるK-1 WORLD GP-65kg王者ゲーオ・フェアテックスから挑戦者として指名された木村だが、前田プロデューサーは「木村選手はチャンピオンのゲーオ選手から指名を受けたものの、7月のマサロ・グランダー戦では先にダウンを奪われ、延長戦でギリギリ勝った内容の試合でした。ゲーオ選手が左右田(泰臣)選手にあれだけのパフォーマンスを見せたのと比べるとインパクトは薄かったと思います。そこで今大会のテーマがサバイバルということで、木村選手のタイトル戦線への生き残りをかけた試合を組みたいと思いました」と木村の参戦について説明した。

 これを受けて木村が挨拶。まず始めに「8月のKrush名古屋大会で野杁(正明)選手からも対戦要求があったんですけど、ベストパフォーマンスが出来るのは9月だと思って。自分は全大会でトップファイターとやっているので、どれも楽な試合はなかったし、ファンのみんなが熱狂できる熱い試合をやってきました。100%で状態でリングに上がれないなら、それはファンに失礼だし、自分のプライド的にも許せない。それで9月のリングに上がらせてもらうことになりました」と野杁から対戦要求のあったKrush名古屋大会ではなく、K-1後楽園大会に出るを決めた理由を話し「もしかしたら今回はタイトル挑戦の前哨戦になるかもしれないけど、そういうものをぶっ壊す相手になると思うので、今回も世界タイトル戦のつもりで戦います」と意気込みを語った。

 対戦相手は国内外の選手で現在調整中で、木村自身は誰が相手になってもウェルカムの姿勢。「久々の後楽園出場で、ファンの方も僕が大きくなって後楽園に戻ってきて、どんな試合をするか楽しみにしている人も少ないと思う。自分はすごいものを背負って、すごい試合を見せるしかない。今はリングに上がれることをうれしく思います」と格闘技の聖地・後楽園ホールで戦うことにもモチベーションは高い。

 気になるのはゲーオへの挑戦者が誰になるのか、ということだ。木村の試合はもちろん、8月のKrush名古屋大会では山崎秀晃VS野杁正明という65kgの注目カードが決定。山崎・野杁ともにゲーオへの挑戦にも興味を示しており、前田プロデューサーも「野杁選手は2月のKrush後楽園大会でイリアス・ブライド選手(※K-1 WORLD GP-65kg初代王座決定トーナメントのリザーブファイトでKO勝ち)に勝っているし、もともと4月のK-1代々木大会でゲーオ選手と対戦する予定でした。ファンのみなさんからも野杁選手とゲーオ選手の試合が見たいという声が多いですし、そこで野杁選手と山崎選手試合が決まったということで、僕としてはこの試合の勝者も挑戦者候補として考えていきたいと思います」と話す。

 しかしこれに木村が不快感を爆発。「俺はゲーオにも勝っているし、マサロにも勝っている。なんでゲーオに完封された選手(山崎)とマサロに完封された選手(野杁)の名前が挙がるのか分からない。はっきり言ってセンスないなって思う。(70kg王者のマラット・)グレゴリアンを用意して欲しいですよ(苦笑)。相手は誰でもいいけど、今色々と気持ちの中で抱えているものがあるんで、怒りを全開にしてリングに上がるんで楽しみにしててください」と山崎・野杁らと同列に並べられていることへの憤りをぶちまける。

 さらにその矛先はゲーオにも向けられ「俺はベルトとファイトマネーを賭けてゲーオに勝っているから、今はキング(木村)がチャンピオン(ゲーオ)にベルトとファイトマネーを貸しているだけ。アイツはチャンピオンじゃなくて、暫定チャンピオンです」とK-1王者に相応しいのはゲーオではなく自分だと言い切った。

 木村の相手が誰になるのか、そしてゲーオへの挑戦権を誰が勝ち取るのか。激戦区の65kg戦線がさらに激しさを増していくことになりそうだ。

 続いて発表されたのはK-1 WORLD GP-55kg王者・武尊への挑戦権をかけた一戦=ダニエル・ウィリアムスVSチャールズ・ボンジョバーニだ。ウィリアムスは初代王座決定トーナメント1回戦で瀧谷渉太に敗れはしたものの、先に瀧谷からダウンを奪い、延長戦に入ってもおかしくない接戦を演じた。前田プロデューサーも「もしウィリアムス選手が勝っていたら準決勝が武尊VSウィリアムスになっていて、これはすごく見たかったカードです」とウィリアムスを高く評価している。

 一方のボンジョバーニもトーナメントに出場を予定していた無敗の強豪で、大会直前の負傷でトーナメント欠場を余儀なくされていた。前田プロデューサー曰く「トーナメントに出た外国人選手の映像をチェックして、実は一番強いと思っていたのがボンジョバーニ選手」で「サウスポースタイルから繰り出す左ミドルとストレートを武器に、連撃して前に出てくるファイタータイプで、トーナメントに出ていたら優勝候補になっていたと思われる選手」だったという。

 今回は外国人選手同士の対戦で武尊への挑戦権を争う形になったが“武尊との対戦が望まれていた男”ウィリアムスVS“トーナメント影の優勝候補だった男”ボンジョバーニという、挑戦者決定戦に相応しい図式の一戦になったと言えるだろう。

 そして昨年11月以来、約10カ月ぶりに松倉信太郎がK-1に再登場。K-1中国大会でチームドラゴンの吉川英明に勝利しているティエン・シンとの対戦が決まった。昨年11月のK-1では中国の強豪ジャオ・フーカイに勝利したものの、今年はKrushで2連敗と結果が出ていない松倉。-70kg初代王座決定トーナメントへの出場も叶わなかったが、ここからの再浮上に自信をみなぎらせる。

「最初トーナメントに出られなくて『あー…』って落ち込んで、連敗もしちゃってダメな感じになったけど、ここでチャンスをもらうことが出来た。今まで自分は自分の性格が分からずに、キャラを作って演じて、それが上手くいかなかったけど、最近は『いい人そうに見えていい人じゃない』っていう自分の性格が分かって、それで練習したら上手くいくようになった。だから今の俺は結構強いっす。今、本当に強いから、これでつまらない試合をしてダメだったら、本当にダメな人ですけど、僕に期待していて欲しいです」

 圧倒的な強さでトーナメントを制したK-1 WORLD GP-70kg王者マラット・グレゴリアンやトーナメント3位のサニー・ダルベックは松倉と同級生で、松倉自身「日本人はみんな外国人にKOされて、客観的に見てもグレゴリアンに勝てる日本人はいないと思う」と実力差を認めている。

 その一方で「次の試合で自分が思っている動きを出来たら、70kgは松倉しかいないというところを見せられると思う。今はまだその言葉を信じてもらえないかもしれないけど、次の試合で僕に期待してもらえる試合が出来ると思う。見た目からは分からないけど、中国の選手は本当に強い。でも僕に期待してもらえるように倒して勝ちます」と自分が70kgの希望の星になってみせると宣言した。

 最後に登場したのはK-1甲子園2014王者でプロ無敗の平本蓮。これまでK-1のプレリミナリーファイトで経験を積んできた平本だが、いよいよ今大会で本戦デビューを果たすことになった。会見で平本は「今までプレリミナリーファイトで3試合やって、本戦デビューがやっときたなって思いもありますし、最初は不安な要素もあったんですけど、試合をやるにつれて俺なら出来るかなという気持ちになりました。しっかりその日一番いい試合をしたいです」と本戦デビューへの意気込みを語る。

 7月の代々木大会ではダウンを奪いながらもKO勝利を逃した平本は「本戦デビュー前に3Rをフルに経験できたのは大きな財産。本戦で進化した自分の力を出したいと思います」と前向き。前田プロデューサーによれば対戦相手は「若くてアグレッシブな選手」で調整中だが、平本は「他の階級の選手も含めて一番アピールしたいところはテクニック。倒すか倒されるかの勝負じゃなくて、華麗に綺麗な試合で倒してかっこよく目立ちたいです」と豪語する。

 また「9月も勝って11月の代々木大会でも本戦で強い相手とやりたい」という平本は将来的には70kgに挑戦したいと宣言。「70kg以外の階級も盛り上がっていて面白いけど、70kgで日本人がチャンピオンになるのが一番面白い。65kgは今最も層が厚い階級ですけど、そこで下積みして、いつかは70kgでグレゴリアンをKOしたいと思います」と打倒グレゴリアンを誓う。

 さらに平本は「僕がプロデビューできる年にK-1が新体制でスタートして、僕はK-1に運命を感じている。僕には大きな夢が一つがあるんですけど、それはラスベガスのMGMのメインイベントで最高の試合をすること。その目標に向けていい試合を見せたい」と壮大な野望も語り、K-1の未来を担うつもりだ。

 木村と平本の参戦、ウィリアムスVSボンジョバーニの挑戦者決定戦、松倉VSシンのスーパーファイトに加え、ヘビー級の杉本仁VS木村秀和、55kgの出貝泰佑VS伊藤佑一郎の2試合が決定した。

 前田プロデューサーはこの2試合について「プレリミナリーファイトで経験を積み、巧みなテクニックとコンビネーションを持つ杉本選手。そして高身長でオールラウンダ―の木村選手。日本人としては貴重な重量級のホープ対決となりました。また55kgはバックキックや飛びヒザ蹴りをここぞという時に持つ出貝選手と4月の代々木大会ではバックブローで勝った伊藤選手。両者の回転技の対決に期待したいです」とコメント。今大会は本戦全8~9試合にプレリミナリーファイト数試合を加えたラインナップになる見込みだ。

■ K-1 WORLD GP 2015 ~SURVIVAL WARS~
日時:9月22日(火/祝) 開始・18:00(予定)
会場:東京・後楽園ホール

<K-1 WORLD GP -55kg王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)>
ダニエル・ウィリアムス(オーストラリア/カオソック・ムエタイジム)
vs.
チャールズ・ボンジョバーニ [Charles Bon Gionvanni](フランス/タイガーズ・デン)

<-70kg Fight 3分3R(延長1R)>
松倉信太郎(TRY HARD GYM)
vs.
ティエン・シン [Tian Xin](中国/武漢唐龍泰拳倶楽部)

<HEAVY WEIGHT Fight 3分3R(延長1R)>
杉本 仁(シルバーウルフ)
vs.
木村秀和(HALEO TOP TEAM/J-NETWORKライトヘビー級王者)

<-55kg Fight 3分3R(延長1R)>
出貝泰佑(TEAM GYAKUSAN/元Bigbangスーパーバンタム級(55kg)王者)
vs.
伊藤佑一郎(池袋BLUE DOG GYM)

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