ビビアーノ王座防衛!ONE Championship+アゼルバイジャンACB 83+英国Cage Warriors 92

(C)ONE Championship

 2月24日(現地時間)にタイ・バンコクで『ONE Championship: Iron Will』が開催された。
 2011年7月14日、ビクター・キュイとチャトリ・シットヨートンによってシンガポールで設立されたアジア最大のMMA団体としてアジア各国の主要都市で大会を開催しているONE Championshipだが、アジアの主要各国の大都市での開催を続けており、今回はフィリピン・マニラで開催された。
 今大会はバンタム級王座戦が組まれ、王者ビビアーノ・フェルナンデスが、マーチン・ヌグエンの挑戦を受けた。日本のDREAMのバンタム級、フェザー級の2階級王座を奪い、現在はONEバンタム級王者で13連勝中という圧倒的な強さを誇っている。しかし、挑戦者のマーチン・ヌグエンは階級上のONEフェザー級&ライト級王者であり、今回、三階級制覇を目論んで、階級を下げて挑戦してきており、フェルナンデスからすれは最強の挑戦者を迎え撃つ事となった。試合は、1Rこそ、攻めあぐねたフェルナンデスだったが、2R以降は、テイクダウンも成功させ、ダウンも奪い、試合をリードして判定勝ち。フェルナンデスが見事に王座防衛を果たし、ヌグエンの三階級制覇を阻止した。
 またクロン・グレイシー最大のライバルとして有名なゲイリー・トノンが遂にMMAデビューを果たした。リカルド・コーミナルを相手にテイクダウンからパウンド連打、スタンドでもダウンを奪う猛攻で、最後はグランドで上を奪ってエルボー連打でトノンがTKO勝利。見事な勝利でMMAデビューを飾った。

■ ONE Championship: Iron Will
日時:2018年3月24日(現地時間)
会場:タイ・バンコク インパクトアリーナ

<バンタム級 (※65.8キロ)王座タイトルマッチ>
○ビビアーノ・フェルナンデス(王者/ブラジル)
 判定 2-1
●マーチン・ヌグエン(豪州)

<ストロー級(※56・7キロ)>
○ジェレミー・ミアド(フィリピン)
 1R 1分29秒 KO
●デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)

<ライト級(※77.1キロ)>
○サイー・フセイン・アサリエフ(ロシア)
 3R 2分51秒 腕十字
●山田哲也(日本)

<ライト級(※77.1キロ)>
○ゲイリー・トノン(米国)
 2R 3分40秒 TKO
●リカルド・コーミナル(フィリピン)


(C)Absolute Championship Berkut

 3月24日(現地時間)にアゼルバイジャン・バクーで『ACB 83: Baku』が開催された。
 このアブソリュート・チャンピオンシップ・ベルクートはロシアの総合格闘技団体。団体名のベルクトはコーカサスで尊敬されている鷲の名前から取っている。2012年から精力的に大会を開催してきたMMA団体で、ロシア人同士だけではなく、ロシア勢が(ロシアから見て)海外勢と対戦するカードも多く組まれる国際的な大会だった。しかし、最近はチアゴ・シウバ、ポール・ブエンテロ、マイク・カイルという世界的に有名な元UFCファイターと契約し、ロシア対世界ではなく、ワールドワイドなMMA団体となり、世界各国での大会開催を発表。2017年1月には遂にアメリカ進出も果たした。
 今大会はアゼルバイジャンに進出、首都バクーで開催され、メインはバンタム級王座決定戦が行われた。前王者ピョートル・ヤンがUFC移籍に伴い空位となったバンタム級の王座決定戦は、オレッグ・ボリソフとルスタン・カリモフで争われた。ボリソフも実力者だが、カリモフはMMA10連勝無敗というレコードを持っているだけに下馬評はカリモフがリード。試合は、積極的にキック、テイクダウンを仕掛けるカリモフという感じで、何度もテイクダウンを成功させるものの、ボリソフはなんとか立ち上がるという展開が続く。試合は僅差となったが、積極性でカリモフが判定勝ち。見事に新王者に輝いた。
 更に、日本のライジンで活躍したアミル・アリアックバリがACBに移籍して初参戦、M-1で活躍し、ACBに活躍の場を移した強豪デニス・スモルダレフと対戦した。試合はスモルダレフが打撃で攻め込むとアリアックバリは組みついてテイクダウン。こうなるとアリアックバリのペースで横四方になってパンチ連打でTKO勝利。アリアックバリがACBデビュー戦を勝利で飾り、ヘビー級王座取りをアピールした。

■ ACB 83: Baku
日時:2018年3月24日(現地時間)
会場:アゼルバイジャン・バクー

<バンタム級王座決定戦>
○ルスタン・カリモフ(ロシア)
 判定 スプリット
●オレッグ・ボリソフ(ロシア)

<ヘビー級>
○アミル・アリアックバリ(イラン)
 1R 3分27秒 TKO
●デニス・スモルダレフ(エストニア)

<バンタム級>
○マゴメド・マゴメドフ(ロシア)
 判定 5-0
●エドガルス・スクリーメルス(ラトビア)

<ヘビー級>
○ダニエル・オミランチョク(ポーランド)
 1R 2分43秒 フェイスロック
●ボビー・ブレンツ(米国)


(C)Cage Warriors

 3月24日(現地時間)にイギリス・ロンドンで『Cage Warriors 92: Super Saturday』が開催された。
 このケージ・ウォリアーズファイティング・チャンピオンシップ(CWFC)は、ロンドンに本拠を置くMMA団体だ。 大会ケージ・ウォリアーズは2001年に設立され、2002年7月にロンドンで最初のMMAイベントを開催した。コナー・マクレガー、マイケル・ビスピンという大物UFCファイターがUFC参戦前に、このケージ・ウォリアーズの王者として活躍していた。
 今大会は本拠地イギリスに戻り、3階級の王座戦が組まれた。メインはバンタム級王座戦で、王者ナサニエル・ウッドが、ルカ・アイオヴィンの挑戦を受けた。アイオヴォンも8連勝中だが、王者ウッドはベラトールでも勝利した実績もあり下馬評は王者有利。試合は秒殺決着、スタンドでの打ちあいを制した王者ウッドが、アイオヴィンをKO。アイオヴィンは壊れた人形のように倒れこみ動かなくなり、衝撃的なKO勝利でウッドが王座防衛を果たした。
 またヘビー級王座戦は、なんとイタリア人対決。王者マウロ・セッリーリがカール・ムーアの挑戦を受けた。なんと下馬評では挑戦者有利となっている。しかし試合は、下馬評では不利だったセッリーリが首相撲から膝蹴り連打、そして大ぶりの右フックでムーアをKOして秒殺完勝。セッリーリが見事に王座防衛を果たした。

■ Cage Warriors 92: Super Saturday
日時:2018年3月24日(現地時間)
会場:イギリス・ロンドン

<バンタム級王座タイトルマッチ>
○ナサニエル・ウッド(王者/英国)
 1R 0分50秒 TKO
●ルカ・アイオヴィン(挑戦者/イタリア)

<ヘビー級王座タイトルマッチ>
○マウロ・セッリーリ(王者/イタリア)
 1R 0分15秒 TKO
●カール・ムーア(挑戦者/イタリア)

<フライ級王座決定戦>
○ネイサン・グレイソン(英国)
 3R 4分23秒
●サム・クリーシー(英国)