[ファイトクラブ]ジュニアの祭典が後楽園を塗り替えた夜、全日「エキサイトシリーズ2026」

[週刊ファイト02月26日]期間 [ファイトクラブ]公開中
※画像はあとで追加されます

▼ジュニアの祭典が後楽園を塗り替えた夜、全日「エキサイトシリーズ2026」
 テキサスロングホーン 編集部編
・全日本プロレス後楽園大会!激闘の記録
・アツハヤがシド&ナンシーとファイヤーバードで雪辱を刻む
・LOVE&UGLY誕生と職人コンビからの大逆転
・三冠前哨戦の最終章、サイコブレイクの3カウント
・凶器騒動とハードコア決着が残した後味
・後楽園が示した2つの軸、大田区決戦への不穏な加速


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全日本プロレス後楽園大会!激闘の記録

 2月15日の後楽園ホール大会は、今大会からジュニアヘビー級の祭典「ゼンニチJr.タッグフェスティバル」が開幕したことにより、会場全体の視線がタッグ戦線の先へ先へと引っ張られていく、独特の熱を帯びた興行であった。入場式の段階で、メインイベントで激突するアツハヤと立花誠吾&阿部史典が視殺戦を展開し、その時点で「今夜はジュニアが主役だ」という空気が完成し、そこから先の全試合が、勝敗以上に次の局面へ繋がる要素を持って積み重なっていったのが印象的である。

 さらに休憩明けには場内ビジョンで「チャンピオン・カーニバル2026」出場者が発表され、斉藤レイ、宮原健斗、潮﨑豪、鈴木秀樹、斉藤ジュン、本田竜輝、綾部蓮、安齊勇馬、真霜拳號、関本大介、羆嵐、菊田円、ザイオン、オデッセイ、サイラス、タロースの16選手がエントリーし、4.12後楽園大会で開幕、5.17大田区大会で優勝決定戦、そして2ブロック制でブロック分けと公式戦日程は3.15後楽園大会で明らかになると示されたことで、この日の興行は「目前の決戦」と「春の大戦」まで一気に視界が拡張される構造になっていたのである。

■ 「エキサイトシリーズ2026」東京・後楽園ホール
日時:2月15日(日)
会場:東京・後楽園ホール

<第7試合 ゼンニチJr.タッグフェスティバル1回戦 時間無制限1本勝負>
○青柳亮生 ライジングHAYATO
 23分52秒 ファイアーバードスプラッシュ→片エビ固め
阿部史典 ●立花誠吾

<第6試合 ゼンニチJr.タッグフェスティバル1回戦 時間無制限1本勝負>
○井上凌 望月ジュニア
 17分18秒 首固め
●”ミスター斉藤”土井成樹 セニョール斉藤

<第5試合 三冠ヘビー級選手権試合前哨戦 タッグマッチ 30分1本勝負>
宮原健斗 ●本田竜輝
 9分29秒 サイコブレイク→片エビ固め
○斉藤ジュン 安齊勇馬

<第4試合 世界タッグ選手権試合&GAORA TVチャンピオンシップ前哨戦 6人タッグマッチ 30分1本勝負>
●綾部蓮 タロース 羆嵐
 7分43秒 レフェリーストップ(※スリーパーホールド)
○鈴木秀樹 関本大介 諏訪魔

<第3試合 ゼンニチJr.タッグフェスティバル8人タッグマッチ 30分1本勝負>
MUSASHI 宮本裕向 関札皓太 ○さくだとしゆき
 7分39秒 イスワントーンボム→エビ固め
田村男児 ●佐藤光留 吉岡世起 進祐哉

<第2試合 HAVOC vs 北斗軍 8人タッグマッチ 30分1本勝負>
潮﨑豪 芦野祥太郎 〇ザイオン オデッセイ
 6分04秒 ダイビングヘッドバット→片エビ固め
●大森北斗 他花師 愛澤No.1 ジャック・ケネディ

<第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負>
●小藤将太
 5分58秒 腕固め
○真霜拳號

アツハヤがシド&ナンシーとファイヤーバードで雪辱を刻む

 メインイベントはゼンニチJr.タッグフェスティバル1回戦として、青柳亮生&ライジングHAYATOのアツハヤvs阿部史典&立花誠吾のバチバチヤンキースが時間無制限1本勝負で激突し、ジュニア戦士によるタッグマッチが後楽園ホール大会のメインイベントを飾るのは全日本プロレス史上初という特別な位置に置かれた。青柳亮生は1.25幕張大会で立花誠吾に敗れ世界ジュニア王座陥落となっているだけに、この初戦は単なるトーナメントの1回戦ではなく、心情としても“雪辱の入口”になっている。世界ジュニア王者・立花誠吾と青柳亮生が先発を買って出ると、アニキコールとアツキコールが交錯し、青柳亮生が華麗なステップからドロップキックを叩き込み、さらにバク転して立花誠吾のお株を奪うヤンキー座りを見せるなど、序盤から心理戦の色を濃くした。

 しかし場外戦では立花誠吾&阿部史典が主導権を握り、南側客席の通路で大乱闘へ発展し、ライジングHAYATOが入場口の上から捨て身のダイブを敢行するなど、試合は早々に“メインの重さ”を背負った荒々しさへ突入する。リングに戻るとバチバチヤンキースは徹底した左ヒザ攻めで青柳亮生の機動力を封じ、立花誠吾はニークラッシャーから足4の字固めと、勝ち筋を一本化して迫り、苦しい展開の中で青柳亮生がブレーンバスターをリバースしライジングHAYATOへ繋いだ瞬間が、流れの転換点として際立った。

 中盤以降は互いの連係と切り返しが激しく交錯し、アツハヤの連携、阿部史典の逆襲のお卍固め、立花誠吾のクロスフェイスロックと攻めが途切れず、ライジングHAYATOが巧みに卍固めを切り返しインプラントボムを狙うが丸め込まれるなど、時間無制限らしい“どこで終わるか分からない揺れ”が続く。終盤、青柳亮生が立花誠吾へフィッシャーマンズ・スープレックス3連発、ムーンサルトプレスの自爆も挟みながら、立花誠吾のエルボーを受けきりカウンターの旋風脚で押し返し、合体技の発射体制へ入ると、バチバチヤンキースも雪崩式アングルスラムやヤンキーハンマーを狙って逆転を狙うが、ライジングHAYATOが割って入り人でなしドライバー、ダブルのトラースキックで阿部史典を黙らせ、立花誠吾へ合体式ハウザーインパクト、そして究極の空中殺法・シド&ナンシー、さらにダメ押しのファイヤーバードスプラッシュをクリーンヒットさせて熱戦に終止符を打った。

 リング上でライジングHAYATOは「勝ったよ。これがゼンニチジュニアだよ。Jr.タッグフェスティバル、まだ始まったばっかりって信じられる?これからもっともっと熱い試合見せてあげるよ」と言い、青柳亮生も「アツハヤってまだ結果を出してないんだよ。知らなかったでしょ?今の反応を見てもわかる通り、アツハヤって何にも残してないんですよ。だから、今回のゼンニチJr.タッグフェスティバルにアツハヤ懸けてます。この勢いのまま優勝して、アジア、アツハヤで巻くからさ。楽しみにしといてください。全日本プロレス、さらに向こうへ。Plus Ultra!」と続け、勝利の余韻をそのまま“優勝とアジアタッグ”へ結びつけたことで、初戦突破がゴールではなくスタートであることを明確にした。バックステージでも2人は「このまま行くよ、優勝」「誰が相手でも俺たちは勝つよ」と言葉を揃え、勢いを共有していく。

 敗れた立花誠吾&阿部史典も、ただ悔しがるだけではなく、立花誠吾が「正直、お客さんが『チャンピオン!』と言ってくれるのはバカ嬉しくて」と心情を吐き、阿部史典が「俺、もっと有名になるぞ」と言い、さらに「俺らがメインイベントでも珍しくないような、人が集まるような、看板になるような、そんな選手になろう。強くなろう」と語ったことで、このメインイベントは勝った側の前進だけでなく、負けた側にも“次の課題”を具体的に残す形で成立していたのである。

LOVE&UGLY誕生と職人コンビからの大逆転

 セミファイナルはゼンニチJr.タッグフェスティバル1回戦として、井上凌&望月ジュニアvs”ミスター斉藤”土井成樹&セニョール斉藤が時間無制限1本勝負で激突し、若い勢いと熟練の職人芸が正面衝突するカードになった。望月ジュニアは極真空手仕込みの蹴りで先手を取り、早速井上凌とのコンビネーションを決め、対する土井成樹&セニョール斉藤も試合巧者ぶりで翻弄し、井上凌に照準を定めて随所でラフプレーを見せ優位に進めるなど、初戦から“勝ち方の主張”がぶつかり合う濃い展開である。苦しい時間が続いた井上凌がハンドスプリング式スタナーで形勢逆転し、望月ジュニアもスピードでかき乱してバックドロップから土井成樹の顔面へ容赦ない連打を見せるが、ジャーマンで投げ切れず失速するなど、若さの勢いが途切れる瞬間も描かれるのがリアルであった。

 それでも終盤、井上凌がジャンピング・ハイキック、望月ジュニアが三角蹴り、井上凌もセニョール斉藤へ三角蹴りを発射し、土井成樹を孤立させて2人掛かりで打撃のラッシュを叩き込むと、熟練側も簡単には沈まず、セニョール斉藤のテクニックで流れをひっくり返し、土井成樹がDOI555、バカタレスライディングキックで押し切りにかかるが、井上凌がカウント2.9で肩を上げ続け、マスキュラーボムから逃れて丸め込み、さらに土井成樹のバカタレスライディングキックを読んで電光石火の丸め込みで大逆転勝利を掴んだ。職人コンビからの大逆転という“初戦突破の説得力”に加え、勝利直後にチーム名を「LOVE&UGLY(ラブアンドアグリー)」と発表したことが、この試合を単なる勝敗以上の出来事にしたのである。

 バックステージで井上凌は「このタッグチーム、タッグトーナメント出場が決まってからさ、俺勝って、ジュニアと名前をつけようと思ってたんだよ」「その名も、LOVE&UGLYだ」と宣言し、さらに「俺はさ、今後、永遠にだ。周りのヤツらに嫉妬心を焼いて、ジェラシー焼いて、プロレスをやっていくよ。今年は獲るぞ、タイトル。どんだけ周りのヤツらが華あって強くても、今年ことやってやる。望月ジュニアとまずはLOVE&UGLYで優勝だ!そしてアジアタッグぶん獲ってやるぞ!」と、勝利を“自分の核”に繋げて言葉にした。望月ジュニアも「覚えとけよ、クソ親父!」と吠え、初戦突破が、そのまま次戦以降の物語を押し広げる装置になったことを強く印象づけたのである。

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