[週刊ファイト7月8日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼極悪大魔王の手製の凶器は切れない鎌 ミスター・ポーゴ没後4年
by猫山文楽拳
・ミスターヒト曰く「ポーゴの素顔は小心者」
・ポーゴはプロレス界のジョン・ベル―シだったのか
・愛弟子闘龍のポーゴにまつわるエピソード
「ポーゴさんと闘龍は、ジョン・ベル―シと、ダン・エイクロイドですか?」
ポーゴさんがまだ現役ギリギリ64歳でメインを張っておられたWWS前橋大会で、記者が実際に現場に立ち会いこの目で見た、とっておきのエピソードを聞いた平成生まれの映画ファンである娘は笑いながら言った。
確かにあの日あの時あの場所でアクシデントに見舞われた闘龍=藤田豊成の慌てふためくシーンには、ブルース・ブラザーズのメインテーマがぴたりとはまる気がする。
ミスターヒト曰く「ポーゴの素顔は小心者」
極悪大魔王ことミスター・ポーゴ本名関川哲夫が21017年6月23日に66歳の若さで死去してから、早いもので4年の歳月が流れた。
大日本プロレスBJW認定デスマッチヘビー級初代王者が誰あろうグレート・ポーゴその人である。
火炎放射器を使ったりなどする過激なデスマッチ路線を極めていったのは、90年代に大仁田厚の誘いを受けFMWに入団してからのこと。相撲取りを廃業したあとに新日本プロレスの門を叩き入団を許されたが、わずか1年で解雇されている。
劇団リリパット・アーミーの主宰者で作家の中島らもさんがミスター・ヒトさんが経営されておられた大阪にあったお好み焼き屋に夜ごと通いつめ聞き出した話をまとめたエッセー「クマと闘ったヒト」の中にもポーゴさんについて触れた項目がある。
それによると、ポーゴは凶器に用いるドリルや鎌は、怪我をしないように先っちょを丸くしてあったという。