[ファイトクラブ] それぞれのDEEP、それぞれの20年:佐伯繁「今回のX、長南がベストだったんですけど・・・」

(c) DEEP

[週刊ファイト3月04日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼それぞれのDEEP、それぞれの20年:佐伯繁「今回のX、長南がベストだったんですけど・・・」
 photo:DEEP公式、神宮寺しし丸 by 神宮寺しし丸
・DEEPの20年。佐伯繁の20年。
・元谷友貴、自ら井上直樹戦を再現!
・大原樹里、北岡悟へ引導を渡すが・・・
・藤田大和、神龍誠、平良達郎でフライ級大爆発か
・U戦士・中村大介が牛久絢太郎にKO勝利するDEEPらしいオマケ至福


■ 『skyticket Presents DEEP 100 IMPACT ~20th Anniversary~』
日時:2021年2月21日(日)15:00~
会場:TOKYO DOME CITY HALL

DEEPの20年。佐伯繁の20年。
 「『自分が一番だ』ってつもりで始めたじゃないですか。『いや俺違うだろ』と。『自分の位置はやっぱ後楽園だろうな』と」
 大会中に流された、佐藤大輔氏制作によるDEEPの20年をまとめたスペシャル映像での佐伯繁代表の言葉。格闘技ブームと言われた時代から格闘氷河期まで。後楽園ホールを中心に大会を開き続けて20年100大会。
 「『THIS IS 修斗』とか『修斗愛してます」とか(修斗の選手は)皆言う。ちょっと羨ましい。RENAちゃんとか『1.2.3シュート!』だから。誰か『1.2.3 DEEP!』やれって。まぁ、やられても困りますけどね。恥ずかしくて。でも、そういうのがウチ(DEEP)だと思う」
 目立たず、驕らず、誇らず。20年の間に格闘技界から離れていった人。新たに訪れる人。戻ってくる人。そのすべて、いや、すべてではないかもしれない・・・。その”ほとんど”を受け入れて来たDEEP。
 「今回の(エキシビジョンの)Xも、長南とかが一番ベストだったんですけど。彼のキャリアはウチであるわけだから。彼が格闘技界で影響力を持ってくれた。それは俺、素直に嬉しいなと」
 20年という時間は佐伯代表だけに流れた訳ではない。みんなそれぞれの20年を生きて来た。それぞれの視点でDEEPを見て来た。

 現在は佐伯代表と距離を取る二人の過去映像からの言葉。

青木真也「100回大会まで佐伯さん生きててください」
長南亮「親父みたいな感じですかね。格闘技の。どこに行っても必ず、DEEPには戻って来る」

 過去ではなく現在の言葉としていつか聞きたい。いつか。


会場での佐伯代表の挨拶
 「ご来場ありがとうございました。本戦100回大会、2001年の旗揚げから20周年になります。タイミング的に新型コロナウイルスと重なって、やっぱり俺は持っているなと。痩せろ、痩せろと言われて、なかなか痩せない。50回大会で痩せて、病院に運ばれました。2003年9月の大田区体育館大会で辞めようかと思ったときもありました。そんな時、榊原さんと加藤さんから『PRIDE武士道をやりませんか』と言われて、なんとかここまでやることが出来ました。そのご恩は返し切れません。身体がいつまで持つか分かりませんが。前から『早く死ぬ・死ぬ』と言われて意外と持ってる。ただ、もう10年やりたいかな、最後は逝っちゃったら追悼興行を。カツ丼でも棺桶に入れて。身体が続く限り、コロナもあって、もうちょっと頑張ろうかなと思っています。これからもご迷惑をおかけしますが、宜しくお願いします」
 途中、大会に訪れたRIZIN榊原CEOから「佐伯繁がいないと今はない」と声を掛けられる場面も。

元谷友貴、自ら井上直樹戦を再現!
<第13試合 メインイベント DEEPバンタム級 5分3R>
〇元谷友貴(フリー)
 1R 2分08秒 リアネイキドチョーク
●昇侍(トイカツ道場)

 元谷は昨年大晦日RIZINでの井上直樹戦(1Rリアネイキドチョークで一本負け)からの再起戦。前々戦は昨年11月のDEEP99で米山千隼を1R腕腕ひしぎ十字固めで完封勝利している。
 昇侍は9月RIZINでの朝倉海戦(1R TKO負け)からの再起戦。DEEPでは釜谷真、COROに連勝中。

 元谷は立ち上がりからストライカーの昇侍を打撃でも翻弄する。カーフキックを入れ、左フックでダウンを奪う元谷。立ち上がって打ち気になった昇侍を今度はテイクダウン。すぐさまバックを奪うとリアネイキドチョークで締め落とした。前戦の井上直樹戦を今度は勝者としてそのまま再現したような完勝劇で記念大会を締めくくった。

大原樹里、北岡悟へ引導を渡すが・・・
<第12試合 セミファイナル DEEPライト級 5分3R>
●北岡 悟(パンクラスイズム横浜)
 1R 4分44秒 TKO
〇大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)

 北岡の前戦は昨年9月RIZINでの久米鷹介戦(1-2の判定負け)。2018年大晦日の川尻達也戦(判定勝ち)以来、約2年ぶりの勝利を目指す。
 大原の前戦も同じく昨年9月RIZIN。矢地祐介戦(2-1の判定勝ち)。現在2連勝中。「北岡さんのことは尊敬しているが、僕が引導を渡します」と宣言し試合に臨む。

 開始早々金網に押し込みダブルレッグからテイクダウンを奪う北岡。しかし、大原立ち上がる。テイクダウンを凌がれ今度は下になった北岡は足関節を狙う。しかし、上から大原はパウンド。立ち上がる北岡。しかし、打撃で徐々に削られる北岡。大原は右ヒザ、右ミドル、左フックと当てていき北岡ダウン。そこに大原サッカーボールキック。仰向けになった北岡の顔面へ踏みつけ。意識朦朧の北岡。大原が追撃のパウンド連打で試合終了。

 しばらく立ち上がれない北岡。そこへ駆け寄り深々と頭を下げる大原。果たしてこの引導を北岡は受け取るのだろうか。

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