[週刊ファイト8月27日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼記者座談会
オカダ提唱の『KOPW』 差別化でタイトル乱造をカムフラージュ?
・6試合しか組まなかった点が評価されています
・今の新日プロはタイトルマッチのバーゲンセール
・ベルトの価値だけはあまり落としてくれるな
・ルール決定にファンを参加させているのは悪くない
大会発表からアッと言う間に約1週間後に迫った新日本プロレスの神宮決戦。全6戦のうちEVILVS内藤哲也の2冠戦とともに最も注目されているのは、オカダ・カズチカの提唱によって2020年度の王者を決めることになった『KOPW2020』。従来の新設タイトルとは異なるものになるが、早くも賛否両論の声が上がっている。
(*編注 A=『マット界舞台裏』特約記者、B=スポーツ紙記者 C=フリーのべテラン記者)
B 最初に褒めておきますが(笑い)、8・29神宮球場はマスコミ、ファンの間で非常に好評。現時点でのベストカードが提供される上、6試合しか組まなかった点が評価されています。
A 熱帯夜の中、イッテンヨン並みのロング興行をやられたらファンもたまらない(※編注 17時開始)。
B イッテンヨンも消化試合に見られかねないタッグマッチはやめて興行時間を短縮するべき。昔から望まれていることなのにファンの声が団体に届いてないようで。
C それよりも問題は、またタイトルが新設されることですよ。コロナで外国人選手を呼べないのでますますカードがマンネリ化するという現場の苦しい事情はよく分ります。しかし、これ以上、シングル王座を増やすのは反対。
A このコーナーでも何度か苦言を呈しています。タイトル新設については、さすがに気が引けるのか、1年限定の王座にし、ベルトじゃなくトロフィーが贈られることになっている。
C ルール面でも他のタイトル戦との差別化を図っていますが、『KOPW』をタイトル化して1回でも防衛戦をやったら一緒でしょ? 1団体に5つの(シングル)ヘビー王座はいくら何でも多過ぎますよ。各タイトルから権威や重みがなくなり、どんどん安っぽくなっているような気がしているのは私だけじゃないと思う。
B ヘタしたら、ベルトがストーリー作りの道具になっている。もともと、そういう物なんだけれど、今の新日プロはタイトルマッチのバーゲンセールをやっている印象も受けます。
A タイトル戦に関することは一応、実行委員会が行っている。
C 実体のない実行委員会じゃ意味がないということで木谷オーナーがコミッショナー復活を画策してますが、これも結局、権限を持たない「お飾り」になるのは目に見えているので、むしろ作らない方が良いでしょう。
記者座談会
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