[ファイトクラブ]声優・アーティストと、『アクトレス』高瀬みゆきと尾崎妹加の交差点

[週刊ファイト2月13日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
Photo&Text byこもとめいこ♂

・女優からレスラーへ、高瀬みゆき
・尾崎妹加の現在地
・女子プロレスラーの多様性
・2・2全試合画像増量でお届け

 2月8日深夜、TBS系の音楽情報番組『CDTV』で、好きな声優・アーティストのランキングが発表された。
 今回の趣旨は「グループではなく個人」という事で、ラブライブ! 、アイドルマスター、BanG Dream! といった作品の人気グループは対象外、女性声優の1位は水樹奈々さんであった。
 ちなみにBanG Dream! プロジェクトからはPoppin`Partyのドラムを担当し、アイドルマスターでも活動する大橋彩香さんが入っているが、所属するのはホリプロで、ブシロードの所属声優はランクインしなかった。また、2017年の同じアンケートでは5位に三森すずこさんが入っていたが、今回はランク外。前回は林原めぐみさんが10位だったが、今回既婚者はゼロで、オカダ・カズチカの罪深さを物語る結果と言えよう。
 
 そもそも声優・アーティストという概念が、水樹奈々さん自ら切り拓いてきたものではあるが、デビューして20年を経て未だ第一人者であるという事実には唸らされる。
 2015年は活動休止を発表したμ’sが、『ラブライブ! 』というコンテンツで嵐を越える売り上げを叩きだした年で、夏に行われた『アニメロサマーライブ2015 THE GATE』の3日目ではアイドルマスターとのコラボで開幕早々にさいたまスーパーアリーナのテンションをマックスに持っていった。当然、アニサマの大トリとなる最後に登場するのもμ’sだと思っていた筆者は、そのポジションにアニソンシンガーLiSAさんが登場した事に納得がいかないものを覚えた。
 そのわだかまりは翌々年の2017年、『THE CARD』で3年振りにアニサマに戻ってきた水樹奈々さんが大トリを務め、LiSAさんがその露払いの役を果たすまで遺っていた。
 
 しかしあれから2年半が過ぎ、水樹奈々さんとLiSAさんの序列は絶対的なものではなくなった。
 それを象徴する様に、2月2日新木場から、アクトレスガールズ高瀬みゆきの入場曲がアニソンシンガーLiSAさんの『紅蓮華』に変わった。

 TVアニメ『鬼滅の刃』のOP曲で、昨年は一般の媒体でもアニメの人気が取りあげられるほどになり、この曲でLiSAさんは初のNHK『紅白歌合戦』出場を果たしている。それだけ『鬼滅の刃』が、『ONE PEACE』の様な一般的なアニメであるという事で、先日もTV朝日『ミュージックステーション』に登場して披露していた。

 もっとも今の時代、アニソンをプロレスラーが入場曲に使うのは珍しい事ではなく、納谷幸男は『マクロス7』の名曲『TRY AGAIN』だし、好きな芸能人に水樹奈々さんを挙げる、この日の対戦相手の尾崎妹加も『スカイガールズ』という些かマニアックなアニメのOP曲『Virgin’s high! 』である。

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