SmackDownビンス御大鶴の一声で復帰ケビン・オーエンxダニエル・ブライアンに!

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 今回のSmackDownはノースカロライナ州シャーロットから。リングネームの由来でもあるシャーロットが出てくるのは当然なんだが、試合はせず。また、オモテ向きはSmackDown所属なのに、出場停止処分ながらRAWの方に毎回顔見世しているベッキー・リンチだが、ここで出てきて『レッスルマニア』のカードとなるのかと思い行きや、それもない。なんか、NXT勢の投入にせよ、それで所属が替わったわけではないという扱いであり、水面下で勝手にシャッフルしているWWEなのである。

 それで出てきたのが誰かというと、ビンス・マクマホン御大。知っている方は知っているが、実はビンスはマクマホン・シニアの私生児であり、ノースカロライナ州で生まれ育って母親に育てられたのだ。それで、コフィ・キングストンvs.ダニエル・ブライアンの王座戦を、鶴の一声で反故にしてしまうのだが・・・。もっとも、Creative観点から冷静に考えれば、確かに現在大over中のコフィなんだが、どうせまたブライアンをギリギリまで追い詰めたが・・・というケツにしかならないから、このツイストはビジネスとして正しいかもである。

 日本のファン的な関心は、中邑真輔がどうたらなんだろうが、リコシェ&アリスター・ブラック戦が事前発表された時点で、ルセフでなく中邑がブラックマスを食らって寝るフィニッシュ絵を正確に予想できたマニアは非常に多いのではなかろうか。なにしろ、年々上がっていくスライド式とはいえ、年俸75万ドルになっていたのに、先週のバックステージでは最終的に100万ドルになる5年の長期拘束契約を提示されたという噂のNakamericaさんなのである。リコシェ&アリスター・ブラックは入場曲からお茶の間に流されているのに、シンスケ&ルセフはCMの時間で番組には入場紹介は出ないと(笑)。ケツがお仕事役なのは当然であろう。高額の新契約を提示されたら、まずは寝るところからというのはマット界のお約束なのだ。
 ちなみに2月は米国の「黒人月刊」で、今週が最後になる。アカデミー賞でも、スパイク・リー監督が、「2月は一番短いのに」と言及していた。公民権運動とかの歴史をWWEが流すのは、詳しくなかった世界中の視聴者にとってもいいことだろう。あまりそういう感じがしないのだが、そうか、リコシェはケンタッキー州出身の黒人なんだというのもあった。

 また、YAMAHAが大口スポンサーの「ファストレーン」では、アスカの対戦相手として売り出し中のマンディ・ローズ再戦が発表されている。

■ WWE SmackDown
日時:2月26日(現地時間)
会場:ノースカロライナ州シャーロット スペクトラム・センター

◆大荒れの調印式!ビンス会長がキングストンの王座挑戦権を剥奪

 PPV「ファストレーン」で王座戦が決定した王者ダニエル・ブライアンとコフィ・キングストンが公開調印式で対峙した。ニュー・デイのメンバーとパンケーキやトロンボーンを持ってお祭り騒ぎで入場したキングストンが「11年だ!ついにWWE王座戦までたどり着いたぞ。俺はブライアンを倒す」と大一番に向けて意気込むと会場からは“コフィ”コールが巻き起こった。
 しかし、キングストンが契約書にサインをしようとするまさにその時、突然ビンス・マクマホン会長が登場。ビンス会長はキングストンの功績を認めつつも、「もっとふさわしい奴がいる」と言ってケガから復帰したケビン・オーエンズを紹介してキングストンのWWE王座挑戦権を強制的に剥奪してしまう。さらに契約書にサインしたオーエンズはキングストンとのタッグ戦を提案。メイン戦でオーエンズ&キングストン対ブライアン&ローワンの一戦が実現するとオーエンズが躍動。スタナーを決めたオーエンズがブライアンからピンフォールを奪って勝利し、王座戦に値する実力があることを証明した。

 PPV「ファストレーン」は日本時間3月11日にWWEネットワーク(日本語実況版有り)で生配信される。

◆中邑&ルセフがNXT刺客の新星コンビにまさかの敗戦

 仇敵タッグの中邑真輔&ルセフがNXT新星コンビのリコシェ&アリスター・ブラックとスマックダウンで激突した。中邑とブラックがお互いの蹴りをかわして互角の攻防を演じると、ルセフはベアハッグやクローズラインでブラックに攻め込んだ。リコシェにスタンディングムーンサルトを決められてルセフが劣勢に陥るも持前のパワーファイトで切り返すと、中邑がブラックにリバースパワースラムを叩き込んでキンシャサを狙ったが、逆にカウンターのブラック・マスを食らって3カウント。中邑&ルセフがリコシェ&ブラックにまさかの敗戦を喫した。

◆ホンキートンクマンが2019年のWWE殿堂入り

 WWEは米国時間2月26日のスマックダウンにてホンキートンクマンの2019年度WWE殿堂入りを発表した。2019年度の殿堂者としてはD-ジェネレーションXに続いて第2号となる。ホンキートンクマンは1986年にWWEと契約し、マネージャーのジミー・ハートと共にその独特なキャラクターとマイクパフォーマンスでヒールとして活躍。1987年6月にはリッキー・スティムボートを撃破してICヘビー級王座を獲得するとハルク・ホーガンやブルーノ・サンマルチノらとしのぎを削り、1988年8月まで64週間に渡り王座を保持した。インターコンチと言えば、ホンキートンクマンというのが代名詞だったのは記憶に残る通りだ。
 殿堂入りセレモニー「WWEホール・オブ・フェーム2019」は、米国現地時間4月6日にニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで行われ、その模様は日本時間4月7日にWWEネットワークで生配信される。但し、同日は999円「新日ワールド」配信のNew Japan-ROHのMSG公演視聴を優先する世界中のファンが多いと推定されよう。もっとも、正面戦争を避け日程を4月5日にズラした「NXT:テイクオーバー」が、お茶の間向け番組上は現時点で共闘しているトマソ・チャンパvs.ジョニー・ガルガノのキラーカード投入を予定とのこと。さらに、マニア必見のピート・ダンvs.ウォルターのUK王座戦他、本誌現地通信員からの独自情報によると「最終アルマゲドン総力戦を仕掛ける」らしい。内容で真の世界No.1はどちらかを問う「ニューヨーク全面戦争」の開戦となる。IWGPとROHのタッグ王座のダブルタイトル戦とか、やや考え方が古い新日-ROHは、「内容は日本が世界一」という妄想、神話を破壊されてしまうのだろうか。
 「マンマ、ミア~!」が全世界に轟くのか?じっくり比べて判断するのは貴方なのだ!


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’19年03月07日号全日横浜 新日ROH迎撃WWE マーベラス ボリショイ引退 KrossOver WLC