[週刊ファイト6月14日号]収録　[ファイトクラブ]公開中

▼『UFC 225』直前CMパンク無罪評決！7・27ONEヘンゾ・グレイシーvs.近藤有己
　タダシ☆タナカ+シュート活字委員会編
・CMパンク革命崩壊の契機が法廷で明らかに！対WWEドクター
・ロック歌手フィオナ・アップルを手本にした魔性の女、AJ・リーと魔術師
・『ロイヤル・ランブル2014』の不評と、倍額が吹聴されたTV更改交渉
・嘘つき代名詞プロレスラー対医者の訴訟なのに陪審員CMパンク支持
・新生K-1が那須川天心、RISE、RIZINのCygames陣営を提訴したが・・・
・7・27フィリピン開催One Championshipヘンゾ・グレイシー近藤有己

――　『UFC 225』がCMパンクの地元シカゴのユナイテッド・センター開催です。39歳になったパンクによれば、会場のこけら落としだった1994年のWWF『サマースラム』を見に行ったと。オーエンとブレット・ハートの兄弟が金網決着戦という大会で、アランドラ・ブレイズvs.ブル中野の女子戦も行われています。

オフレコ　ネット検索が出来てしまう時代だから調べてみたら、ドミノ・ピザがスポンサーだったのを覚えている。間違いなくリアルタイムでPPV中継見ているね。パンクのUFC復帰2戦目は格闘技なんで、あっちこっちに話が飛ぶと言われかねないので別記事扱いにしよう。

――　もっとも2018年マット界最大の衝撃、テレビ放送権の更改ニュースにせよ、WWEとUFCを分けて書いてもなにも全体像がわかりません。同じく、国内と海外を別々に考えても、マット界でなにが起きているのか繋がりが見えなくなります。本誌はグローバル思考にしないと・・・。

オフレコ　CMパンクがWWEお抱えのドクターから、腫瘍MRSA（メチシリン耐性黄色ブドウ球菌）の件で「医者が悪い」とポッドキャストした発言から足掛け4年目、名誉毀損で傷つけられたと400万ドルもの訴訟を起こされたけど、ようやく現地時間6月5日（火）になって無罪の評決になった。その同じ週の土曜夜に、UFCでの2戦目という、かなりドラマティックな展開になっている。

――　ポッドキャストの司会をした、親友のコルト・カバナも被告でした。400万人が聴いたから、1名1ドル計算で$3,989,000の損害賠償を求める訴訟でした。

オフレコ　騒ぎが大きくなって、あとから聞いたファンが大勢いたとしても、ポッドキャストを400万人もが視聴したのか、という数字のレトリックは置いておくとして(笑)。沈黙を守っていたCMパンクが、WWE離脱の真相を、洗いざらいブチ撒けた「シュート・トーク」番組だったことは間違いない。

――　同じシカゴ出身のコルト・カバナは、NOAHの『グローバル・タッグ・リーグ2012』にエディ・エドワーズと組んで、ROH代表として出場してました。

オフレコ　よくわかってない格闘技ファンに、プロレスラーCMパンクを紹介しておく必要がある。シュートとワークの境界線スレスレの綱渡りを繰り返し、体制批判のシュート演説は、マイク音声が途中で切られていた。繰り返しやるようになってからは、それもギミックになっていた演出だったにせよ、言ってることはガチンコそのもので、大人のファンは絶大に支持していた。

――　2013年にはWWE王座保持期間は同王座歴代6位となる434日を記録しています。すでに時代は、ブレット・ハートやショーン・マイケルズが天下を盗ったあとだったにせよ、昔の基準ではジュニア級でしかない小柄のチャンピオンが、かくも長期に渡ってトップだったのは、やはり大型選手が好まれるWWEの歴史を長年見てきたなら驚き以外のなにものでもありません。

オフレコ　ちょうど本年の『マネー・イン・ザ・バンク』PPV大会前だからわかりやすいけど、そこで優勝して、ちゃっかり権利を行使して王者になるというパターンを繰り返していた印象があるにせよ、ファンの後押しがあるから短命王者にはならなかった。

――　20011年の11月にはCMパンク革命が横浜アリーナに上陸しています。GTS（ゴー・トゥ・スリープ）やアナコンダバイスを使う、日本のビデオを研究するタイプの選手だったから、思い入れはありますね。

オフレコ　入場曲がリヴィング・カラーの♪Cult of Personalityで、”Only You Can Set Me Free”が流れる。UFCでも受け継がれていた。魔性の女、AJリーと結婚した日に、WWEから解雇通知を受け取った波乱の人生を送っている。