ドクトル・ワグナーJr.が王座防衛!ルチャリブレAAA

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 5月18日(現地時間)にメキシコ・プエブラ州テウアカンので『AAA TVテーピング大会』が開催された。
 AAAはCMLL(当時EMLL)のブッカーを務めていたアントニオ・ペーニャ氏が独立して、メキシコシティを本拠地に設立した団体。CMLLから引き連れたルチャドール達に加えレイ・ミステリオやシコシスといった当時の新世代のレスラー達が活躍、アメリカン・プロレスを意識したエンターテイメント性の強いプロレスを推し進め、ライバル団体のLLI(UWA)を壊滅に追い込み、メキシコを基盤に南米やアメリカへの人気を獲得していった。そしてAAAは2018年2月から大会をインターネット配信Twitchで無料配信する事になり、更にパワーアップしている。
 今大会では、現在AAA最高峰王座であるAAA世界ヘビー級王者(AAAメガ王者)であるドクトル・ワグナーJr.が王座防衛戦を行った。2017年にサイコ・クラウンとのマスカラ戦(敗者、覆面剥ぎマッチ)に敗れ、マスクを失ったものの、その後、長期間ジョン・モリソンに奪われていたAAAヘビー級王座をメキシコに取り戻し、完全復活したレジェンドであるワグナーJr.に対する挑戦者はパガノだ。大流血のハードコアスタイルのパガノはインディーで活躍した後、同じピエロギミックであるAAAのエース、サイコ・クラウンを狙ってAAA入り、血を洗う大抗争を繰り返したが、「トリプレマニア24」での最終決着戦のマスカラ・コントラ・カベジェラで敗れ、パガノは髪の毛を切られて、この抗争はひと段落した。その後は、サイコ・クラウンと共闘する事も増えたが、今度は王座を奪って存在感を示したいところだ。試合は同じくルードとして経験豊富なワグナーJr.が椅子などを使って試合を有利に進め、最後は必殺のワグナー・ドライバー(みちのくドライバー)でパガノを仕留め王座防衛。しかし、試合終了直後に、マーダー・クラウンが乱入してパガノを襲ったのだった。マーダーは、サイコ・クラウン率いるサイコ・サーカスの一員だったが、メンバー達でサイコを追放して、ルードとして暴れまわっている。そしてサイコと組む事の増えたパガノにも攻撃を手を広げていたのだった。今後、パガノとマーダー・クラウンの抗争が激化しそうだ。
 また、かつてコナンが結成しAAAで暴れまわったルードユニットMADが復活し、AAA侵攻を開始した事を受け、AAA正規軍であるサイコ・クラウン、イホ・デル・ファンタズマが、MADのケビン・クロス、ヘルナンデスと対戦。試合は、サイコがカシータでヘルナンデスを丸めこんで勝利するも、フベントゥ・ゲレーラが、こっそり後ろから攻撃し、サイコとファンタズマに仲間割れをさせてしまったのだった。後ろから攻撃を受けたサイコは隣にいるファンタズマが裏切ったのかと勘違いして、抗議し、ファンタズマも怒ってやり返す。結果、完全な仲間割れとなり、サイコはMADに覆面を剥ぎ取られてしまうが、ファンタズマは見捨てて控室に引き上げてしまうという事態に。この様子を、おそらく裏で糸をひいていたと思われる謎のMADの覆面総帥が入場ゲートで見守っており、この覆面総帥の正体も気になるところだ。

■ AAA TVテーピング大会
日時:2018年5月18日(現地時間)
会場:メキシコ・プエブラ州テウアカン

<AAA世界ヘビー級(AAAメガ)王座タイトルマッチ>
○ドクトル・ワグナーJr.(王者)
 ピンフォール
●パガノ(挑戦者)

<6人タッグマッチ>
○サイコ・クラウン、イホ・デル・ファンタズマ
 ピンフォール
●ケビン・クロス、ヘルナンデス

<6人タッグマッチ>
○モチョ・コタJr.、ティト・サンタナ、カルタ・ブラバJr. 
 ピンフォール
●OGT(アベルノ、チェスマン、スペル・フライ)

<タッグマッチ>
○ドラゴ、アエロスター
 反則
●エル・テハノJr.、レイ・エスコルピオン

<タッグマッチ>
○マキシモ、ラ・マスカラ
 ジャベ
●シコシス、イステリア

<タッグマッチ>
○フベントゥ・ゲレーラ、アデス
 ピンフォール
●アシュレイ、レディ・シャニ

<タッグマッチ>
○アルヘニス、イホ・デル・ビキンゴ
 ピンフォール
●パルカ・ネグラ、アルコン78Jr.

<タッグマッチ>
○ラティゴ、トキシン
 ピンフォール
●アラミス、アストロルクス