メインイベントは1ラウンド決着”カウボーイ”ことセラーニがTKO勝利で連敗脱出!UFCファイトナイト・オースティン

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 総合格闘技団体UFCは日本時間2018年2月19日(月)にアメリカ・テキサス州オースティンのフランク・アーウィン・センターにて“UFCファイトナイト・オースティン”を開催した。

 “カウボーイ”ことドナルド・セラーニ(アメリカ 32勝10敗1ノーコンテスト)にヤンシー・メデイロス(アメリカ 15勝4敗)が挑んだメインイベントのウェルター級マッチはセラーニのTKO勝利で幕を閉じた。相手を尊重し、スポーツマンシップにあふれる両者はハグと握手をかわして試合に臨み、一度、メデイロスがダウンした際にはセラーニが相手の立ち上がりを待ち、再び抱き合って互いのパフォーマンスを称えるシーンも見られた。その後も打撃戦が繰り広げられ、メデイロスがセラーニをケージ際に追い込む場面もありましたが、セラーニが左フックから右のストレートをクリーンヒットさせるとメデイロスが踏ん張りきれずにダウンを喫し、追い打ちのパウンドでフィニッシュにいったセラーニがテクニカルノックアウトでメデイロスを打ち負かしている。

 また、セミメインイベントで対戦したヘビー級のデリック・ルイス(アメリカ 18勝5敗)とマルチン・ティブラ(ポーランド 16勝3敗)の一戦は序盤からルイスの打撃がさく裂するも、ティブラもテイクダウンを成功させるなど反撃のチャンスを得て攻守が入れ替わる激闘が繰り広げられた。最終ラウンドでティブラを完全にとらえたルイスが左フックから続くコンビネーション技を繰り出し、最後は右の一撃でダウンを奪ってノックアウト勝利を飾った。

 次回、UFCはアメリカ・フロリダ州オーランドのアムウェイ・センターにてUFCファイトナイト・オーランドを開催する。メインイベントでフェザー級ランキング4位につけるジョシュ・エメットと同7位のジェレミー・スティーブンスが対戦するほか、女子ストロー級ランキング2位のジェシカ・アンドラージと同5位テシア・トーレスの一戦など注目マッチが予定されている。

■ UFCファイトナイト・オースティン
日時:2018年2月18日(現地時間)
会場:アメリカ・テキサス州オースティン フランク・アーウィン・センター

<メインイベント ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ドナルド・セラーニ
 1ラウンド(4分58秒)TKO
●ヤンシー・メデイロス

勝者ドナルド・セラーニのコメント

「彼がスタンディングで攻めてくるのは分かっていた。祖母の方が俺よりも声援を受けていたのにはちょっと不満だけど。ばあさんはみんなに愛されているからね。とにかく落ち着いて”行け”と言い聞かせた。フィニッシュの場面が残り10秒だったことすら知らなかったくらいだ。これでUFC史上最多勝利数にならんだはず。連絡をもらえば”どこに行けばいい、次はどこだ”と言うだけさ」



<セミメインイベント ヘビー級マッチ 5分3ラウンド>
○デリック・ルイス
 3ラウンド(2分48秒)KO
●マルチン・ティブラ

勝者デリック・ルイスのコメント

「あきらめずにいく、それだけは分かっていた。いずれ自分のタイミングが来ると思っていたし、とにかくその瞬間に相手を捕らえることがすべてだった。それだけのことさ。テキサスで試合ができて本当にうれしい。できれば年内にフランシス・ガヌーとやれたらと思っている。ダメならそれでもいい。それならブレイズかファブリシオとの次戦を希望する。当然、ナンバー1のポジションを取るつもりだ」

<メインカード ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○ジェームズ・ビック
 判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●フランシスコ・トリナウド

勝者ジェームズ・ビックのコメント

「第2ラウンド終盤に指を脱臼(だっきゅう)してしまった。キックを食らってブロックしたんだけど、指が逆に向いちゃって。相手に見られたのは分かっていたから、すぐに元に戻して戦い続けたんだ。テキサスではこれが4戦目で一度も負けていない。慎重も高いし、フィニッシャーだから誰も俺とやりたがらない。グラップリングが得意だろうと打撃が得意だろうと、誰がきたって俺の方が上だ。紛れもない記録だし、UFCで俺の記録以上の成績を残している人の名前はきっと言えないと思うよ。ハビブ(ヌルマゴメドフ)やトニー(ファーガソン)に何かあれば俺はいつでも準備オーケーだ。彼らが戦ってきたヤツらは倒したし、俺の方が楽勝だった」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○カーティス・ミレンダー
 2ラウンド(4分17秒)KO
●チアゴ・アウベス

勝者カーティス・ミレンダーのコメント

「気分はいいよ。この気持ちを正確に表現することはできないけど、なんだか信じられない気分だ。この数週間ずっと想像して考えてきたことだし、このために必死にがんばってきた。ハードワークは常に試合中も見せられていたはずだ。7インチか8インチくらい、リーチのアドバンテージがあったんだから、相手の流れに乗ってやることはないだろ? 一番近づけたタイミングで一撃できたんじゃないかな。第1ラウンドは自分が取ったと思ったし、また相手を殴りたくなかったけど、今なら分かる、ブレーキなしだ。そうやって子供たちを楽しませている。誰かを傷つけたいわけじゃない。相手の目がもう後退しているのに、もっといこうなんて思わない」

<フェザー級マッチ 5分3ラウンド>
○ブランドン・デイビス
 判定3-0(27-30、28-30、26-30)
●スティーブン・ピーターソン vs.

勝者ブランドン・デイビスのコメント

「序盤で疲れた。1日中ずっと眠くて、第2ラウンドまで目が覚めていなかったんだ。相手が真っ向勝負できてくれたし、それこそ俺が望んでいる試合だ。第1ラウンドは自分が取ったと思ったけど、第2ラウンドは相手にダウンさせられた。だから、第3ラウンドに挑むにあたって自分が上回らないといけないことも分かっていたんだ。相手は全力できたけど、やっと相手の頭を捕らえられたから膝を食らわせて完璧にヒットさせた。フィニッシュしようとしたけど、相手がタフだったね。”ファイト・オブ・ザ・ナイト”がほしい。金を稼ぎたいし、いい試合だったと思っている」

<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○セージ・ノースカット
 判定3-0(29-28、29-28、29-28)
●ティボー・グティ

勝者セージ・ノースカットのコメント

「気分はいいし、テキサスに戻って戦えたことに興奮した。UFCデビューがテキサスだったから、戻って来られてうれしい。勝ちたかったのと、プレッシャーはなかったけどみんなに良いショーを見せたかった。何度かテイクダウンを奪われてしまったし、ケージに追い込まれもしたけど、素早く返せたと思う。グラウンドになった時もダメージは受けていない。相手にダウンさせられても一発も食らわなかったし、グラウンドでの膝もない。むしろ、僕の方がずっとエルボーを打ち込んでいたから忙しかったくらいだ。接戦だと言う人もいるだろうけど、どっちが一番ダメージを負ったのか、だよ。相手が目を痛めていて、頭の片側が腫れてきているのも分かった。確実に打ち込んでいたし、向こうは打撃もたくさん受けていた。コーチたちと話して、すぐに戻って今日の試合でミスしたところを直したい」

【プレリム】
<ライト級マッチ 5分3ラウンド>
○ディエゴ・フェレイラ
 1ラウンド(1分58秒)TKO
●ジャレッド・ゴードン

勝者ディエゴ・フェレイラのコメント

「最高! (ドーピング違反で)出場停止になっていたこの2年、ずっと目指してきたことだから。自分にはこれが必要だった。ものすごく怖かったし、緊張もしたけど、ここに戻ってくるために必死になってトレーニングしてきた。今の気持ちは説明できない。テキサス南部にはジムを持っていてビジネスをやっているから、生徒や友人、家族もみんなが見に来てくれて地元のサポートがあったおかげ。みんなに期待通りのショーを見せられて最高の気分だし、全力を尽くした。試合のゴーサインが出るなら、でくるだけ早く戦いたい。1カ月の時間でも、いく準備はあるよ」

<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○ブライアン・カモッツィ
 1ラウンド(2分48秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●ジェフ・ニール

勝者ジェフ・ニールのコメント

「入場した時から落ち着いていたし、アットホームな感じだった。自分にとって全体的な目標は緊張を解きほぐし、試合に集中すること。試合になれば家族や友達のことも考えない。今日、ここに来られて本当にうれしい。無事に試合に出られて、無事に試合を終えられた。サブミッションは予想していなかったんだけど、チャンスがあったからいったんだ。癒えればすぐに試合する覚悟はある」

<フライ級マッチ 5分3ラウンド>
○ロベルト・サンチェス
 1ラウンド(1分50秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
●ジョビー・サンチェス

勝者ロベルト・サンチェスのコメント

「相手はバックゲームが得意。すぐに仕掛けてくると思っていたけど、フックもすごかった。当たってはいたから、チョークを仕掛けるまでじっと耐えないといけなかった。苗字は同じだけど、スタイルはまったく違うね。相手は従来型のストライカーで、こっちは従来型のグラップラーだ。相手がどう来るかとか、トップに来られることも分かっていた。自分の本職は保険数理士のアナリストで、保険の見積もりや金融リスクの計算をしたりしている。でも、常に軽視されていたとしても、あっという間に勝てるヤツなんだってことを覚えておいてもらいたい。俺はいつもアンダードッグと言われるけれど、俺はファイターだ」

<女子バンタム級マッチ 5分3ラウンド>
○ルーシー・プディロヴァ
 判定3-0(28-29、28-29、27-29)
●サラ・モラス

勝者ルーシー・プディロヴァのコメント

「私のニックネームは”ブレット”っていうの。意味は死ぬまで戦う。オクタゴンに長くとどまって勝ち続けるのもそれが理由。これまでいろんな人からアームバーを仕掛けられたけど、誰一人、成功させられていない。次の相手が誰なのかは分からないけど、UFCが用意してくれるのを待つわ」

【アーリープレリム】
<ウェルター級マッチ 5分3ラウンド>
○アレックス・モロノ
 1ラウンド(2分12秒)サブミッション(ギロチンチョーク)
●ジョシュ・バークマン

勝者アレックス・モロノのコメント

「バークマンはベテランだし、ノックアウトしたいと本気で思っていた。相手が少しスローで、彼の距離感が変な感じだったから、きつくなりそうだなと思っていたけど、自分が距離を詰めていかないといけないのは分かっていたんだ。素早く相手のタイミングをずらせたし、決定的なパンチもヒットさせられた。相手が前に出てくるタイミングを完璧にとらえて当てていけたから落とせたんだと思っている。ダウンさせた後はもう心ここにあらずって感じだったから、1週間に50回くらいやっているギロチンで決めにいけた。ディエゴ・サンチェスがクレイ・グイダと戦ってからは彼がお気に入りのファイターなんだ。いつもすごい試合をするよね。大乱闘になる。俺のヒーローだ。誰だって自分のヒーローのことは尊敬するでしょ。そういうベテランと戦うのってシュールだよね。スゲェ興奮する。もしその夢がかなって、彼と次に戦えるなら光栄だ」

<ミドル級マッチ 5分3ラウンド>
○オスカル・ピエホタ
 1ラウンド(1分54秒)TKO
●ティム・ウィリアムズ

勝者オスカル・ピエホタのコメント

「立ちで戦い続けるのがゲームプランだった。今回の試合に向けてパンチの練習をかなりやってきたし、それがうまくいったんだ。とってもうれしい。グラウンドになっても、それはそれでちゃんと準備はしていた。次に誰とやりたい、とは言いたくない。マネジャーとUFCが誰を用意してくれる相手を待って、そいつとやるつもりだ」


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