[週刊ファイト1月18月号]収録 [ファイトクラブ]公開中
▼馬場と猪木がそろって記者を買収していた!
by 井上譲二
ビッグマッチの会場で配られる大入り袋や記者会見終了後に渡される“お車代”。昔の記者なら誰もが経験したことだが、団体の社長から何度も現金をもらった記者は2人しかいなかった。ターザン山本氏と永島勝司氏で、両氏の共通点は差し出された金を突っ返そうとしなかったことである。ただ、2人が受け取った金額はケタがひとつ違っていた!?
2年ほど前、芸能リポーターの井上公造氏がバラエティー番組で北斗晶について語った時、彼女からエルメスの高級ネクタイをプレゼントされたことを明かしていたが、芸能界における記者の金品授受や高級クラブなどへの接待は昔も今も当たり前。彼たちに罪悪感はまったくない。
政治記者しかり、大物代議士などから料亭に呼ばれ帰り際に渡された折り菓子の中に十万単位の現金が入っていたという話は掃いて捨てるほどあるという。
このような癒着は昔のプロレス界ではゼロではなかったが、芸能界や政界と比べると少なかったと思う。というのは、団体側から頼まれなくてもプロレスマスコミは勝手に興行を煽るし、団体にとって都合の悪いネタは隠ぺいするからだ。
敢えて媒体を明かさないが、90年代に興行ポスターと何ら変わらない表紙作りをした専門誌もあった。ライバル誌から「広告料の名目で金をもらったのでは?」という声が上がったが、単なるゴマスリだったようだ。
私の知る限り、新日本プロレスと全日本プロレスが旗揚げしてから団体から定期的に現金をもらっていた記者は2人しかいない。週プロ編集長時代のターザン山本氏と東スポ記者時代の永島勝司氏である。本人たちから直接聞いた話なので間違いない。
ターザン山本氏
馬場元子氏(中央)