[週刊ファイト1月4日-11日合併号]収録　[ファイトクラブ]公開中

▼勝つのはどっちだ!?　男と女のガチンコ・シング・バトル！プロレス紅白歌合戦
　by 安威川敏樹
・先鋒対決、実はリング上で男女対決をしていたJ鶴田と長与千種
・かけめぐる青春vsマッチョ・ドラゴン白組は完全無欠のエース(?)登場！
・大将決戦は演歌対決！マッハ文朱vs. 木村健吾
・勝負の行方は？　日本野鳥の会集計ジャッジ・ペーパーが回ってきた

　2017年もいよいよ終わりを告げようとしている。大晦日の風物詩といえば、NHK紅白歌合戦だ。個人的には全く興味がないが、今年は桑田佳祐が出場するそうなので、その部分だけ見ようかなと思っている。

　というわけで『週刊ファイト』でも紅白歌合戦を企画してみた。もちろん、歌うのはプロレスラーである。男子レスラーと女子レスラー、どちらの歌唱力が上回っているのか。

　プロレスラーは腹筋を鍛えているうえに肺活量があり、試合ではリズム感が大切なので、歌が下手なわけがない。それではプロレス紅白歌合戦、運命のゴング！

先鋒対決、実はリング上で男女対決をしていたJ鶴田と長与千種

　まず白組の先鋒は、師匠のジャイアント馬場から「先手をとり、ガツンとたたいとけ！！（漫画『プロレススーパースター列伝』【原作：梶原一騎、作画：原田久仁信】より引用）」とハッパをかけられて登場したのがジャンボ鶴田！
　もちろん、曲は『ローリング・ドリーマー（作詞：喜多條忠、作曲：川口真）』！

▼ローリング・ドリーマー　ジャンボ鶴田

　……先鋒でいきなり、凄い歌声（汗）。ジャンボ鶴田にとって二代目入場曲だが、入場曲ではインスト・バージョンだった。ボーカルを入れなかったのは正解か(笑)。
　それでもジャンボのファイトは素晴らしい。ドロップ・キックの打点の高さ、ジャーマン・スープレックス・ホールドでの見事なブリッジ。やはりジャンボには星マークのタイツが似合っていた。
　この曲、歌詞を見ると一応はラブソングなのね。ジャンボのラブソングというのも貴重だ。

　一方、紅組の先鋒は長与千種＆ライオネス飛鳥のクラッシュ・ギャルズ！　曲は『嵐の伝説（作詞：森雪之丞、作曲：中崎英也）』！

▼嵐の伝説　クラッシュ・ギャルズ

　なんとこの曲は、80年代にTBS系列で放送していたドラマ『毎度おさわがせします』の挿入歌だった！
　中山美穂の出世作で、まだ無名だった中山美穂が、第1話でいきなりセミ・ヌードになっていたのは知る人ぞ知る有名な話。後にトップ・アイドルになるとわかっていれば、あんなことはさせなかっただろう。再放送では、中山美穂のセミ・ヌードのシーンはカットされていた。
　それにしても、こんなドラマがゴールデン・タイムで堂々と放送されていたのは驚きである。ちなみに、中山美穂の相手役は横山やすしの長男・木村一八だ。

　そうそう、クラッシュ・ギャルズの話だった。
　試合前にクラッシュ・ギャルズがリング上に登場して、歌っていた姿が思い出される。当時から不思議だったのは、ダンプ松本ら極悪同盟はなぜ、歌っている最中にクラッシュ・ギャルズを襲わないのだろう？ということだ。
　歌っている最中なら簡単にブチのめせるし、クラッシュ・ギャルズに恥をかかせることもできる。

　先鋒対決となったジャンボ鶴田と、クラッシュ・ギャルズのうちの長与千種は、実はリング上で闘ったことがある。
　80年代にフジテレビ系列で放送していた『ザ・サンデー』という歌番組で、二人がゲスト出演した。実際にリングを用意して、長与千種がジャンボ鶴田にバック・ドロップを仕掛けるという企画だったが、長与千種はジャンボが大き過ぎて投げることができない。頭に来た長与千種は、ジャンボをロープに振ってドロップ・キック！

　ところが、今度はジャンボ鶴田がブチ切れて長与千種を追い掛け回し、長与千種はリングから降りて逃げ回った。「バック・ドロップ、かけさせてくれるって言ったじゃなーい」と半ベソ状態になりながら。
　天龍源一郎よりも前に、長与千種がジャンボ鶴田をキレさせていたのである。
　そして、天龍源一郎が男女を超えて神取忍と闘う遥か前に、ジャンボ鶴田と長与千種は既にリングで闘っていたのだ。

　ちなみにこの番組で、ジャンボ鶴田と長与千種は田代まさしを徹底的にいたぶった。木村一八といい田代まさしといい、本稿は警察にお世話になった人たちが登場するなあ。

▼『ザ・サンデー』で、田代まさしに二人がかりで攻撃するジャンボ鶴田と長与千種

YouTubeキャプチャー画像より　https://www.youtube.com/watch?v=IN18mR5gdmc