[ファイトクラブ]胸一杯のプロレス大仁田厚~感動の引退興行~永遠に不滅!

[週刊ファイト11月9日号]収録 [ファイトクラブ]公開中

▼胸一杯のプロレス大仁田厚~感動の引退興行~永遠に不滅!
 photo by こもとめいこ♂ text by タダシ☆タナカ
・胸一杯のプロレス大仁田厚!ありがとう、ありがとう、ありがとう
・7度目サンダーファイヤー受けたNOSAWA論外の手を握りしめて・・・
・藤田和之 鷹木信悟とKAI ダンプ松本男女混合戦に回った矢口と保坂
・永遠に不滅!引退試合で寝ない大仁田厚の8度目へのカウントダウン



 ラストメッセージは次世代への「プロレス愛」だった。子供をリングに上げる光景は大仁田プロレスの恒例でもあったが、今回は「将来はプロレスラーになりたい」と知人の子供にマイクを向けて言わせたのだから大したモンだ。
 大仁田厚はウソつきだが、誰もが言うように「プロレスが大好き」というのはガチンコだ。ハロウィーンの31日、後楽園ホールは立ち見客含めて本物の札止めに。大仁田本人が、「最後の一枚までチケットが売れたのは久しぶり。(通路で)馬場さんと歩いた道を今日また歩いて引退だ」と口にしている。

 ライブの熱狂ぶりは、電流爆破も火炎も禁止されている後楽園ホールであっても、ファンの興奮ぶりが十分に熱かった。プロレスの定義として、ヒールだろうがベビーフェイスだろうが、観客のヒートを買うことというのがあるが、大仁田厚はやはり天才プロレスラーとして歴史に記録する必要があろう。お客の感情を手玉にとって、会場に繰り返し足を運ばせる能力と技術は誰もマネが出来ない。2017年プロレスのベスト興行としても、10・31『大仁田厚ファイナル』には、新日本プロレスの東京ドームや両国国技館大会も敵わないのではなかろうか。ベストマッチとか、名勝負というカテゴリーには大将の試合はノミネーション候補にすらならないが、顧客満足度がずば抜けている。プロレスの原点は「感動」でもあるが、アントニオ猪木、ジャイアント馬場と並んで、マット界の”涙のカリスマ”にあらためて畏敬の念を禁じ得ない。

7度目サンダーファイヤー受けたNOSAWA論外の手を握りしめて・・・

 プロレスは対戦相手があって成立するスポーツ芸術であり、還暦を迎えた大仁田の、この数年間のやられ役を務め上げたNOSAWA論外を讃えなければ公平な批評にならない。やや軽いから持ち上げるのにちょうどよく、受身が上手くてプロレス頭にも長けた職人がいなければ、さよなら引退ツアーは成立しなかった。テーブルが破片に粉々になるまで頭を叩く恒例のスポット展開は、ここ数年間でいったい何度ルーティンを見たことだろうか。7度目の引退にかこつけて、サンダーファイヤー・パワーボムを7度受けたNOSAWA論外が、最後のフォールのあとに大将とお互いが手を握り合っていた。「闘った者同士にしかわからない感情」とはよく使われるフレーズだが、お客さんにも十分に伝わっていたのではなかろうか。

 本誌先行スクープ通り、当初の予定では師匠のテリー・ファンクを引退興行に招く計画だった。男気を受けたテリー親父は、万難を排してでも日本に行こうと、南部で試運転の試合にも出て見て自身のコンディションを探ったが、結果は「無理」との返事に。思い起こせば、ドリーとのファンクス最後の来日というのが、やはり本物の引退試合になってしまったことになる。師匠もまた復帰を繰り返してきた前科者なので、「どうせまた来る」と誰もが思っていたのだが、突然、現実をつきつけられたこともまた、引退興行の裏ネタのひとつになろう。

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