[週刊ファイト3月16日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
年号が昭和から平成に変わった頃から団体が増え始め、数年後には多団体時代に突入…この現象は記者&カメラマン、取材費ともに少ない『週刊ファイト』にとってマイナス以外の何物でもなかった(正直、各団体のビッグマッチをうまく処理しきれなかった)。実は悪戦苦闘する『ファイト』をサポートしてくれたのは『週刊プロレス』である。山本隆司編集長(当時)には感謝の言葉しかない。
by 井上譲二
1990年代、我が『週刊ファイト』と、山本隆司率いる『週刊プロレス』は同盟国のような関係で、そのことはマット界で公然の秘密となっていた。
無論、すっかりマンモス化した週プロが米国で『ファイト』は日本である。週プロに守られていたわけではないが、かなり助けられていた。
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その中で1番有難かったのは試合写真の無償貸し出しだ。
プロレスバブル期の90年代、新日プロ、全日プロの両メジャー団体のみらなず、FMW、WAR、リングス、UWFインター、パンクラスといった中堅団体も頻繁に大会場にてビッグマッチを開催していた。
当然、これらの興行が週末に集中することもあり、そうなると人手も取材費も足りない『ファイト』はお手上げ。しかし、だからといって全く載せないわけにはいかない。