[週刊ファイト3月2日号]収録 [ファイトクラブ]公開中
ハント、ミルコ、ミオシッチを破ったジュニオール・ドス・サントス。ヒョードル、ノゲイラ、ベラスケスを破ったファブリシオ・ヴェウドゥム――この2人の元UFCヘビー級王者の間で、大舌戦が勃発している。ともにブラジルを母国とする元王者2人に何があったのか? 舌戦の内容とは? また、ドス・サントスと美しき新妻に、まもなく長男誕生の報も♪
▼ 「ヴェウドゥムはクレイジーだ!」 5月にミオシッチのUFCヘビー級王座に挑むドス・サントスが激怒!
by 稲垣 收
・「ミオシッチが判定勝ちしそうだがドス・サントスから王座を奪う方が楽しい。彼はブラジルのマクレガーになりたがってるんだ」(ヴェウドゥム)
・ ドス・サントスは、昨年再婚、まもなく長男誕生で気力充実!「これからは妻と息子のためにも王者になって稼ぎまくるよ!」
・5・13 UFC211 テキサス州ダラス、アメリカン・エアラインズ・センター大会カード
「彼(ファブリシオ)はクレイジーなことをしてるんだ! 私から3度も逃げたくせに、私のジムに来て私を叩きのめしてやる、なんて言ってるんだよ!」
温厚なジュニオール・ドス・サントスが珍しく、ことばを荒げた。
アリエル・ヘルワニ記者のインターネット番組『MMA Hour』での電話インタビューで、ドス・サントスと同じく元UFCヘビー級王者で、ヒョードルやケイン・ベラスケスにも勝利したファブリシオ・ヴェウドゥムについて尋ねられた時だ。
ドス・サントスとヴェウドゥムは最近、SNSや、アメリカやブラジルのメディア・インタビューなどで、互いを攻撃し合っているのである。
ドス・サントスは言う。
「以前私は、彼が私と試合したいんだろうと思っていたが、どうやら違うみたいだ。彼はクレイジーなことをしている。人々の注目を集めるためには、単にしゃべるだけじゃなくて、何か大きな意義のあることをやって見せなきゃならない。それなのに彼は、自分の言ってたことを証明すべき時に、私から逃げたんだ」
昨年12月30日(現地時間)にラスベガスのTモバイル・アリーナで行われたUFC207で、ヴェウドゥムは、やはり元ヘビー級王者であるケイン・ベラスケスと再戦予定だった。だがネバダ州アスレティック・コミッションによる事前のメディカル・チェックで、ベラスケスは試合をするのに不適格な健康状態にある、と判断され、欠場が決まったのだ。
そこで、UFC側はベラスケスの代打をドス・サントスにオファーし、ドス・サントスは快諾した。だがヴェウドゥムはドス・サントスとの対戦を拒否したという。
ドス・サントスは続ける。
「実際の話、10月に私はヴェウドゥムと戦う準備をしていたんだ。UFCが彼に私との試合をオファーしたのさ。だが、彼はノーと言った。で、年末にベラスケスがヴェゥドゥム戦を欠場と決まった時、UFCが『ジュニオール、キミはベラスケスの代わりに出てくれないか?』と私に言ってきた。だから私は『いいよ』と答えたんだ。試合7日前だったけどね! それなのにヴェウドゥムは、ノーと言ったのさ。破格なギャラを要求するという形でね」
これには少々、説明が必要だろう。
UFCのデイナ・ホワイト社長がヴェウドゥムに、代打ドス・サントスとの対戦はどうだと尋ねると、ヴェウドゥムは莫大な金額を要求したという。
ホワイト社長は、以下のようにコメントしている。