チャボ・ゲレロさん天国へ!

 チャボ・ゲレロさんが亡くなった。現地時間は11日、享年68歳だった。1月に肝臓がんと診断され、一週間以上前から病院に入院していた。
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 海外通信員経験者が集結する本誌にとって、チャボ・ゲレロと言えばマイク・ラベール=プロモーターのオリンピック・オーディトリウムでのチャボの勇姿がダントツだ。1975年にカリフォルニアに移住したチャボは、現地の当時UHFで放送されていたスパニッシュ言語局(現在のUnivision)のプロレス番組で絶大な人気を誇り、兄弟のマンドやヘクターもメインに起用された。映画『がんばれ!ベアーズ大旋風 -日本遠征-』でアントニオ猪木と闘ったのはヘクターだ。年があまりに離れていたため息子説もあったが、故エディ・ゲレロも弟である。父は泣く子も黙る究極の職人だったゴリー・ゲレロさん。ゴリー・スペシャルなど、数々の技を創始したルチャリブレの伝説レジェンドだ。
井上譲二記者(左)とマイク・ラーベル。右はタダシ☆タナカ記者撮影。

公式プロフィール写真より

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 本誌、最後の取材は20016年8月と11月の藤井敏之記者である。日本でのベストバウトは1978年10月20日、大阪・寝屋川市民体育館の藤波辰巳戦だと明言した。昭和プロレスに燦然と輝く屈指の名勝負だったが、カンペオン(新間寿流表記)藤波は大流血、心配したファンのかおりさんが御見舞に来られ、交際を経てのちに結婚した。同年1月23日、大雪のMSGからの新日本『ワールドプロレスリング』中継にて、藤波辰巳がカルロス・ホセ・エストラーダにドラゴン・スープレックス炸裂させ、WWWFジュニア級王者に認定されている。この中継は、初めてジュニア戦士が主役になった放送として記憶されているが、ファンの覚醒という重要な意味を持っていた。それまでの「観るだけ」から「語る」、さらには「演る」という一歩も二歩も踏み込んだ意識がこの試合によって芽生えたといえよう。同年、世界で最初の学生プロレス団体DWA(同志社プロレス同盟)が始動、京都プロレスはのちに棚橋弘至、レイザーラモンHG、チン先真性RGらを生んでいる。RGは先日放送されたWOWOWの椿鬼奴MCによる洋楽特番にRWF(立命館プロレス連盟)のスカジャンを着用していた。チャボvs.藤波がなければ、学生がアマレスへの入部ではなく、プロレスを研究するサークルに入り、大会を「やる」という発想にはならなかった。昭和プロレスにおける「やる側・作る側」にとって真の最大の衝撃がチャボvs.藤波であった。

藤波MSGデビューと学生プロレスの起源『マット界の黙示録』3

 1980年11月3日、蔵前国技館の木村健吾戦でチャボはインタージュニア王座を奪い、持ったまま全日本プロレスへ転出。当時、全日本=ファンク兄弟、新日本=マイクラーベル&ビンスマクマホンSRという図式がレスラー仲間では浸透してた。インタージュニア王座戦は全日のリングで大仁田厚とも闘ったが、この試合で大仁田はヒザに致命傷を負い引退を余儀なくされた因縁がある。

 なお、かのベルトは当時、少年ファンだったウルティモ・ドラゴンが後年チャボから買い取り、今は再び全日のリングにお披露目されている。

160827oonita大仁田厚&“旧敵”チャボ・ゲレロ「はぐれIGF」撃退!ミノワマンにFMW9・26後楽園へ出頭要請!
<第4試合 スペシャル8人タッグマッチ>
○ドリー・ファンクjr. チャボ・ゲレロ ウルティモ・ドラゴン TAJIRI
 12分09秒 首固め
ザ・グレート・カブキ ●西村修 吉江豊 木髙イサミ
全日本プロレス最高!宮原健斗-諏訪魔 ビッグガンズ王座奪回 渕正信&大仁田厚アジア+イケメンTV新王者
<CLASSIC OF WRESTLING 45分1本勝負>
ザ・グレート・カブキ 船木誠勝 ○ドリー・ファンク・ジュニア
 13分9秒 スピニング・トゥ・ホールド
チャボ・ゲレロ 藤原喜明 ●西村修
マスカラス飛翔!ドリー、チャボらレジェンド競演!菊タロー旅立ち~東京愚連隊『東京DREAM 2016』


The Mountain Goats “The Legend of Chavo Guerrero” アルバム『Beat the Champ』より

160827Chavo7094ヒロ斉藤とチャボ・ゲレロ

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