【悲報】バダ・ハリ、監獄に逆戻りが決定!

text by 稲垣 收

K-1やグローリーで活躍したオランダのヘビー級キックボクサー、バダ・ハリ。派手な戦い方で長年注目され続けるスター選手であるが、K-1時代から暴行事件を起こしたり、試合のバックステージで暴れたりと、“悪童ぶり”でも知られる選手である。
そのバダ・ハリが、暴行罪で再び監獄入りすることが決定した。

現地時間2月7日(火)、オランダ最高裁判所は、2015年にバダ・ハリに宣告された判決に対する上訴を棄却し、モロッコからオランダに帰国し、さらに6ヵ月間の禁固刑に服するよう命じた。

バダ・ハリはもともと下された2年間の禁固刑の内、すでに8ヵ月服役しており、その8ヵ月で刑が終了するよう減刑を求めていた。

ハリの有罪判決とは、2011年と2012年に、アムステルダムで行なわれたダンス・ミュージック・イベントで起業家のコーエン・エヴェリンク氏に対し、悪質な暴行を加えたことなどによるものだ。億万長者のエヴェリンク氏はこのイベントのVIPボックスでバダ・ハリの襲撃を受け、足首を何度も踏みつけられて骨折したのである。

2014年、アムステルダム裁判所はハリのエヴェリンク氏への暴行を有罪とし、18ヵ月の禁固刑、6カ月の執行猶予となっていた。

これを不服とするハリは上訴したのだが、それが裏目に出た。

控訴審では、ハリに対する最初の判決が手ぬるいものだとし、最初の判決より重い2年間の禁固刑、10ヵ月の執行猶予とし、4万5千ユーロの損害賠償金の支払いも命じたのである。

ハリはこれを不服としてオランダ最高裁判所に上訴していた。

しかし、2月7日に行われた最高裁判所での審理で、ハリの上訴は棄却された。ハリが求めていた減刑措置――最初の判決が下される前の拘留期間を禁固刑の日数に相当させて、その日数で刑期が終わるようにする――は認められなかった。

モロッコ系オランダ人であるバダ・ハリは、最近では主としてモロッコに住んでいる。そのため、帰国して刑に服するように、オランダ最高裁は命じたのだ。

オランダとモロッコ間に犯罪者引き渡し協定はないが、オランダ当局は逃亡のおそれはないものと見ている。

試合の方ではバダ・ハリは、昨年12月10日にドイツで行なわれたグローリー36のメインでリコ・ヴァーホーヴェン(オランダ)と対戦し、大きな注目を集めた。バダ・ハリの人気は高く大声援を受けて戦ったが、2Rに右腕を骨折してTKO負けしてしまった。
本サイトでも既報。

新旧対決バダ・ハリ脱臼!リコ・ヴァーホーベンTKO勝利!グローリー36ドイツ

このグローリーのドイツ大会は、UFCファイト・パスでも放送され、好評を博した。両者の再戦が今年の夏ごろに行われるのではないかと期待されていたが、今回の判決により、かなり先送りされることになりそうだ。実現するとしても、2017年末か2018年の初めごろだろうか?

最近のバダ・ハリのInstagramより「体と心のバランスが取れていれば全ての障害を克服できる」と投稿していた。

バダ・ハリのInstagramより。「今朝はグッド・ニュースがある!医師の検査の結果は良好で、神様のおかげで、まもなくまた復帰できる」

▼電子書籍ジャーナル最新刊!ファイトクラブ会員読めます~クレジットカード決済、銀行振込み対応
週刊ファイト2月9日号中邑真輔NXT大賞Sareeeアーカイヴ集G馬場SEI☆ZA最強の放棄