[ファイトクラブ]週刊ファイト鷹の爪大賞2016~未来志向と大人の楽しみ方とは何か?

 【序文】偏見と誤解から踏み絵を飛び越えられず電子書籍の購入をためらっている皆さまに向けて、年末恒例のサービス企画。一部の関係者間では「世界で一番権威がある」とガチ評価を得ている恐怖の『鷹の爪大賞』が問いかけるメッセージとは何か? 2016年もまたGlobal Standard(世界標準)との対比を軸にマット界の百花繚乱を参加する諸氏が振り返った。

 食わず嫌いは損するだけだ。週刊ファイトは新大阪新聞刊の週刊紙廃刊が決まり内部者が動き出した2006年夏にWeb媒体、電子書籍出版社として始動開始、同年12月からサイト公開しており10周年を過ぎて11年目を快走中である。すでにDMM.com配信を通じて全ディバイスに対応しているが、いよいよ年内には自前のスマホ対応、月額999円(税込)読み放題サービスを電子書籍事業と並行していく。

 買いもしない、中身を読みもしないで見出しやチラシ広告の印象だけで本誌が「間違ったことを書いてる」とか揶揄されるのだけは困ったことだ。マスコミ大賞だのは読者、ファンが決めるものだが、2016年も週刊ファイトはスクープ回数と正確無比なその精度ではダントツに世界No.1との自負がある。新聞時代からの人脈こそ色濃く継承するが、良くも悪くも駅売りの時代は「飛ばし」もご愛敬だった。ひとつには他のスポーツ紙との見出し競争もある。しかし、大会結果速報はおろか、論客が長文考察を自前ブログ発表できるネット環境の変化もあり、11年目の『週刊ファイト!ミルホンネット』は「飛ばし」はやってない。実際のところ、外したことなど何もないからNo.1を自負できる資格があると考える。また、新聞は読み捨てられる宿命にあるが、電子書籍は10年前のタイトルも継続販売している。それだけ中身に自信があり、未だにネット検索しても出てこない特ダネ情報が満載されているからだ。媒体の種類が異なるため「飛ばし」はご法度と考える。
 唯一、2016年回顧としてトランプ勝利他、メディアの敗北は末端として反省すべき。過信は許されないし、ジャンルが違う言い訳も通用しない。
 電子書籍出版社としての見る本=ミルホンネットには、特に単独作品に関しては敷居も貴賤も一切ない。いわゆるファンタジー活字の内容も、武道の教則本も、シュート活字啓蒙も扱っている。売れた場合のみ50:50のパートナー契約にてお支払いするというだけ。最低10冊とかをクリアしなければ印税計算が発生しないのは、どこの電子書籍店でも同じである。眞鍋嶽山先生の詠春拳教本シリーズはロングセラーを記録している。

眞鍋嶽山 詠春拳

 一方、定期ジャーナル金曜発行というラインが別の毎週金曜発売「週刊ファイト」にはある程度のカラーと採用基準がある。名称を継承する以上は、裏ネタ情報誌の定評を崩すわけにはいかない。オモテの媒体と同じようなことを書いていたんでは、誰も買ってくれなくなるからだ。
 ターザン山本顧問含めて、故I編集長=井上義啓氏の直系記者とスタッフが再集結しているから、ジャーナリズム主義の「活字プロレス」伝承を謳う。名称だけ故・竹内宏介さんの『ゴング』であっても、縁もゆかりもない編プロが手掛けていた雑誌との差別化は顕著であろう。ちゃんと中身まで買って読んで下さっている方から「カラーが違う」とか言われたことはない。
 ただ、時代の要請やタブー許容範囲の変化もあるから、大人向き媒体を標ぼうして勝敗のアップダウン予想というか、いわゆるケーフェイには踏み込む。競技スポーツであるかのごとき真剣勝負前提のプロレス試合評はやらないというより、やれない。格闘技も扱ってる以上、整合性がなくなるからだ。但し、作りの試合が悪いとも、ガチンコより上とも下とも書いてはいけない。そんなバカな話はない。ガチンコは誰でも出来るが、プロレスは選ばれた者だけが遂行できる崇高なスポーツ芸術である。

 「ケーフェイはもう死語」というのが業界用語の起源である北米の専門家認識なのだ。先日、洋画専門チャンネルにて1999年のドキュメンタリー映画『ビヨンド・ザ・マット』が放送されていたが、今やハリウッドで(世界で)最も稼ぐ俳優となり、トランプ大統領誕生に刺激されて、いずれは選挙に出ると広言を始めたロック様ことウェイン・ジョンソンと、ミック・フォーリーの試合前の打ち合わせ場面がためらいもなく収録されている。それを見て「やっぱりプロレスは八百長だ」と思う者はいない。タブーをカメラを前にしゃべった選手らが処罰された事実もない。いざ実際の試合を見せられると、フェイク論者は底なし沼に突き落とされるからだ。
©クロックワークス

 「金曜夜8時」の昭和プロレス黄金時代だって、例えば村松友視さんは「週刊ファイトの方が面白い」と書いてくれた。但し、「ゴングの方が好き」というファンのほうが数では上だった事実を隠蔽してもしょうがない。ECWのスローガンと同じく、週刊ファイトのスタンスはIt’s NOT for Everyoneと最初から断っている。あくまで読者対象が違うだけ。初心者、入門者相手の媒体とは役割が違うに過ぎない。よって既得権しがみついているだけの「プロレス村」の暗黙の掟には従わない。ユリ・ゲラーがマジシャンなのか、超能力者なのかは大衆が決めること。重ねて、食わず嫌いはよくない。踏み絵を避ける保守的なファンの方が多いのは仕方ないにせよだ。
 「I編集長は変人」という定説から、週刊ファイト迫害の歴史が始まっていた。どうしても東京の記者から嫌われる宿命にある。2016年から、井上譲二元編集長の『週刊ファイト・メモリアル』連載が始まった。具体例が出てくるのでバックナンバーの購入を願うばかりだ。
週刊ファイト鷹の爪大賞2016~未来志向と大人の楽しみ方とは何か?
 本誌はRIZINもキックも巌流島も載せる。WWEも新日本プロレスも女子プロレスも扱う。大人のファンが興味を持つプロモーションを追うに過ぎず、貴賤を設けてはいない。たまに「格闘技要らない」と意見する向きは理解するが、プロレス内のほうこそ好き嫌いが余りにも激しすぎる。ある方は「猪木、IGFとかを中心に」と言うが、インディー系の他誌に載ってない情報を面白がって購入して下さる人もいる。猪木議員本人がインディーに成り下がっている2016年でもあった。
 女子プロにしか興味ないファンも少なくない。特化した「女子プロレスマガジン」はわかるけど、絞った方が売れるという意見には賛成しかねる。北米の大人向き業界紙WRESTLING OBSERVERも、UFCにWWE、新日本プロレスとごった煮で毎週扱っている。
 ただ、別冊宝島とはポリシーが違う。業界の足を引っ張るような真似はしない。そんなの誰の得にもならない。プロレスLOVE、格闘技LOVE、さらに武道LOVEの姿勢は永遠不滅だ。『スターウォーズ/フォースの覚醒』は、武道理念を扱っているから取り上げるが、どの女子選手が誰とつきあってるとか仕事上知りえても、リング上の闘いとは関係ないから出さない。噂の真相をやる情報商材ではない。知っていても書かないことはたくさんある。

週刊ファイト’15年12月24日号シング心RIZIN-IGF-UFC-WWE馬場元子曙パンクラス特大新日キック

 フォースの覚醒とは、つまるところ理力、理解力の向上に目覚めて欲しいということだ。スポーツ芸術を底なし沼で楽しめば、壁にブチ当たることもなければ、ジャンルを卒業してしまうこともない。ポジティヴな未来志向でマット界、そして週刊ファイトと末永くお付き合い下さい。
May the force be with you!
タダシ☆タナカ

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週刊ファイト鷹の爪大賞 2016 目次 CONTENTS

▼私が選ぶ年間大賞 by 谷川貞治
・MVP=菊野克紀(沖縄拳法空手)
・ベストバウト=菊野克紀(沖縄拳法空手)vs小見川道大(柔道)
・敢闘賞=田村潔司(Uスタイル)
・技能賞=マーカス・レロ・アウレリオ(カポエイラ)
・殊勲賞=瀬戸信介(蟷螂拳)
・新人賞=エブゲニー・シャロマエフ(空道)
・特別功労賞=モハメッド・アリ
【世の中とプロレスするでしょう(賞)】
・MVP=ドナルド・トランプ
・ベストバウト=『週刊文春』vs 著名人
・敢闘賞=福原愛
・技能賞=古舘伊知郎
・殊勲賞=ゲス不倫の人
・魂が抜けているで賞(新種のヒール)=パク・クネ
・特別功労賞=SMAP

▼山本ヤマモ雅俊の選ぶ鷹の爪大賞2016
 (項目は一部です。詳細はダウンロードでお楽しみ下さい)
・ベスト団体 新日本プロレス
・ベスト安定団体 ドラゴンゲート
・MVP 鈴木みのる 女子MVP ASUKA
・ベストバウト 全日本9・19宮原健斗&ジェイク-野村直矢&青柳優馬
・女子ベスト アイスリボン11・3藤本つかさ-つくしICEx∞選手権
・ベスト・フットワーカー平井丈雅(リアルジャパンプロレス)
・ベスト大会進行 7・1WWE両国国技館大会
・ベスト・ヒールレスラー 鈴木みのる
・プロレスラーじゃないベスト・ヒール 舛添要一
・女子の長期的に期待出来る人材 山下りな
・感動したシーン 12・3日大阪SSH マサ斎藤対海賊男(武藤敬司)
・ベスト格闘技イベント 10・21巌流島・全アジア武術選手権大会
・番外お勧めするプロレスイベント 12・30昼のヤマモ酒 http://miruhon.net/?p=51291
・番外PR『活舌道場・ヤマモの無料メルマガ』 http://surasurato.com/ad/pc/

▼タダシ☆タナカ&シュート活字委員会 鷹の爪大賞2016 
 年間回顧:不確実性の時代とトランプ大統領の誕生
・MVP 内藤哲也 鈴木みのる Dアンブローズ Cマクレガー
・流行語大賞:時限爆弾 デ・ハポン 東京五輪 本誌・踏み絵論
・カムバック賞:全日本プロレス 宮原健斗 巌流島 谷川貞治
・真実の扉賞:天使アリ逝去と猪木~40年目のコールドケース石碑
・現場監督賞:GAMI ジョー・シルバ勇退 本誌・KOBAMETAL
・絶望さえも光になるBABYMETAL神ってる~フォースの覚醒

▼鷹の爪『2016年回顧』 by 紅闘志也
・中国帯同遠征5回+ミャンマーラウェイ紀行とレフェリー資格取得
・8・21第一回ラウェイワールドチャンピオンシップ
・3週連続ラウェイ国際大会ヤンゴン・テンピュースタジアム詳細
・初参戦・高橋奈七永KO勝利!トゥントゥン・ミン無念の敗退!

▼グッドデザイン賞 判定要素Visual Unity Plan Vision Impact
 by 巌流島デザイナー&ファイトクリエイター 伊藤三世
・【グッド ビジュアル デザイン賞】 ASUKA
・【グッド キャラクターデザイン賞】 マサ北宮
・【デザイン敢闘賞】 KAI
・【グッド タッグ デザイン賞】 KAI&大家健組
・【グッド デザイン新人賞】 カサンドラ宮城
・【グッド イベント デザイン賞】W-1イケメン完全プロデュース
  ~みんながもっとイケメンを好きになる☆~
・【グッド コンセプト デザイン賞】 巌流島

▼UFC売却の仰天ニュース!鷹の爪大賞 by稲垣 收
・最優秀ファイター賞:コナー・マクレガー(UFC初・二階級制覇)
・国内最優秀ファイター賞:T-98 (日本人初ラジャ王座現地防衛)
・最大仰天ニュース賞:UFC売却
・日本版最大仰天ニュース:WOWOW、UFC放送終了
・日本の年間ベスト大会:12・5 KNOCK OUTの“神興行”

▼鷹の爪2016年 私が選ぶ年間大賞 by こもとめいこ♂
・MVP 木谷高明ブシロード社長
・最高マンガ『最狂 超プロレスファン烈伝5.1巻』徳光康之
・最高試合賞 田村ゆかり(声優)-三嶋章夫(キング役員)
・最高政治家 バーニー・サンダース アメリカ合衆国上院議員

▼井上譲二 鷹の爪大賞2016
 内藤哲也「狂ってる」を流行語大賞に!
・年間最優秀選手賞=内藤哲也(新日プロ)
・技能賞=宮原健斗(全日プロ)
・年間荒稼ぎ賞=船木誠勝(フリー)
・年間ベスト・タッグチーム賞=ゼウス&ボディガー(全日プロ)
・年間ベスト・プロデューサー賞=上井文彦(元新日営業部長)
・功労賞=永源遥さん(プロレスリング・ノア)
・年間キノ・ドク賞=ランジェリー宍倉(元週刊プロレス)

【ボーナス採録】
▼FMW原点回帰12・22後楽園ホール満杯 大仁田軍がW★ING軍成敗
 Photo & Text by タダシ☆タナカ
・ベンチャースピリッツ邪道 プロレスにしか出来ない日本道の精神
・セクシーパンサー風間ルミ立会人!浜田文子Ray試練の7番勝負
・ヘッドハンターA、Bかけ声!金村キンタロー口内流血+中川浩二
・山田邦子来賓ウルティモ金丸義信-Mr.Pancrase川村亮&那須晃太郎
・春山香代子&倉垣翼-ミスモンゴル&コハル+中島安里沙&藤本つかさ
・仕事人KENSO&長井満也-巫女引き連れGニタ降臨+バッファロー
・FMW軍Rフジ五所川原吾作パンディータ&ワイルドセブン木更津KID
・W★INGデビュー戸井克成 菊タロー 雷電 ギャングスター 佐野直

▼まなせゆうなイメージDVD発売記念イベント@書泉グランデ特撮
 Photo & Text by シン上田

▼1・8亜利弥’デビュー20周年To Live -Wonderful Friends-
 Photo & text by タダシ☆タナカ
・大仁田厚 長与千種 Jd’同窓会オールスター集結!新木場超満杯
・亜利弥’「入場だけで、こんなに疲れたのは初めてでした(*_*)」
・北斗晶メッセージ「私も必ず癌を叩きのめします」堀田祐美子
・怨霊&関本大介-岡林裕二&葛西純メイク剥ぎ「お前、小沢だろ!」

▼ドキュメント名古屋遠征~午前7時新宿バスタからの『RIZIN.1』
 Photo & Text by シン上田
・キックが盛んな名古屋だからか盛り上がってたが技術的には…
・村田夏南子デビュー大会の一番の見せ場 吉田沙保里ら五輪勢も
・自意識過剰ヒール青木真也「前座ぬるい! 1億か、2億出せ」
・4レジェンド回転体~グラップリングで緊張感を出すのは難しい
・北欧新鋭アルブレックソンが皇帝継承者ワジム・ネムコフ撃破
・藤田和之逝く!IGF2億円ベルト王者RIZIN東欧新鋭に連続陥落
・きしめん食べれず女のいる店にも行けやしない-Sweet Dream

▼全日本プロレス経営危機から復活!品川プリンス諏訪魔-宮原健斗
 取材・撮影 山下達也
・9・4王道トーナメント開幕!前年覇者の秋山準は大森隆男沈める
・年末賞レースに向けて宮原健斗エース評価 諏訪魔復活と士気向上

▼ 驚異の18歳 那須川天心 初防衛成功、涙の判定勝ち!
 ~ 9・25RISE 113大会~
 Photo & 構成 by 永井鋭次
・武井壮も驚嘆!那須川天心が判定でタイトル初防衛成功!
・森本“狂犬”義久がタイトル挑戦権獲得!判定勝ち
・格闘技界のアイドル候補・優吾・FLYSKYGYMが1R KO勝ち!
・番長兇侍らしい見事な1RKO負け!Hideki圧勝!

▼谷川貞治の『プチ格闘技通信』第72回
 喧嘩柔道の幻想でいっぱい
 未知の強豪、小見川道大を見よ!

▼週刊ファイト・メモリアル
 第1回 覚悟していた新日プロからの取材拒否
 by 井上譲二