(C)M-1 Global
2013年11月30日にロシアで『M-1 Challenge 44』が開催された。メインでは、現M-1ヘビー級王者のケニー・ガーナ―が、ポーランドの新鋭、ベラトールFCにも参戦経験があるダミアン・グラボウスキーと防衛戦を行った。
ガーナーはアメリカ人で、アメリカン・トップチーム所属だが、ロシアのM-1を主戦場にしており、2011年にマキシム・グリシンを破りヘビー級暫定王者に、2012年に、正王者だったグラム・グゲニシヴィリとの王座統一戦でも勝利し、ヘビー級王者として君臨している。試合は、1、2Rは、ガーナーが得意の組みついてグラボウスキーをロープ際に押し込み続けるという展開が続く。しかし、3Rにはグラボウスキーがグランドで上をとり、肩固めをがっちりと極めた。これが極まり一本勝ち。グラボウスキーが新王者に輝いたのだった。グラボウスキーは、これでMMA戦績19勝1敗という好成績であり、更なるメジャー団体での活躍が望まれる。
セミファイナルには、UFCと契約し、2014年1月4日の『UFC Fight Night 34』に参戦するマイルベック・タイスモフが登場し、チョークで勝利。UFC参戦に向けて幸先の良い勝利を飾った。
また、ヘビー級戦で行なわれたコンスタンティン・グルホフとミハイル・ガザエフは、物議を醸し出す結果となった。グルホフは、K-1でも活躍したラトビアのキックボクサーで、2006年からは総合格闘技と二足のわらじで活躍しており、ヴァレンタイン・オーフレイムなどに勝利している。この打撃を恐れたガザエフは、なんと終始、立て膝をつき、わざとグランド状態になり、グルホフがキック出来ないようにして戦ったのだった（グランド状態で顔面へのキックは反則になる為）。この卑怯な戦法には会場も苦笑い。そしてグルホフがじれたところをテイクダウンして上から押さえ込みポイントを稼ぐという戦法をとってきたのだった。グルホフもパンチやローキックを足に当てるものの、単発の攻撃になり、グランドで上をとるガザエフが卑怯な戦法ながらポイントを取るという展開になった。3R、遂に切れたグルホフは、確信犯と思える左キックを、立て膝のガザエフの顔面にぶち込む。ガザエフは豪快にKOされ、大の字になり、ガザエフ戦法にうんざりしていた観客は大歓声。グルホフは手を上げて観客にアピールした。勿論、反則なので、ガザエフの反則勝ちとなったが、会場はグルホフを支持、グルホフも勝者の様に手を上げて、本当の勝者は自分だと勝ち誇った。ルールを悪用したガザエフは記録上は白星となったが後味の悪い試合となったようだ。
■　M-1 Challenge 44
日時：11月30日
場所：ロシア
＜M-1ヘビー級タイトルマッチ＞
○ダミアン・グラボウスキー（挑戦者）
　3R 肩固め
●ケニー・ガーナー（王者）
※ダミアン・グラボウスキーが新王者
＜ウェルター級＞
○マイルベック・タイスモフ
　2R チョークスリーパー
●アルティム・ダムコスキー
＜ヘビー級＞
○ミハイル・ガザエフ
　3R 反則※グランド状態へキック
●コンスタンティン・グルホフ
＜フェザー級＞
○マゴメド・マゴメドフ
　3R TKO
●ユーリ・マイア
＜ライト級＞
○マキシム・ディブニッチ
　3R TKO
●ホセ・ベルデホ
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