7・17WWE PPV大会『マネー・イン・ザ・バンク』バンク権利奪取ランディ・オートン CMパンク×ポール・ヘイマン仲間割れ

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(c)2013WWE, Inc. All Rights Reserved.

 2013年7月14日(アメリカ現地時間)、アメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィアで、WWEのPPV大会『マネー・イン・ザ・バンク』が開催された。
 メインとなる、WWE王座にいつでも挑戦出来る権利を持つバンク(ジュラルミンケース鞄)の争奪戦、マネー・イン・ザ・バンク戦では、前回PPV大会『ペイバック』から、大きくWWE復帰がアナウンスされ、毎週、復帰を煽るVTRが番組で流されていたRVD(ロブ・ヴァン・ダム)が遂に登場する事になった。

 伝説のハードコア団体ECWの本拠地であったフィラデルフィア開催という事もあり、ECWを代表するレスラーであるRVDを絶妙のタイミングで復帰させた為、会場からは大きな歓声を受けた。その観客の応援をバックに、RVDもハッスル、ラダー最上段からクリスチャンに5スタースプラッシュを決めるなど活躍した。
 もっとも、試合は、そのRVD以外にもCMパンク、ダニエル・ブライアン、シェーマス、ランディ・オートン、クリスチャンと元王者経験者ばかりが参戦し、一進一退の攻防。そんな中、去年のWWE王者時代は悪の策略を駆使し、二人三脚で王座防衛を果たしてきたCMパンクとマネージャーのポール・ヘイマンに大きな事件が起こった。

 CMパンクは、WWE王座転落後、同じくヘイマンがマネジメントするブロック・レスナーに襲われ、カーティス・アクセル(“ミスター・パーフェクト”カート・ヘニングの息子)とも不協和音が続き、ヘイマンとの関係もぎくしゃくしていた。長年、ヘイマンに世話になっているので、関係を切る事は出来ず、ヘイマンに渋々従っていたCMパンクだが、そんなCMパンクをこの大舞台でヘイマンが裏切ったのだ。

 アクセルがCMパンクの援護に試合に乱入、これに対し、手を出すなと言わんばかりにCMパンクは、アクセルにGTSを決めてしまう。これを見たヘイマンはCMパンクを支持、バンクを取る為に、ラダーを登るCMパンクを応援していたヘイマンだが、バンクに手を伸ばすCMパンクに別のラダーをぶつけて妨害したのだ。
 こうした混沌の中、最後にバンクを手にしたのは、ランディ・オートン。見事にバンクを奪取し、WWE王座挑戦権を手中に納める形になった。
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 WWE王座戦は、ジョン・シナとマーク・ヘンリーの肉弾戦。引退詐欺(5年間契約延長した時から考えていたアングルだったと語っている)をして極悪ヒールとなった世界最強の男、マーク・ヘンリーだが、会場ではむしろ、ヘンリーに声援が飛んだ。
 もともと、視聴率男と言われ、番組に登場すると視聴率が上がると言われる位、人気のあるヘンリー。それに加え、今回のジョン・シナとの抗争は明らかに繋ぎというストーリー展開で、シナの防衛はほぼ間違いないと観客にも読めてしまっていたので、10年以上苦労してきたヘンリーに一度くらいはWWE王座を獲らせてやりたいという判官贔屓も働いたのだろう。
 しかし、結果は予想通り、ジョン・シナがSTFを極めて一本勝ちとなった。
 
 そして、世界ヘビー級戦でも、大きな事件が起こる。王者アルベルト・デル・リオに挑戦する前王者のドルフ・ジグラーだが、試合中に、これまたジグラーと恋人同士でありながら、ジグラーがベビー・フェイスに転向した事もあり、関係がぎくしゃくしていた魔性の女、AJが姿を現す。
 バックステージに戻る様に言うジグラーだが、AJは従わず。そして、デル・リオがジグラーの後頭部にキックを決めようとした時、ジグラーを救う為にAJは乱入、自ら保持するディーバズ王座のベルトでデル・リオを殴ったのだ。しかし、レフリーの目前だった為、ジグラーは反則負け。デル・ルオが反則勝ちで王座防衛を果たしてしまった。
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 王座戦を邪魔されて、なんで、乱入したのかとAJを責めるジグラー、この2人の関係は今後、どうなってしまうのか? こちらも目が離せないだろう。

■ WWE PPV『マネー・イン・ザ・バンク』
日時:7月14日
場所:アメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィア

<WWE王座マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ>
勝者:ランディ・オートン
参戦選手:ロブ・ヴァン・ダム、CMパンク、ダニエル・ブライアン、シェーマス、クリスチャン

<WWE王座タイトルマッチ>
○ジョン・シナ(王者)
 STF
●マーク・ヘンリー(挑戦者)

<世界ヘビー級王座タイトルマッチ>
○アルベルト・デル・リオ(王者)
 反則※AJ乱入
●ドルフ・ジグラー(挑戦者)

<シングルマッチ>
○ライバック
 ピンフォール※ロールアップ
●クリス・ジェリコ

<ディーバズ王座戦>
○AJ(王者)
 ブラック・ウィドー
●ケイトリン(挑戦者)

<IC王座タイトルマッチ>
○カーティス・アクセル(王者)
 ピンフォール※ネックブリーカー
●ザ・ミズ(挑戦者)

<世界ヘビー級王座マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ>
勝者:ダミアン・サンドウ
参戦選手:ディーン・アンブローズ、コーディ・ローデス、ジャック・スワガー、ファンダンゴ、ウェイド・バレット、アントニオ・セザーロ

<WWEタッグ王座タイトルマッチ>
○ザ・シールド(セス・ローリンズ、ローマン・レインズ)(王者)
 ピンフォール※スピアー
●ウーソーズ(ジミー・ウソー、ジェイ・ウソー)(挑戦者)

詳細版は、マット界舞台裏7月25日号W1解析全日開幕戦Pヘイマン白人青年東京WAVE波女Pan大阪に掲載されました。

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