今週の「マット界舞台裏」は、TARUのS・ヘイト暴行事件は予測出来たことだし、なぜ軽傷で止められなかったのかに迫る!

110609hyoushi.jpg 全日本プロレス5・29神戸の試合前、TARUに顔面などを殴られたスーパー・ヘイト(平井伸和)が開頭手術を受けるほどの重傷を負った事件は、マット界に大きな衝撃を与えた。
 まるで悪いことが連鎖するかのように、新日本プロレス6・4京都の試合中、井上亘にジャーマンスープレックスをかけられた中西学が、後頭部からリング上に落ち首を負傷。試合は急遽レフェリーストップとなり、手のしびれを訴えた中西は担架で運ばれた。翌日には中心性脊髄損傷と発表されたが、幸いにも一時期に出ていたまひなどの症状もなくなり、回復に向かっているという。
 だが、6・5には一橋大学の学園祭で、学生プロレスのサークルの試合中に大学1年の男子学生が頭を打ち、病院に運ばれるという事件まで起きた。
 中西の件と学プロの件はあくまでもリング上で起こったアクシデントだが、スーパー・ヘイトの件は控室という見えない場所で起こった暴行事件である。
 最初にこの件を報じたのは、地獄耳のミルホンネットである。また、全日本プロレスも参加する8・26『ALL TOGETHER』を主催する東京スポーツも派手な見出しで追随。かなり厳しめな論調で、それから連日一面でこの事件を報じた。
 全日本プロレスはもちろんだが、プロレス界全体に大きなダメージを与えることになってしまったが、かつて井上譲二記者に向かって「井上さん、レスラー同士が本気で素手で殴り合ったらどうなると思う?  いずれかが死ぬケースも出てくるはずだよ。それくらい危険なんだ」と、こういう事態も起こり得ると予測した人物がいた!
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 というのも、実はこういうレスラー同士がファンには見えない控室などで、ガチで衝突することは今回のTARUとS・ヘイトが初めてではない。
 公になっていないだけで、これまで何度がそういうことは起こっている。では、なぜいままでは表に出ることがなかったのか?
 これまでのことと、今回のTARUとS・ヘイトの件にどういう違いがあるのかを読者に知ってもらいたいので、もう時効と思われる控室で起こった暴行事件をいくつか紹介しよう。
 今週号の巻頭記事を読んでもらえれば、S・ヘイトが開頭手術を受けるほどの重傷を負うような事態は防げたと思うはずだ・・・
 また、ミルホンネット編集部担当ページでも、この事件の経緯を時系列で追うと同時に、「手打ち」の件の深淵に迫っている。はっきり言って必読の号であろう。
週刊マット界舞台裏'11年6月09日号どこにもない平井暴行事件の深淵