今週の「マット界舞台裏」は、新日プロの菅林社長が断固交流を拒否するIGFが崩壊の危機に?

11.04.28BUTAIURA.jpg まず最初に、今週の巻頭記事になっている新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアが参加するチャリティープロレス『ALL TOGETHER』(8月27日、東京・日本武道館)に関して、「問題点をズバリ指摘する!」という見出しになっているが、決して水を差したいわけではない。
 メジャー団体が力を合わせて、東日本大震災への復興支援としてチャリティー大会を開こうという考えは素晴らしいことだ。
 だが、長年プロレス界のウラもオモテも見てきた井上譲二記者からすれば、改めて「何が起ころうとも心が1つにならないのがプロレス界なのだな」と思ってしまうようなことが多々目に付くのだ。
 プロレスに携わる者として、せっかく夢のオールスター戦をやるのだから、一般社会からも注目されて、たくさんの義援金が集まるような伝説の大会にしてほしいと願うのは当然のこと。
 だからこそ、敢えて苦言を呈した井上記者の心情を理解した上で、巻頭記事はぜひ読んでいただきたい。
 巻頭記事以外の記事は、奇しくも今月28日に東京ドームシティホール( 旧JCBホール)大会を控えているIGFに関するものになった。
 『マット界舞台裏』では旗揚げ当初から何度もIGFを取り上げてきた。それだけ“ネタ”が転がっている団体なのは確かだが、上記のチャリティープロレス『ALL TOGETHER』に、プロレス界の象徴でもあるアントニオ猪木がいないことをいささか寂しく思うファンは少なくないだろう。
 なにせ猪木の知名度は抜群で、被災地を回って被災者に闘魂ビンタをお見舞いしたシーンは、一般のニュースでもずいぶん大きく取り上げられていた。チャリティープロレスだからこそ猪木に登場してもらって、「元気があれば何でも出来る!」と叫んでほしいところだ。
 だが、今回のチャリティープロレス『ALL TOGETHER』を事実上取り仕切っている、新日本プロレスはご存じの通りIGFとは絶縁状態。
 しかも、「最も外交が難しいと言われるプロレスリング・ノアとの交流が3年も続いているのは、彼の温厚かつ忍耐強い性格が1つの要因」と言われるほど、日本マット界屈指のジェントルマンである新日プロの菅林直樹社長がIGFとは関わりたくないというのだから絶望的だろう。
 一方のIGFもスポークスマン的な役割も担っているサイモン猪木氏が、Twitter上で「昨日S-Arenaを見てたら新日本の永田兄弟の募金だけで澤田やサップやIGFのスタッフがVTRにいるのにまったくしかとされてた。募金で協力してただけだからいいじゃんと思うのですが。Politicsはこれにかんしては大事ではない。新日本がまたプッレシャーかけたか?それともぐうぜん?」(今月20日のツイートより)と、相変わらず新日プロを牽制。
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 かつては上司と部下だったサイモン氏と菅林社長。菅林社長の性格からしても、話が出来ない仲ではないと思うのだが、どうしてこうなってしまったのか?
 また、ある新日プロOBは井上記者に「最近の猪木さんは頭がボケている。このままじゃIGFは崩壊する」と警鐘を鳴らしたという。こちらもなかなか穏やかな話ではない。
 サイモン氏は「4月28日のゲノムのチケットがすごく売れてる。もうすぐで売り切れですから早めにチケット買ってない人は買ってくださいね。」(21日のツイートより)と書き込んでいるが、井上記者が掴んだ情報によると、チケットの売れ行きは芳しくないという。
 さて、いざフタを開けてみたらどういう結果が出るのか・・・東京ドームシティホール大会まであと3日。
週刊マット界舞台裏'11年4月28日号 DREAM再開闇 タイ紀行地下プロ