今週の「マット界舞台裏」は、暴露系ムック本の信ぴょう性とT・J・シンの狂虎伝説を作り上げた功労者に迫る!

11.03.03BUTAIURA.jpg 今週の『マット界舞台裏』は偶然にも『週刊プロレス』に関する記述が多くなってしまった。
 それも仕方あるまい。『週プロ』は現在唯一存続する週刊のプロレス専門誌であり、井上譲二記者も毎週チェックはしている。それに元『週刊ファイト』の編集長の井上記者にしてみれば、やはり同じ専門誌(紙)のことは少なからず気になるものだ。
 昨年、約6年ぶりに佐藤正行氏が『週プロ』の編集長に復帰したが、正直6年前に編集長をしていた頃と比べると、ずいぶんと大人しいというか、物議を醸すような記事はほとんどない。
 それだけに井上記者から見ると、最近の『週プロ』は物足りなく感じているようだ。
 その点、ピーク時と比べれば随分と出版される数は減ったが、スキャンダルをウリにするプロレス・ムック本は、いまでも出版されるたびに団体関係者が“犯人捜し”に躍起になっている。
 プロレス界なんて狭い世界ではあるが、情報のネタ元というのは簡単に割り出せるものではない。それでも団体側としては犯人を捜し出したくなるというのは、良くも悪くも記事の内容が刺激的な証拠だろう。
 読者としてはネタの出どころよりも、暴露記事の信ぴょう性のほうが気になるだろう。そこで今週の『マット界舞台裏』ではそういうスレスレのネタを得意としてした『週刊ファイト』の元編集長である井上記者が、プロレス・ムック本の暴露記事はどの程度信ぴょう性があるのかを調査している。
 時を同じくして、『週プロ』の編集後記で佐藤編集長が「大相撲は八百長問題に揺れているが、プロレスでも業界の足を引っ張るような身もフタもないスキャンダル系メディアが後を絶たない」なることを書いていた。
 最近の『週プロ』と暴露系ムック本、どちらのほうが読者のニーズに応えているか・・・それは皆さんならもうお分かりだろう。
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 その一方で、最近の『週プロ』イチオシ企画のミニアルバムシリーズは、昭和のプロレスファンの間でなかなか好評らしい。
 3月9日号ではあのタイガー・ジェット・シンが特集されていて、なかなか読み応えのある記事になっていたが、井上記者はシンの日本におけるサクセス・ストーリーを語る上で欠かせない人物が抜けていることに気付いた。
 『週プロ』側がシンのミニアルバムを制作した際、その功労者を意図的に取り上げなかったか、功労者とは思っていないのかは分からないが、レジェンドレスラーであるシンの狂虎伝説<完全版>が見たいというファンは、『週プロ』のミニアルバムだけでなく、今週の『マット界舞台裏』を併せて見ることをオススメする。

週刊マット界舞台裏’11年3月03日号 暴露本犯人探し 論外真説 JWP讃