今週の「マット界舞台裏」は蝶野正洋が新日プロを退団することになった本当の事情に迫る!

10.01.28BUTAIURA.jpg 「新日プロ激震!! 蝶野退団」・・・1月20日発売の東京スポーツの一面に衝撃的な見出しが躍った。
 久しぶりの大物レスラーの退団騒動だけに波紋が広がっている。
 とはいえ、毎年この時期は新日本プロレスにとって契約更改のとき。それだけに退団者が出て話題になることは珍しくないのだが、この不況の時代、地上波テレビ放送もあり、観客動員でも善戦している新日プロから出て行こうと思うレスラーがいるとは思えなかった。
 それなのに、レスラー生活25年の大ベテランにして、闘魂三銃士の中で唯一新日プロに残っていた蝶野正洋が退団するとなれば騒がれないはずがない!
 近年の蝶野はシリーズに全戦参戦することはなく、ピンポイントの限定出場。その割にDDTをはじめ、信州プロレスやどすこいプロレスなど、あっと驚くようなインディー団体に参戦することもあった。
 さらに蝶野の個人事務所であるアリストトリストが中心になり、昨年10月12日には両国国技館で、蝶野のレスラー生活25周年記念興行を開催したし、その前には様々な意味で話題になった『プロレスEXPO』にも蝶野個人として協力している。
 そういう意味で蝶野が改めてフリーになる意味がよく分からない。すでに新日プロに所属しながらもフリーのような活動をしていた蝶野にとって、むしろ「新日本プロレス」というブランドが後ろ盾にあるほうがビジネスしやすいのではないのだろうか?
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 そこで気になってくるのが、蝶野と新日プロの関係だ。
 今回の件も、当初スポーツ紙などでは「体のメンテナンスのため半年間の欠場」と報じられていた。確かに蝶野は体のあちこちに爆弾を抱えており、25周年記念興行を成功させたいま、きっちり休んで体調を整える必要はあるだろう。だからこそ、だれもそのことに関して疑問を抱くことはなかった。
 ところが、前述したように東スポが突如、「蝶野が新日を退団!」と報じたものだから驚いたのだ。
 そして情報が錯綜する中、今月21日のデビュー25周年記念パーティーの前に会見を開いた蝶野は、新日プロからの“卒業”と語り、今後はフリーランスになることを正式に発表した。
 この“卒業”というフレーズは、なんとも絶妙である。
 「もう新日プロとの関係は終わった」とも取れるし、「ここでひと区切りという意味。また故郷に戻ることだってある」とも取れる。
 とりあえず蝶野自身は「今後についてまだ新日とは話し合っていない」と語っているが、元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者は、何と蝶野が新日プロ退団となった事情は、東スポに退団することを明かし、「卒業する」と語った蝶野側にあるのではなく、実は新日本プロレス側にあったのでは・・・という情報を入手!
 その辺に、最初情報が錯綜した理由がありそうだ。さて、新日プロ、蝶野の真意は? 週刊の専門誌では遅すぎる、ネットでは掴めない情報が『マット界舞台裏』には書かれている!
週刊マット界舞台裏'10年1月28日号