あの頃の“残り香”を求めて…!? 青木 vs.ヒョードルのサンボ衣エキシに旧PRIDE信者が“集結” 4・29 M-1チャレンジ

 29日、東京・ディファ有明にて、『DEEP M-1 CHALLENGE 3rd EDITION in JAPAN』が開催された。
 M-1チャレンジとは、「総合格闘技のワールドカップ」を標榜し、昨年から始まった5対5形式の国別対抗リーグ戦(昨年は8ヶ国、10チームで競われ、ロシアが優勝)。今年はさらにグレードアップし、全16チームで世界各国を股にかけ、1年間にわたり「MMA世界一」の栄誉を懸けた闘いが繰り広げられる。
 今大会最も大きな注目を浴びたのが、青木真也とエメリヤーエンコ・ヒョードルによる豪華エキシビションマッチ。佐藤大輔ディレクター制作の煽りVに、ナレーター・立木文彦氏の聞き慣れた低音が被ると、この日一番の大歓声がディファ有明を包み込む。暗転した場内の花道周辺に、ベストショットを狙わんと、無数のケータイ液晶が蛍の群れのように光る。
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カード紹介のジングル&タイトルバックもDREAM仕様! 旧PRIDE信者にはタマらない演出だ。
 割れんばかりの声援の中、ともに赤のサンボ衣を纏い登場の青木とヒョードル。ヒョードルが豪快な投げを連発すれば、青木も飛びつき腕十字を狙うなど、試合はエキシらしく、お互いの持ち味を生かした展開。最後は、途中から上半身裸になった青木をヒョードルが組み止めアキレス腱固めを仕掛け、青木が苦笑いしながらタップしたところで3分間タイムアップ。試合後青木がマイクを掴み「裸になって何が悪い!」と旬の時事ネタで笑わせれば、ヒョードルも「軽量級にこんな強い選手がいるとは知らなかった」と青木を讃え、両者笑顔で握手。「やれんのか!」Tシャツを着込み、「集結セヨ。」とばかりにディファ有明に駆けつけた旧PRIDE信者も大満足で魅了された3分間であった。
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 予選ラウンドで敗退し昨年の屈辱を晴らすべく、「最強の布陣」(監督の佐伯繁DEEP代表)で臨むチームJAPANは今大会が2009年初陣。初参加のイギリスを迎え撃った。…が、チームJAPANはイギリス勢にフィジカルとパワーの差を見せつけられ、最悪の結末に終わってしまう。初戦に登場のLUIZが腕十字で鮮やかに一本を奪い、幸先の良いスタートを切ってみせたが、その後登場の長谷川、増田、水野、川口が次々と討ち死にの憂き目に! 1勝4敗の黒星スタートに佐伯監督も、
「疲れたよ、もう。今日は長い一日だったけど、お客さんが青木とヒョードル見て満足してくれたってことでいいんじゃないの?(笑)」
と、苦笑いしきり。今後のチームJAPANの巻き返しに期待が集まるところだ。
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屈辱の4連敗……浮上なるか佐伯JAPAN!?
■『DEEP M-1 CHALLENGE 3rd EDITION in JAPAN』
2009年4月29日(水・祝)開始:16:00
会場:東京・ディファ有明
<オープニングファイト第1試合 65kg以下契約 5分2R>
○上山知暁(U-FILE CAMP町田)
(1R 2分56秒 TKO)
●細川祐(キングダムサテライト)
<第1試合 国別対抗戦 フランス vs.スペイン 70kg以下級 5分2R>
○ホゼ・ルイス・サバテル(スペイン)
(延長R 1分21秒 反則)
●マクテル・グエイ(フランス)
<第2試合 国別対抗戦 フランス vs.スペイン 76kg以下級 5分2R>
○アブナー・ヨペレス(スペイン)
(延長R 判定2-1)
●ガエル・グリモー(フランス)
<第3試合 国別対抗戦 フランス vs.スペイン 84kg以下級 5分2R>
○クリストフ・ダフレベレ(フランス)
(1R 2分48秒 チョークスリーパー)
●レイコ・カキン(スペイン)
<第4試合 国別対抗戦 フランス vs.スペイン 93kg未満級 5分2R>
○クリスチャン・ムプンボ(フランス)
(1R 4分59秒 腕ひしぎ十字固め)
●エノック・ソルベス(スペイン)
<第5試合 国別対抗戦 フランス vs.スペイン 93kg以上級 5分2R>
○ホジェント・ロレッタ(スペイン)
(1R 2分44秒 肩固め)
●ソーフィアン・エルガルネ(フランス)
※3勝2敗でチーム・スペインが勝利。
<オープニングファイト第2試合 70kg以下契約 5分2R>
○梅田恒介(R-BLOOD)
(判定 3-0)
●佐藤宗幸(蒼天塾)
<第6試合 国別対抗戦 USA(チームウェスト)vs.韓国 70kg以下級 5分2R>
○デイビッド・ジャンセン(USA Team West)
(判定 3-0)
●ナム・ユイチョル(韓国)
<第7試合 国別対抗戦 USA(チームウェスト)vs.韓国 76kg以下級 5分2R>
○ファビオ・ネガオン(USA Team West)
(判定 3-0)
●ベ・ミョンホ(韓国)
<第8試合 国別対抗戦 USA(チームウェスト)vs.韓国 84kg以下級 5分2R>
○ジバ・サンタナ(USA Team West)
(1R 4分5秒 腕ひしぎ十字固め)
●ホ・ミンソク(韓国)
<第9試合 国別対抗戦 USA(チームウェスト)vs.韓国 93kg未満級 5分2R>
○ラファエル・デイビス(USA Team West)
(2R 3分45秒 TKO)
●キム・ジェヨン(韓国)
<第10試合 国別対抗戦 USA(チームウェスト)vs.韓国 93kg以上級 5分2R>
○シェイン・デルロザリオ(USA Team West/WBCムエタイ世界ヘビー級王者)
(1R 2分27秒 KO)
●イ・ドルヒ(韓国)
※5勝0敗でUSAチームウェストが勝利。
<第11試合 スーパーファイト 84kg以下契約 5分2R>
○カール“サイコ”アモーゾ(フランス/チーム・アモーゾ)
(1R 0分23秒 KO)
●浜中和宏(Laughter7)
<第12試合 スーパーエキシビジョンファイト 3分1R>
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル・スポーツクラブ)
(エキジビションのため勝敗なし)
青木真也(パラエストラ東京)
<第13試合 国別対抗戦 日本 vs.イギリス 70kg以下級 5分2R>
○LUIZ(日本/禅道会)
(1R 2分30秒 腕ひしぎ十字固め)
●イアン・バトリン(イギリス)
<第14試合 国別対抗戦 日本 vs.イギリス 76kg以下級 5分2R>
○サイモン・フィリップス(イギリス)
(1R 0分20秒 KO)
●長谷川秀彦(日本/SKアブソリュート/元DEEPウェルター級王者)
<第15試合 国別対抗戦 日本 vs.イギリス 84kg以下級 5分2R>
○マット・ソープ(イギリス)
(2R 1分30秒 チョークスリーパー)
●増田裕介(日本/AACC)
<第16試合 国別対抗戦 日本 vs.イギリス 93kg未満級 5分2R>
○トム・ブラックレッジ(イギリス)
(1R 3分22秒 チョークスリーパー)
●水野竜也(日本/U-FILE CAMP)
<第17試合 国別対抗戦 日本 vs.イギリス 93kg以上級 5分2R>
○ロボ・ブロートン(イギリス)
(判定 3-0)
●川口雄介(日本/BLUE DOG/DEEPメガトン王者)
※4勝1敗でチーム・イギリスが勝利。
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週刊マット界舞台裏’09年5月21日号