今週の「マット界舞台裏」は、ドラゲーのスクープネタが週プロに載らなかったことに迫る!

09.04.30BUTAIURA.jpg 専門誌と団体の癒着を気にしているファンも多いと思う。有名なところでは『紙のプロレス』(現kamipro)とPRIDE、そして最近ではターザン山本氏が『週刊プロレス』の編集長時代にパンクラスと癒着していたため、週プロ誌上でパンクラスを猛プッシュしたことを明かしていた。
 多かれ少なかれ、専門誌と団体側には何らかの癒着がありそうなものだが、元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者は、現在の『週刊プロレス』はどの団体とも癒着していないと断言する。

 週プロは現在唯一の週刊専門誌だ。プロレス団体やプロモーションが増えることはあっても、減ることはほとんどなく、どこの経営状態は厳しい。どこだって少しでも週プロに大きく取り上げてほしいと思っているだろう。斬新な企画や盛り上がる試合をすれば、団体の規模に関係なく、ページ数を割いてくれる・・・そう思っている団体関係者や選手、ファンは少なくないだろう。
 ただし、元新日本プロレス代表取締役の草間政一氏が行った「草間プロレス経営塾」にゲストとして招かれた週プロの佐久間編集長は、「棚橋やCIMAを表紙にしたり、多くページを割けば売り上げがあがるし、その逆にハッスルにページを多く割いても売り上げがあがらない」と語っていた。

 つまり特定の団体や選手に意図的に肩入れしてページを多く割いたり、表紙に起用しているのではなく、売り上げデータから見る編集方針として“売れる”選手や団体は、自ずと大きく扱うことになるというわけだ。

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 その結果、ドラゴンゲートは度々週プロで大きく取り扱われた。当然ドラゲー側も週プロには優先的にネタを提供していき、両者はWin-Winの関係を築いてきた。だからこそドラゲーを人気団体育て上げたのは週プロだと言っても過言ではないだろう。
 プロレスマスコミの中には「ドラゲーの選手なんて体も小さいし、やっていることはルチャだし、所詮インディー団体だろ」と思っていた者もいたようでほとんどが“スルー”していたが、いまやドラゲーは両国国技館を満員にし、本格的にアメリカ進出を狙うまでの団体に成長している。他のマスコミは完全に遅れを取り、もはやドラゲーネタは週プロの独壇場と思われていた。

 ところが、野心家で知られるドラゲーの岡村隆志社長は、最近話題になった“あのネタ”を週プロではなく、なぜかスポーツ紙に流したのだから驚きだ!
 そこにどんな狙いがあるのか、そしてどんな影響が出てくるのか・・・元『週刊ファイト』の編集長である井上記者ならではの考察が光ります。

週刊マット界舞台裏'09年4月30日号

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