『美城丈二のセミファイナル』筆者よりの謹告

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 遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
 本年初頭、ミルホンネット発足3周年記念作品として、ミルホンネットさんの電子書籍本としては自身10作目に当たる『美城丈二のセミファイナル』を上梓させていただきました。この論稿の主旨は以下に掲げております、本編【始めに】の文にございますように、飽くまでも私なりの思いを綴らせていただいたものに過ぎぬかも知れないのですが、関係各位、上々の賛辞を賜り、筆者、大いに気を良くしております。今後とも自身、更に論考を重ね、より良きものを上梓出来るよう努めてまいりますので、どうぞ本年も『魂暴風』シリーズ共々、美城丈二をお見知りおきくださいませ。
 ご縁あってミルホンネットさんで電子書籍を出させていただいて、早、10作目。いよいよ身も引き締まる思いと共に今後も日々研鑽を重ねて参りたき所存でございます。 
 【始めに】
物事というものには何事も帰結というものが介在している。こうであろうという思い込みによる帰結。一ファンに過ぎぬ者はこの思い込みによって百出の議論を交わし、ある帰結を導き出す。
 かつての“最強幻想”なるものに覆われていたプロレスというジャンルは尚更、こういうファンの場というものがあった。提出されるものはプロレス団体とファンとの間に位置する専門のマスコミ誌・紙やクラブ誌、或いは暴露系のアングラ誌(いずれも真実を伝えているかはともかくとして)、これらに記されているものをつぶさに読み解き、そして実際に自身で見たフィルターなるものとを照らし合わせて結論を導き出す。
 それはそれでまた大いに愉快な作業でもあったものだ。何より、プロレスファンというものは世間常識から鑑みれば白眼視されてきたジャンルを愛するあまり、必要以上に深読みして考える性癖を養われるのだから、議論百出しても不思議では無い。世間の尺度からみればマイナージャンルであるがゆえの高揚感、だからこその“特権階級者”としての愉悦。プロレスというジャンルが絶えず長い年数、脈を打ち続けてきた理由のひとつがここにあろう。多くのファンが各々の夢を繋ぎつつ四角いリングを見定めてきた。
 またここに、私なりの「こういう思いもどうなのでしょう?」という私なりの五感・嗅覚・琴線に触れたものを新たに書き記してみたいと考えました。無論、凡百のひとつに過ぎぬかも知れず、私なりの、という思いを付記しておきますが、敢えて侃侃云々(かんかんしかじか)、議論が出尽くしたものから答えとして思い込まれているもの、帰結なるものを興行における“ファイナルマッチ”メーンと例えるならば、ここは私なりの思い込み、“セミファイナルマッチ”という観点から『美城丈二のセミファイナル』というタイトルを付させていただきました。読み手おひとかたおひとかたの心に思い思いの形で潜んでいる“かつてのプロレス格闘浪漫”。読み手の方々が、読了なされ、また思い思いの感慨に浸っていただけたら、筆者としてはまことに望外の喜びと申せましょう。帰結とは思い込み、ひとつにあらず。今後ともどうぞ宜しくお見知りおきくださいませ。
                                平成21年1月吉日
                                    美城丈二
 『美城丈二のセミファイナル』
   目録
  『シンvs上田、狂虎と金狼の競演!!両者が対立した夜』
  『もしや、人生の暗転劇場!?雪の札幌・長州襲撃事件 
   “テロリスト”があの男でなかったら!?』
  『“時代”の影で暗躍する、“暗闇の虎”歴代ブラックタイガー・変遷史』
  『あんな、弱弱しきハンセンは見たくはなかった!?
   “風雲登り龍”天龍源一郎の痛みの伝わるプロレスの正道』
  『“黒い魔術師”と“インドの狂える虎”ブッチャーとシンが
   得られなかった新転地での【頂点】』
  『カール・ゴッチ杯~次代のヒーロー達が研鑽していた頃』
  
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