今週の「マット界舞台裏」は、地上波中継打ち切りで存亡の危機に立たされたノアに迫る!

08.12.25BUTAIURA.jpg 全プロレスファンに衝撃を与えた「日テレ、ノア中継打ち切り」のニュース。
 今年9月いっぱいで大阪の読売テレビが、ノア中継を打ち切った時点である程度予想していた人も多いだろう。だが、日本プロレス、全日本プロレスを含めて55年ものあいだプロレスを中継してきた日本テレビだけに、さすがにノア中継を打ち切るようなことはないだろうと思っていた人も、これまた多いと思われる。
 現時点ではノア側は「継続の方向で話し合い中」とコメントし、日テレからも正式な発表はされていない。一部スポーツ紙の“飛ばし記事”だった可能性もある。
 だが、地上波中継の打ち切りは団体崩壊を示唆しかねない重大事項だ。そんなことを“飛ばし”で書けるものではない。実際、元『週刊ファイト』編集長の井上譲二記者も、この情報は早い段階で入手しており、先週の『マット界舞台裏』で“飛ばし記事”を出すこともやろうと思えば出来た。
 それをやらなかったのは、前号の締め切り日までに“ウラ”が取れなかったからである。
 その間に東京スポーツ、デイリースポーツ、日刊スポーツ、さらには夕刊フジまでもが「日テレ、ノア中継打ち切り」のニュースを報じた。
 『マット界舞台裏』の読者にいち早くニュースをお伝えすることが出来なかったのは残念だが、その分ウラ取り取材をバッチリした井上記者が、今週号ではまだどこにも出ていない情報や、地上波中継がなくなったあとのノアがどうなってしまうのか、ということを記事にしている。
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 地上波中継が打ち切られるということは、高額な放送権料が入ってこなくなるということだ。ノアは世帯の小さいインディー団体とは訳が違う。所属選手もスタッフも多いし、日本武道館をはじめとする大会場でも年間かなりの数、興行を行っている。放送権料が入ってこなくなれば、この状態をキープするのはまず無理と思っていいだろう。
 地上波中継が打ち切られ、大きな規模を維持することが出来ず、その結果崩壊していったPRIDEを見ても、この先のノアが厳しい状況に追い込まれていくことは容易に想像できる。ハッキリ言って存亡の危機に立たされた!
 大リストラ、年俸カット、興行規模縮小・・・今週の『マット界舞台裏』に書かれていることは、ノアファンにはもちろん、全プロレスファンにとってショッキングな内容かもしれない。だが、真壁刀義の決めセリフではないが、「これが現実」なのである。
 このほかにも、大好評だった第2回『昭和プロレス』をドタキャンしたターザン後藤の意外な欠場理由や、来年1・4東京ドーム大会を最後に新日本プロレスから離れるというウワサの長州力が、現在密かに計画している“秘策”についてなど、今週も読み応え十分!
 さらに「アーカイブス2007」では、自分を批判する西村や後藤に対し、意地になって団体を存続させようとする藤波辰爾を振り返ります。