井上京子、デビュー20周年興行を白星で飾れず…。新王者・高橋奈苗が誕生☆

4日、15時より川崎市体育館で『NEO DREAM 2008』が行われた。
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本大会は井上京子デビュー20周年興行とされ、
「~終わらない夢を見るのもいいが新しい夢を描いて見せよ~」という
サブタイトルがつけられた。
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ザ・グレート・カブキが来場し、ブル中野の祝辞が読み上げられた。
また、会場売店の横に井上京子の歴代コスチュームが飾られていた。
 オープニングでは井上京子の20年の軌跡をまとめたVTRが流されたり
セレモニーがあったが、その場でも井上は「この後大事な試合が控えて
いるので…」と感謝の言葉を短くのべるにとどめるなど、決して感傷的
でもメモリアル的な意味合いが濃い大会でもないことがうかがえた。
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 メインイベントはNWA認定女子パシフィック&NEO認定シングル選
手権試合。王者・井上京子は高橋奈苗と激突。
 全女時代からの愛弟子・高橋奈苗との3度目の一騎討ちは壮絶なエ
ルボー合戦から始まり、序盤から消耗戦となった。
 高橋の気迫はすさまじく、体格差のある井上に対してラリアットでも
圧倒。さらにはステージ下の固い床にパワーボムで叩きつけるなど、挑
戦者決定リーグ戦を勝ち上がってきた勢いそのままに井上にぶつかって
いった。
 しかし自身の20周年興行を白星で飾りたい井上も、非情な攻めに対し
ラリアットで流れを変え、ナイアガラドライバー、リストクラッチ式
バックドロップなどを繰り出したが、最後はコーナーから持ち上げられ
てのチャナラッカ☆百 で3カウントをきいた。
 「21年目の目標ができました」とひと言だけ告げるとすぐにリングを
後にしようとした井上。その後、高橋に呼び止められて20周年の祝辞を
受け、再戦の要求をすることにはなったが、記念興行だからといってウ
ダウダ言わない井上の潔いキャラクターが滲み出た瞬間だった。
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 ■試合後■
井上「完敗です。プロレスの神様が味方したということですかね。悔し
いです! 悔しい。次は絶対に取ります。奈苗がリーグ戦で勝ち抜いて
きたように、私も段階を経て、ちゃんと奈苗と戦いたいと思います。負
けました。完敗です。ありがとうございました」
 一方、新王者となった高橋は……。
 フリーの自分がNEOのベルトを巻いたということを強調し、今後の防
衛ロードの無限の可能性を示唆した。
 また、「大先輩から(3カウント)取れたことが幸せ。意外と先輩に
は勝っていないので。クネクネ道を歩いてきた自分ですけど、プロレス
大好きなのは変わってない」と充実した表情を見せた。
 次の防衛戦の相手に関しては「京子さんともまたやりたいし、リーグ
戦で田村選手と引き分けているし、美佐恵さんもあと一ヵ月じゃないで
すか」と先輩の名前を次々と口にした。
 高橋はしばらく果たせなかった先輩越えの夢をNEOのベルトを携えて
これから実現していくつもりだ。