ドス・カラスJR、WWEと契約か?

今月1日のオクラホマで行われたWWEのハウスショーに日本でも御馴染みのドスカラスJrを招聘し、査定したニュースが入ってきた。
WWE側もドス・カラスJRの獲得にはかなり乗り気らしい。
父はドス・カラス、あのミル・マスカラスと共にマスカラス兄弟で日本でも大ブームを巻き起こし一般人も知ってる有名プロレスラーだ。
そのドス・カラスの息子にして、シドニーオリンピックのレスリング、メキシコ代表になった実績、小柄なメキシカンの中では長身の197cmに100キロを越す大型のプロレスラーがドス・カラスJRだ。
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しかし、日本では、むしろ総合格闘技での知名度が高いだろう。DEEPで行われた謙吾戦で、『チリマ』と呼ぶスープレックスで謙吾をTKO、病院送りにして衝撃を与えた。
それまで、メキシコのプロレス、ルチャ・リブレはもっとも総合格闘技からかけ離れているものと捉えられており、総合で勝てる訳が無いという下馬評を覆して、ルチャ・リブレの名誉を守った一戦だった。
その後も日本では総合格闘技の試合がほとんどなのだが、地元メキシコでは『AAA』などでプロレスラーとして活躍している。メキシコ人の中では身体が大きいので日本の選手がメキシコに遠征すると絡む機会が多く、ルチャファンには御馴染みの選手だ。
勿論、『PRIDE』崩壊後、日本に呼ばれる事は無くなったが、海外のローカルMMA大会にも参戦し、連勝を続けプロレスと総合格闘技を両立している。
そうしたメキシコにとどまらない活躍をしていた為、英語もぺらぺらで、今回のWWEの接触はその点も大きく評価されたらしい。
ここ数年、WWEはヒスパニック系の新人選手を必要としていたのだが、プロレスの実力があってもスペイン語しか喋れない選手が多かった。
これは日本選手の多くがアメリカでなかなか成功出来ない理由のひとつでWWEの様に、ソープオペラと言われるストーリー路線では英語が話せないのは致命的。日常会話レベルで喋れるレベルでは難しく、ドラマの登場人物になって英語で演技をするのだから、相当な語学力が必要になる。
ケンゾー・スズキが一時期、WWEに参戦出来たのも、マネージャーとして英語ぺらぺらのヒロコも一緒という条件だったし、ケンゾーは解雇でもヒロコはそのままWWE残留を望まれたのだから英語力は重要視されてるのが分かるだろう。
現在のWWEのトップ選手で、英語がほとんど喋れないのはグレート・カリ(ジャイアント・シン)位だ。
カリは人間離れした巨人である故に英語が出来なくても、その弱点をカバーするだけの魅力があるからだろう。
そういう意味ではドス・カラスJRのWWE参戦が決まれば大化けする可能性も高い。
そうなれば当然、暫くは日本に来る機会も、総合格闘技に出場する機会も無くなるのは寂しいが、日本でも人気の高いドス・カラスJRがメジャー団体WWEで活躍するのは楽しみで大いに期待してしまう。