初代と四代目の絆は不変! 次回、師弟虎でみのる狩りか!? 6・19リアルジャパン後楽園大会

 19日、リアルジャパンプロレス後楽園ホール大会のメインイベントにて、初代と四代目の“師弟タイガーマスク対決”がタッグで実現。四代目のパートナーが、かねてから初代と因縁の深い、あの“世界一性格の悪い男”・鈴木みのるだけに、四代目が師匠相手にどんなファイトを見せるか注目が集まった。
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四者四様の思いが、静かにせめぎ合う試合前。レフェリーはおなじみユセフ・トルコ
 2日前の17日に、自身のデビュー20周年興行を大成功に終わらせ、心身ともに波に乗る鈴木。試合もスタートから鈴木の独壇場だった。初代と四代目のクリーンなぶつかり合いに、空気を読まず割って入り、持ち前の小悪党ファイトで試合のペースを序盤から掌握。特にこっぴどくいたぶられたのが初代のパートナー、サミー・リーJr.。四代目との対決では、自慢の身体能力を駆使して、スイングした好勝負を展開していたが、相手が鈴木に代わると借りてきた猫。鈴木は、先月30日の記者会見で「お前に用はない」と散々小馬鹿にしまくったサミーJr.を、ストンピング、顔面蹴りなどの痛め技に、「オラ、かかってこいよ、なんとかJr.!」と、“言葉責め”まで加えた底意地の悪さ全開の攻撃で、存分にいじめまくる。やられっ放しで、鈴木に一矢報いることのできないサミーJr.。記者会見の席で鈴木に刷り付けられた屈辱とトラウマを、この日までに払拭することはできなかったようだ。
 “サミーいじめ”を心ゆくまで満喫した鈴木は、矛先を因縁の初代に変更。鈴木が初代を場外に放り投げ、イス攻撃などで好き勝手に暴れている間に、四代目がサミーJr.をタイガースープレックスでピンフォール。虎師弟タッグ対決は、四代目の勝利で終わった。
 試合後、鈴木が初代を羽交い絞めにし、四代目に攻撃を要請するが、四代目はこれを拒否。代わりに初代と四代目で合体ドロップキックを放ち、鈴木を撃退。四代目と鈴木の急造タッグは、わずか一日で仲間割れした。鈴木が記者会見において、「四代目が『初代殺す』と言ってたぜ」と不穏な発言で初代をカク乱していただけに、四代目の真意が注目されていたが、やはり鈴木の発言は完全なブラフだったようだ。
 最後に四代目がマイクを取り、「次はIWGPジュニアのベルトを腰に巻いて、このリングに上がります」と継続参戦を宣言。次回は師弟タッグで、因縁のみのる狩りに打って出るのか注目だ。
 なお、虎師弟タッグ対決と並ぶ「ダブルメインイベント」として、藤原組―バトラーツの戦友である、石川雄規とアレクサンダー大塚のシングルマッチが行われた。バトラーツ流のバチバチファイトが予想されたが、試合はむしろ藤原組流のオーソドックスでクラシカルなレスリングの攻防に終始。ジャイアントスイング、ジャーマンスープレックスなどの大技でアレクが石川を追い詰めるも、逆転の腕固めで石川が勝利。先輩の意地を見せた。
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オーソドックスなレスリングの攻防で魅せた両雄
 場外乱闘の多い今大会だったが、セミ前のレジェンド選手権は特に大荒れ。折原昌夫が元来のトンパチぶり全開でリングサイド席を破壊しまくり、後楽園ホールを大混乱に陥れた。試合も狼藉の限りを尽くした折原が、和田良覚レフェリーに暴行を加え反則負け。反則裁定のため王座移動もなく、散々痛めつけられた“仮面シューター”スーパー・ライダーにとっては、踏んだり蹴ったりのタイトルマッチになった。
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反則暴走の折原にライダーキック
 空中戦有り、場外乱闘有り、反則裁定有り、マスク剥ぎ有り、U系キックの攻防有り、ゴッチ式レスリング有り。ストロングスタイルの説得力と、プロレス本来の魅力のいかがわしさが、今回も絶妙のバランスで同居していたリアルジャパン後楽園大会。終わってみれば3時間半を超える長丁場興行となったが、観客は皆満足して家路についていったようだ。
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G・浜田はエル・サムライのマスク剥ぎ、2代目S・タイガーの鋭いキックが長井を襲う
■リアルジャパンプロレス3周年特別興行「PRINCIPLE!~佐山原理主義~」
2008年6月19日(木)開始:18:30
会場:東京・後楽園ホール
<第7試合 ダブルメインイベント 第二試合 “トラvsトラ 世紀の師弟対決実現!” 60分1本勝負>
初代タイガーマスク(RJPW)、●サミー・リーJr.(国籍不明)
(15分18秒 タイガースープレックス)
○4代目タイガーマスク(初参戦/新日本)、鈴木みのる(パンクラスMISSION)
<第6試合 ダブルメインイベント 第一試合 バチバチ最強対決 60分1本勝負>
○石川雄規(バトラーツ)
(6分55秒 チキンウイングアームロック)
●アレクサンダー大塚(AODC)
<第5試合 レジェンドチャンピオンシップ 選手権試合 60分1本勝負>
[第2代王者]●折原昌夫(メビウス)
(13分55秒 反則)
[挑戦者]○“仮面シューター”スーパー・ライダー(RJPW)
※タイトルの移動はなし
<第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○長井満也(初参戦/ドラディション)
(15分18秒 変形ヒザ固め)
●2代目スーパー・タイガー(RJPW)
<第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
●グラン浜田(フリー)
(9分34秒 チキンウィングアームロック)
○エル・サムライ(フリー)
<第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
○タイガー・シャーク(RJPW)
(7分59秒 スリーパーホールド)
●ケンドー・ナカザキ(国籍不明)
<第1試合 タッグマッチ“リアルジャパンvsバトラーツ ヤング対抗戦” 30分1本勝負>
間下隼人、●斎藤彰文(RJPW)
(3分14秒 ヒザ十字固め)
○吉川祐太、矢野啓太(バトラーツ)