どえれえほど絵になる男ゼウス、プロデュースの「大阪レッスルナイト」

 現在ハッスルマットにも乱入し壊滅を予告、鮮烈なる登場を果たして怪気炎をあげている大阪プロレス若手中心のBLOOD&GATSのリーダー格であるゼウスが、「大阪レッスルナイト(通称・ゼウス祭り)」を開催した。
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 ペイントをしてゼウス・ウォリアーとしてオープニングの挨拶にまず登場、これを観た瞬間、即座にパワー・ウォリアーとの一騎打ちかタッグチーム結成が実現しないかと思ってしまった。
 大阪北堀江のコベントガーデンでの興行といえば、先だっての5月3日、カブキ・キッドがプロデュースするダブ・プロレスのクラブ・サーキット最終開催地であり、新たなプロレス会場として好評を博したばかしである。その同地にて週刊プロレス1423号の中綴じカラーページの”週刊大阪プロレス”でも紹介されていたように、ゼウスの幅広い人脈からも多数の客がかけつけ大いに、にぎわった。
 普段大阪プロレスでは観られない黒いシートを敷いたバックヤードスタイルの興行は新基軸となるであろうか。これもまた注目されるところであった。
 相撲形式の特別試合除き全3試合、ハードコア10分1本勝負は素直に楽しめ、黒いシートのすぐ近くで観ていたロングヘアーの小柄な女性が常に小刻みに体を揺すりながら楽しんで盛り上がっていたのが特に目についたものである。(プロレスの)予備知識がない者を自然に楽しませる~これがエンターテイメントの鉄則であろう。
 大阪プロレスのファンは昼にデルフィンアリーナ道頓堀で質の高いタッグ・トーナメントがあったためにお腹が一杯になってしまったか、いまいちハシゴしての来場しきれていなかったように思えたが、こちらもぜひ体感してほしいものである。
 宣伝自体があまり行き届いておらず、かつその期間が短かかった割には満員御礼になったのは、ひとえにゼウスの求心力のなせる業なのかもしれない。
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コベントガーデンではオリジナルのTシャツ販売中(下)
 ラストのゼウス対タダスケの試合は、ド迫力バトルとなった。フィニッシュのカウンターからのゼウスのダイビングボディープレスの飛行シーンを観たとき、往年のロード・ウォリァーズの片割れ(故)ホーク・ウォリアーがなぜかダブって映った。
 なおスカイAのTVクルーが来場し、撮影していたのでダイジェストで映像が流される事があるかもしれない。異質なプロレス空間イベントであったので本当に要注目だ。
 全試合終了後には多くの仲間に囲まれテキーラを乾杯したゼウス。味は辛口に感じつつもそれを飲みほしながら興行成功の美酒に酔い感慨にふけったに違いない。その後もラッパーが唄い、ダンサーが踊って、空間はますます炎上し、6月15日北堀江の夜は更けていった。
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