桜庭陥落、マヌーフの猛攻止められず~DREAM.4速報

ライト級グランプリ2回戦
青木真也○
vs.
永田克彦X
1R中盤からなんと青木が上、レスリング銀メダルの永田が下の想定外の展開に。右足をのど仏に入れて、頭を抱え込んでのタコ足フットチョークが5分12秒に極まる。こんなの見たことないよ~。永田は持ち味を出せず、青木の圧勝ということに。 
試合後マイクを握った青木、おやじがどうたらは勘弁して欲しいが、「DREAMの大黒柱になります!」とエース宣言も飛び出した。
第2試合 ヘビー級 ワンマッチ
アリスター・オーフレイム○
vs.
イ・テヒョンX
韓国相撲のイ・テヒョンには中村和裕がセコンドに。アリスターの煽り映像では、「主催者泣かせ」、「空気読めない」、「スタミナに難」とさんざんな紹介のされかたをしたオーフレイムは、ベテラン戦歴を誇るもまだ28歳なのだ。
試合は1R36秒、アリスターの左フックが命中。あっさり崩れる18kg重い元力士。ヘビー級打撃戦の真髄を見せてマイクを握ったダッチサイクロンは、ミルコ・クロコップ戦を要求した。
第3試合は、相手がいなくなった者同士のライトヘビー級戦
ガジエフ・アワウディンX
vs.
ハレック・グレイシー○
生贄にされたのがロシア特殊部隊の大砲ことガジエフ・アワウディン。勝機は序盤の打撃勝負のみだったが、寝技に移ると3分2秒、グレイシー伝家の宝刀・腕ひしぎ十字固めが炸裂。
次世代グレーシーのハレックはなんと英語でマイク・アピール。ドタキャンされたクロコップとのグラップリング・マッチを再度アピールしていた。
フェザー級として、所の再プッシュ計画が始動!
所英男○
vs.
ダレン・ウエノヤマX
1Rは所のひざ蹴りがウエノヤマに何度も当たる。軽量級ならではのスピーディーな攻防は見られたが、勝負は判定決着へ。結果文句なしの3-0で打撃に勝った所の手が上がる。
7月21日大阪城ホールでの『DREAM.5』の公開抽選会は、エディ・アルバレスvs.川尻達也、青木真也vs.宇野薫となっている。川尻は宇野戦が叶わず残念そうだった。
以下、ミドル級トーナメント2回戦
第5試合
ゲガール・ムサシ○
vs.
ユン・ドンシクX
ユンの左足には桜庭風のテープでガチガチに固められている。そこにコツコツとローを当てるムサシ。ひざ蹴りがユンの顔面を襲う場面もあるが、なんとか持ちこたえる。
1R残り3分アームロックを取ろうとしたムサシの好きを見逃さないユン、ようやく有利な寝技展開に持ち込めたかに見え、残り30秒には腕十字がとれたに見えたが、ムサシは体を反転させてしまいエスケープ。
2R、両者疲れているためスローな展開に。最後の3分はこう着したグラウンドの体制のまま、ムサシがひたすら背後からユンの側頭部を殴り続けるままでゴングを聞く。文句なしでムサシが準決勝に進出。
第6試合
ゼルグ“弁慶”ガレシック○
vs.
金泰泳X
金ちゃん、またも不運。1分5秒、レフェリーがゴング要請。最初はなにが起こったのかわからなかったが、別角度のスローモーションにはグラウンドに倒れる際に金ちゃんの右手があらぬ方向曲がっていたことがくっきり。ゼルグはマイクを取って、3度目も口にしたが・・・。
第7試合 
ホナウド・ジャカレイ○
vs.
ジェイソン“メイヘム”ミラーX
スーパー猿対ワニという、K-1ならではのキャラ対決として煽られたカード。おバカさんキャラのアメリカ人に、ブラジル人も負けてない入場パフォーマンスが素晴らしい。
3分過ぎにジャカレイのヒールホールドが極まるも、関節が極まらない体質のメイヘムは親指を立てるポーズ。5分過ぎにも同じくかかとがあらぬ方向に曲がっているのにギブアップしない。この辺りまでは、一歩的にジャカレイのペースだったが、1R終盤にはメイヘムもパンチを当て、最後の15秒にはすっぽ抜けたもののフロントチョークを仕掛ける健闘を見せる。
2R、1分過ぎにはメイヘムがセカンドロープから自らリング外に出る仕草をして島田レフェリーに注意される。そろそろスタミナ切れか。
最後の1分はジャカレイが寝技に持ち込み、逃げきりを狙うが、メイヘムも体を反転させ、ゴングを聞いた時点ではメイヘムが上だったのだから立派。判定はもちろんジャカレイだが、色物対決に終わらず、15分間を戦い抜いた”狂乱の”メイヘムは負けてなおスター誕生であった。
第8試合
桜庭和志X
vs.
メルヴィン・マヌーフ○
猛獣の猛攻が1分30秒間続く。鉄拳制裁を続けるマヌーフを島田レフェリーが止めた。
立ち上がり、身長の低いマヌーフのハイキックが、ガードしている桜庭をロープ際ながらふっ飛ばし、そのままパンチの雨あられ! 桜庭は何もできないままだった。マイクでは英語で「伝説殺し」の完遂を伝える一方で、英雄の陥落を謝っていたのがマヌーフである。
BEST4は外国人選手ばかりに。桜庭プロテクトはなく、ガチンコ勝負の残酷さに、消化不良のまま横浜アリーナをあとにする観客であった。