M字、最後の宴 ― 初心者の一人語り 其の七

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「おまえこそ、ハッスル最大の功労者だ」

 5月13日。ハッスル・ハウスにて高田総統から告げられた言葉。台詞は違っているかもしれないが、こういう意味だったと記憶する。その功労者、インリン様が明日のハッスルエイド2008で引退する。
 高田モンスター軍の紅一点。・・・いや、女王様と言うほうがしっくりくるか。女王様は、見るもの、特に男性の目を釘付けにしてきた。同じ女の私としては、気恥ずかしくなってしまっていたのだが。彼女を見るために、ハッスルに来ていた人もいるだろう。

 その彼女が引退。これは、ハッスルファンにとってはちょっとした事件だと思う。彼女の消えたモンスター軍には、大きな穴が開くのは間違いない。それぐらい彼女と言う存在は大きい。
 私は、ハッスルに興味を持ち始めてからそんなに日が経っていないので、正直な所、彼女にそこまでの愛着は無い。演技も下手だし。でも、私は美しいものは大好きだ。彼女は美しいし、衣装も毎回凝っていて、目の保養になっていた。やっと生で見始めた私にとっては、もう生で見ることができないということが残念で仕方がない。

 ならば、彼女と同じような女性をまた出せばいいではないか。そういわれれば、確かにその通りだ。だが、演技でも、プロレスが出来て、あれだけ思い切ったことが出来る人がそう簡単に見つかるだろうか。
 と、インリン様が引退する残念さをつらつらと述べてみたが、私が一番気になるのは、その「次」だ。先にも述べたとおり、彼女の存在は大きく、また、稀有であった。ハッスルは、その穴をどうやって埋めるのか。

 二番煎じよろしく同じような色気ムンムンの女性を出してくるのか、それともインリン様以上の何かをだしてくるのか。ちなみに、前者であった場合、私はハッスルからすっぱりと離れようと考えている。何であっても、ブレイクしたネタを何度も何度も繰り返すモノは、終わりだと私は考えている。
 
 今、ハッスルは運命の分かれ道に立っている。さて、彼等はどう出てきてくれるだろうか。
 
 何はともあれ、明日はインリン様の最後の晴れ舞台。彼女のストーリーにどうオチをつけるのか。私としては、インリン様が死に、恨んでいると言いながら、恨みきれなかったボノちゃんに何かを残すという展開を予想しているのだが・・・。いつも通りの驚きの展開を楽しみにしている。

 山口敏太郎事務所
          梅季颯