ジョシュ・バーネットが戦極ポーズで大会を閉めた!!

 ジョシュ・バーネットは親友のジェフ・モンソンに一本勝ちできなかった。
 5月18日、有明コロシアムで行われた『戦極~第二陣~』は、真のエースを目指すジョシュ・バーネットがメインイベントを劇的に終わらすことは叶わなかったものの、チームメイトだったこともあるジェフ・モンソンを圧倒。バックスピン・キックをぶち込むなどプロレスラーとしての見せ場も作り、最後は「一、十、百、戦極!」のポーズも決めて、メインイベンターの大役を果たした。
 内容には満足していない。「判定にはしたくなかった。メインイベンターの責任があった」と言いきった。ヒールやトー・ホールドはあと一歩だったが、手の内を知るモンソンが極めさせないままゴングがなった。それでも記者会見では、「30年物のSUNTORY響をお祝に開けようか」とおどけていた。ボブ・サップの成功にならって、CMに進出したい目論見があるようだ。
 噂の年末大会には、「女子マッチを戦極で実現させて、チームの藤井恵を送りこむ」とリーダーシップを強調した。
 前回とかく問題になった対戦相手との会話だが、「数学の話をしてたんだ」と記者の質問をはぐらかした。パンクラスでは、「試合中はしゃべらない!」とレフェリーは注意していたものだ。同じ質問にジェフ・モンソンのほうは、「頭の後ろを殴るな」とか、「もうちょっとだったな」、「あのキックは利いた」とかだったと公表していた。
 ジョシュによれば、「相手の気持ちをそぐ」作戦の一環で、「お前のパンツは最悪だと奥さんも言っていた」と言ったこともあるという。
 ホジャー・グレイシーについては、相変わらずの「グリーン・ボーイ」発言であしらった。近藤戦については、「大きすぎたし、身長差もあった、コントロールしていた」と、チーム・バーネットの一員である近藤をかばった。また、川村亮については「ガッツがあった、成長を見せている」と、判定への明言を避けた。「途中からしか見てない」とも答えている。
 ジェフ・モンソンは、顔を傷だらけにしてインタビュー・ルームに現れた。手も怪我をして包帯を巻いていたが、予定されるケビン・ランデルマン戦など、米国での予定されるスケジュールをこなすという。
 「チベットに自由を!」を、政治発言で会見を締めくくったのがおかしかった。さすがは”極めの博士号”と呼ばれるだけのインテリだった。
 
 
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 近藤有己は、体重差を言い訳にしなかった。「強いと言うよりうまい」と敗因を振り返り、「抑え込まれる感じ」だったと、肌を合わせた感覚を表現してみせた。「やわらかく、包まれる」、「肌の質感がやわらかい」とホジャーの緻密な動きを評価してみせた。
 一方のホジャーは、ポルトガル語の通訳が介在するときは、細かいニュアンスがよくわからない。英語で突っ込んで訊いても優等生の答えしか返ってこなくて、インタビューで印象に残るものはなにもなかった。
 戦極は強力な武器をデビューさせたことになる。WVR(ワールドビクトリーロード)の木下社長は、「ホジャーの知名度アップ」を課題にしていた。その底知れぬ強さだけは、多くの観客に刻み込まれたことであろう。
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戦極PPV速報