不世出の功夫武侠アクションスター=ジミー・ウォング主演、1975年公開の刑事アクションドラマ「スカイハイ」のDVDを入手した。
昭和プロレスおよび香港映画愛好家なら楽しく観賞できる。仮面貴族ミルマスカラスのテーマ曲としても知られるあの曲がオープニングに流れ、それを耳にしただけで何か元が取れたような気分にさせられる。我ながら「昭和プロレス」のマニア度を認識させられ苦笑する次第である。
冒頭には「燃えよ!デブゴン」でおなじみのサモ・ハン・キンポーが悪役で登場。ちなみに敵のボス役は、「女王陛下の007」でシリーズ唯一の主演俳優ジョージ・レーゼンビーだ。コアなブルース・リー「死亡遊戯」マニアにはうれしい配役であろう。
ラブシーンあり、カーアクションの方は突っ込みどころが多々あり笑っちゃあいけないところで「んなあほな」となる、B級娯楽アクションとしてお勧めである。
スカイハイの曲を聴きたい方は、オリジナルのジグソー「ジグソー・アルティメット・コレクション」がお手ごろであろう。もちろん名曲「ラブ・ファイヤー」も収録されている。
蛇足ながらもう2タイトルに限って映画を紹介したい。
まずは1973年公開、ジミーウォング主演の現代アクション劇「冷面虎」だ。共演は人気スポコン・ドラマ「サインはV」の日本人女優・岡田可愛、そしてブルース・リーの「ドラゴン危機一髪」の主演女優のマリア・イーである。
京都が舞台のドラマで、当時の阪急電鉄嵐山駅、嵐山駅前広場の夜景がわずかながら映しだされる。プロレス好きで故、井上義啓先生の嵐山哀歌に心酔している者にとっても要注目なのだ。
最後に、映画「カンフーハッスル」の元ネタとされる1972年公開のチェ・カンタイ主演「上海ドラゴン英雄拳」も紹介しておきたい。
ここには挑戦者を募る力自慢の格闘士の役で、昭和プロレス愛好家にはご存知!渋い大型レスラー=マリオ・ミラノが出演している。得意技は独特の前傾式のパイルドライバーだ。
覆面レスラー・バラクーダの正体としても知られており、南米マットで活躍していた当時はバーリ・トゥードも経験しているという風評もある。