「チケット&トラベルT-1」閉店宣言 高原智美デビュー戦は衝撃の結末に

「なんでガチなんですか? それは聞いてません!」
 リング狭しと動きまくり、激しい攻撃に耐え、どうせイロモノだろうとたかをくくっていた観客を驚かす女子プロレス・デビューを飾った高原智美が、打ち合わせのないエンディングに呆然とした。全試合終了後、同じくレスラーとして初戦を闘い抜いたT-1二見社長が、プレミアムシート購入者用に用意された記者会見で爆弾を投下、12年続いた”水道橋名物”の7月閉店を告知した。
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写真:浦井と高原は、ロープワークを使った純正プロレスを披露
 6月27日新宿Faceで開催された女子プロとAVのコラボレーション興行「T-1グランプリ」は、華原朋美似のAV女優・高原が、恋人のT-1二見、T-1マスク2号と組んで、堀田偽美子(一宮章一)、浦井百合、元クラッシュ・ジュニアの桜井亜矢組と激突。6人タッグ試合ながら、T-1チームが勝利した場合は浦井がAVプロダクションのゼロサム入り、ガッツワールド勢が制圧した場合は、二見と高原が別れて、浦井が二見とつきあうという条件で争われた一戦は、プロレス初心者が2名もいたというのに15分を越える大熱戦となった。
 二見社長のガチンコのミドルキックが、試合前から挑発を繰り返していた浦井に容赦なくぶち込まれる格闘技モードから試合開始。大きな音を立ててキックが命中すると、浦井ファンが悲鳴をあげる。危機にある女子プロレス復興のため、自身の彼女をリングにあげるという壮大な実験は、二見と高原が鮮やかな連携攻撃を見せるなど、大勢が集結したAV業界関係者や二見フリークらを唸らせる展開に。
 高原のセコンド役ゼロサム所属の女優陣も試合に介入するなど、ハチャメチャながらも、しっかりとしたプロレス本来の魅力と醍醐味を提供。初物見たさに集まった満員の観客は大喜び。文字通りの体当たりで未知との遭遇を果たした高原の根性と強い意志には、さかんに客席から声援が飛んでいた。
 フィニッシュはT-1二見がコーナー最上段からのダイビングボディプレスを決めて、因縁の浦井からフォールを奪い、レスラー初陣を勝利で飾っている。ちなみに浦井のAV出演は、ゼロサム関係者から拒否回答であった。
 衝撃のどんでん返しは、お客さんを高原と二見がリング上から握手して送り出したあとに勃発する。高いプロデュース能力と、自身のレスラーとしての可能性を見せつけたばかりの二見社長が、突然「チケット&トラベルT-1」の閉店を発表したのだ。
「2300キロ離れた場所で復活するか、23メートル移動するだけなのか未定」とも口にしたものの、「西の方に行きたい、大阪かも」と発言。「私はどうなるんですか?」と、涙のデビュー戦で勝利した高原が、そしてすべての関係者がうろたえた。
 高原もまた、今後レスラーを続けるのか明言を避けている。二見社長との恋愛は終わってしまったのか。水道橋のカリスマよ、どこへ行く! 波瀾万丈のT-1物語は、新たなる破滅の章に突入。果たして女子プロレスに、明るい未来は見えたのであろうか?
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写真:桜井と二見は教科書プロレスを実行 nao.や今野梨乃の水着姿は最前列席の特典