2015年2月9日の引退発表から、11月15日に両国国技館で行われた引退試合までの激動の日々を収めたドキュメンタリー映画『LIVE FOR TODAY-天龍源一郎-』の完成披露舞台挨拶が15日に都内で行われ、天龍源一郎と川野浩司監督が登壇した。
「以前から天龍さんと、娘さんの代表の関係性が面白いなと思っていたところに、代表から声がかかって。映画を観てもらえばわかると思うのですが、最初の頃は天龍さんと距離感が若干あり、それが少しずつ近づいていく感じが見どころのひとつではないかなと」(川野浩司監督)
「俺たちはプロレスの世界にいるもので、部外者は寄せつけないみたいなところがあって、最初はカメラを持って控室や練習のところを撮っている監督を見て、『なんだあの野郎』という感じだったんですけど、そのうちに理解するようになって、俺のために一生懸命撮ってくださってるんだなと気持ちが段々近寄っていきましたね」(天龍源一郎)
コミュニケーションが取れないまま撮影が開始されたものの、時間の経過と共に解消され、最終的には互いに納得のいく作品に仕上がったと実感しているという。
「不覚にもうるっときてしまいました。冥土の土産にいいものができたなと。あの世に行ったら、ジャイアント馬場とジャンボ鶴田に伝えたいと思っています」
なお、スペシャルゲストとして北原光騎が花束を持って駆けつけ、「今日は緊張しています。どんな映画になっているのか、皆さまと一緒に楽しんで帰りたいと思ってます」と旧交を温めた。
電子書籍拡大版は週刊ファイト11月24日号NY上陸UFC天龍映画ゴマシオ秋山準Bellator糞中国高野人母美に収録されました。
■『LIVE FOR TODAY-天龍源一郎-』
2017年2月4日(土)新宿武蔵野館、ユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国ロードショー!!
監督・撮影・編集:川野浩司 エグゼクティブプロデューサー:嶋田紋奈 プロデューサー:中林千賀子 加藤英治
出演:天龍源一郎 ナレーション:染谷将太
製作・配給:天龍プロジェクト 企画:ミレニアムプロ 制作:プロダクション:ブースタープロジェクト ©2016天龍プロジェクト
(c)フリーマン・オフィス
1976年にプロレスデビューをしてから40年、生涯現役を高らかに宣言し、どの時代も現役プロレスラーとして変わらず居場所を求め、プロレスに没頭していた天龍源一郎が65歳を迎えた2015年2月9日、慣れ親しんだ後楽園ホールでプロレスラー廃業を宣言した。そして2015年11月15日の両国国技館で行われた、新日本プロレス、オカダ・カズチカとのラストマッチまでの日々をカメラが密着した。そこには、プロレスラー・天龍源一郎としての姿だけでなく、父をサポートしてきた娘であり、天龍プロジェクトの代表でもある嶋田紋奈との引退までの二人三脚で駆け抜けた姿や、普段ファンの前では決して見せることのなかった、家族の絆を克明に描いている。腹一杯のプロレス人生に、何を想い、何を語ったのか。プロレスラー天龍源一郎のLIVE FOR TODAY。その瞬間、生き様に迫る。
本作は、『LOVE MY LIFE』『ほしのふるまち』等の監督である川野浩司が、監督・撮影・編集を手がけている。
そして、ナレーションには、大のプロレスファンとして知られ、天龍源一郎引退試合も観戦した、演技派若手俳優として知られる『寄生獣』『空海-KU-KAI-』の染谷将太が担当している。
天龍源一郎・コメント
「この度は様々な方の御協力により、このような機会をいただき感謝の気持ちでいっぱいです。年を重ね苛立つことが多かった近年、素直にプロレスに向き合おうと思えたのは『引退』を宣言した時に始まりました。相撲13年、プロレス40年、唯、それだけしか知らない人生でしたが、最後の1年は思い出の地をまわりながら、急き立てられる様な毎日からの解放感と背中合わせに、淋しさ、そして安堵感に包まれながら本当に楽しむことができました。
LIVE FOR TODAYだなんてたいそうな題名になってしまいましたが、一人の男の顛末がご覧いただく皆さんの琴線に触れ、様々な【生き方】の形態として映画を通してそれぞれに感じ取っていただけたらと思います。」
嶋田紋奈エグゼクティブプロデューサー・コメント
「天龍源一郎が引退をして間もなく1年が経とうとしております。引退後にも関わらず、変わらずともに情熱を灯し続けて下さった川野監督やスタッフの皆様のお陰でようやく形にする事ができ感無量です。私は、この映画を世に出すにあたり天龍源一郎がことさら凄い人だと伝えたかったからではありません。誰しもが帰る場所や守るものがあり、貫いていかなくてはならない瞬間があると思います。沢山のプロレスラーたちがこの時代に懸命に生き抜いてゆくその姿や、選んだ道を貫いて行く事の難しさや葛藤と向かい合いながら進んでゆく人生を、ご覧になる皆様にも同様にあることだからこそ、様々ある皆様の『瞬間(いま)を生きる』姿をドキュメンタリー映画というプロレスとは異なる形で共感したかったのです。天龍源一郎の人生をかけた生業から身を引くという一大決心から終焉までを振り返ることで日々を生き抜かんとする皆様であり、プロレスラーであり、家族であり、何かをすくい上げられる様な作品になればと望みます。今作はそんな思いと、ただの感動作品なんかではなくって、笑ったり泣いたり、大切な人を想ったり、天龍の親父ギャグが冴えわたっていたり、本当に面白い作品にしていただいたと感じております。是非、天龍源一郎という人間を通して皆様方の人生と寄り添う事が叶い、明日への活力にしていただけましたら幸いです。」
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