飯伏幸太リコシェ神業!世界最高峰のプロレス~6・21新日DOMINION

 21日、大阪Bodymakerコロシアムで新日本プロレスの『DOMINION』大会が超満員の観衆の前で行われた。前半戦のトリを飾るIWGPジュニア選手権試合、飯伏幸太とリコシェが神業を連発、世界最高峰のプロレスを全世界に向けてiPPV発信した。
 オモテのサプライズとしてはメインイベント、タイトル初挑戦のバッドラック・ファレが中邑真輔をストレッチャー・ジョブ(担架のお仕事)にして白いベルトを戴冠。バレットクラブがベルトを独占するエンディングだった。
 問題点としては、KUSHIDAがまたも輝いた第1試合から、究極のハイフライング絵巻を魅せつけた飯伏幸太リコシェのリアルメイン第5試合までで一気にお腹一杯になってしまい、試合内容自体はそれぞれもの凄いのだが、休憩後の後半戦が客席側にはダレてしまったたことか。これも計算済みの上で、大トリのケツはアンダーボスならぬアンダードッグのトンガ人戴冠で再び目を覚ますしかなかったことになろう。

大会の全容と詳細は、マット界舞台裏7月3日号新日Dominion中井UFC安芸戦士Bオートン水色革命GloryPowerPlayに収録されました。お楽しみ下さい。
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■ DOMINION 6.21
日時:6月21日(土)17:00
会場:大阪府立体育会館~BODY MAKER コロシアム~ 主催者発表7300人
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 現場監督に課せられた十字架は、昔の新日ファンから「選手権試合における外部の介入」を指摘されて今回は使えないこと。まだまだグリーンなファレをrest holdも許されず、外部介入タイムもなしに18分弱も引っ張るって、どんだけめちゃめちゃ真輔が凄いのかというworkrate論になってしまうが・・・。やはりアラが露見した箇所や、slopyなspotがコア層には見透かされた反省は仕方ないにせよ、説得力のあるエンディングを構成出来た点は誉めないといけない。
 但し、試合前の煽りコメントで、真輔がケツのイメージをしゃべってしまっていて、作る側から楽しんでいる大人のファンには読まれてしまった。また、しゃべられないファレに勝利者インタビューは余計。日本の問題点としてテレビ制作班が自前でなく、マッチメイカーと事前協議してないから、すでに4時間超えているのにインパクトを薄めていることにいい加減気付くべき。WWEのように、TV番組としての終幕の絵はリング上の「バレットクラブ天下」でないとダメだ。
<メインイベント IWGPインターコンチネンタル選手権>
[第8代王者]●中邑真輔
 17分56秒 バッドラックフォール(スプラッシュマウンテン)⇒片エビ固め
[挑戦者]○バッドラック・ファレ
※中邑が2度目の防衛に失敗、ファレが第9代王者に

 学生プロレス出身者の東西コンビだが、真壁は歯茎が折れた事実をセールする試合展開がテーマのカード。ニア・フォール、偽フィニッシュの連続といういわゆる「2.9プロレス」をこれでもか、これでもかと15分のbookで動き回るんだが、よく全部覚えられたなぁとやる側から見ている者なら仰天したハズ。まぁ、いつも一緒の連中だから遂行できたんだろうが、楽屋では「パーフェクト!」と讃えあっていたに違いない。4名の超一流には羨望と賞賛以外の何物でもないのだが、4時間強興行の全尺でfalse finishをバンバン組む込み、そういう試合が続くというのはいかがなものなのか。重ねて、完璧だった選手に非はないのだが、エンタメとして4時間強イベントのあり方は問題視すべきかと。
 ちなみに『ワールドプロレスリング』では横浜アリーナの試合が放送されたが、真壁の負傷にはドアーズの♪Light My Fireが流されていた。
<第8試合 IWGPタッグ選手権>
[第64代王者]○カール・アンダーソン、ドク・ギャローズ
 14分41秒、マジックキラー⇒片エビ固め
[挑戦者組]棚橋弘至、●真壁刀義
※5度目の防衛成功

 大人のファンなら5分でケツ読める。オカダとAJは勝敗に絡まない。となると、NEVER挑戦の裕二郎が石井にupとなる。それは構わないのだが、この試合のためだけに長時間フライトで呼んだAJ、この程度の出番で良いのか? 実況席は必死で「外人でこんな技は珍しい」とか煽っていたが、間違いなく10年以上前からAJは凄いと活字に残している記者にすれば、タッグでは持ち味が出せないのだが・・・。
<第7試合 タッグマッチ>
オカダ・カズチカ、●石井智宏
 15分53秒 マイアミシャイン⇒体固め
AJスタイルズ、○高橋裕二郎

 「長い試合の段取りが覚えられない」、「途中でスポットを忘れてしまう」というのが、もはやストーリーラインに組み込まれてしまっているサク。いいのかこれで?
<第6試合 タッグマッチ>
●矢野通、桜庭和志
 15分13秒、ゴッチ式パイルドライバー⇒体固め
○鈴木みのる、飯塚高史

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 言葉の説明は要らない。ただただ凄い!
<第5試合 IWGP Jr.ヘビー級選手権>
[第67代王者]○飯伏幸太
 13分37秒 フェニックスプレックス
[挑戦者 BOSJ XXI優勝者]●リコシェ
※4度目の防衛成功

<第4試合 NWA世界タッグ選手権>
[王者組]天山広吉、○小島聡
 15分26秒 ラリアット⇒片エビ固め
[挑戦者組]ランス・アーチャー、●デイビーボーイ・スミスJr.
※テンコジが3度目の防衛戦に成功

<第3試合>
永田裕志、●本間朋晃
 11分20秒 リバース牛殺し⇒片エビ固め
○後藤洋央紀、柴田勝頼

<第2試合 シングルマッチ>
○内藤哲也
 8分13秒 スターダストプレス⇒片エビ固め
●タマ・トンガ

<第1試合 IWGP Jr.タッグ選手権>
[第37代王者組]マット・ジャクソン、●ニック・ジャクソン(ヤングバックス)
 16分50秒 ホバーボードロック(ダブルリストロック)
[挑戦者組]○KUSHIDA、アレックス・シェリー
※6度目の防衛戦失敗、タイムスプリッターズが第38代王者に
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通訳が機能せず会見が伝わってないがCアンダーソンがSホール、Kナッシュを出したのはRazor’s Edgeだからか?

やれんのか北朝鮮!アントニオ猪木IGF窮地に
 業界的な真サプライズは新日とジェフ&カレン・ジャレットのテネシー州ナッシュビルGFWとの提携発表。ジミー鈴木北米部長のおかげで(一応は)全方位外交のTNAがWRESTLE-1との協調路線をとっているからって、どうなるかわからないGFWと提携発表たって、特にメリットあんのかと思うかもだが・・・。
 もちろんこれはIGFの北朝鮮興行潰しだ。これでメインとして恰好のつく(憎き金髪のアメリカ人選手)ダウン役がいなくなった。露骨な嫌がらせという訳だ。

G1クライマックス&禁断の8・10西武ドーム
『マット界舞台裏』先行スクープ既報通り、AJスタイルズが全戦シリーズ参加。鬼門の西武ドームにはROHから同先行スクープ通りアダム・コール、カイル・オライリー&ボビー・フィッシュ(レッドラゴン)、さらにマイケル・ベネットと、試合に介入して棚橋弘至にテキサス・クローバーを極められていたマリア・ケネリスが、西武ドームに集結する。もっとも社運を賭けたメガイベントの未知の強豪=外国人来襲としては、アメプロ事情No.1の『マット界舞台裏』には?かも。

詳細版はマット界舞台裏7月3日号新日Dominion中井UFC安芸戦士Bオートン水色革命GloryPowerPlayに掲載されました。

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マット界舞台裏6月19日号次IWGP谷川貞治Glory長瀬館長マカオ泰拳CAC武藤船木BJマリガン
▼あの男がIWGP奪回に乗り出す! 今回は“情報”ではなく予想?