(C)TNA
アメリカを象徴するチームと言われるNFLダラス・カウボーイズが登場
WWEに次ぐ全米第二のメジャープロレス団体TNA。日本でも日テレG+で放送が開始された事と、武藤敬司率いるWRESTLE-1と提携した事により日本のプロレスファンにも知名度が増してきている。
2014年6月15日にテキサス州アーリントンでTNAのPPV大会『TNA スラミバーサリー2014』が開催された。
メインでは、当初、現TNA世界ヘビー級王者のエリック・ヤングと悪のオーナーMVPが王座を賭けて一騎打ちを行なう予定であったが、MVPが怪我で欠場の為、ボビー・ラシュリー対サモア・ジョー、ケニー・キング対オースチン・エリーズのそれぞれの勝者とヤングで3WAY金網戦タイトルマッチをメインで行なう事になった。
女社長ディクシー・カーターの暴走を止め、TNAを正常化させるという事で株式を買い占め発言権をもってTNAに乗り込んできたMVP。オーナー権を賭けたチーム・ディクシーの戦いに勝利して、遂にオーナー権を掴み、正義のオーナーとして団体を仕切ったのもつかの間。自らが王座を獲りたいというエゴで、ボビー・ラシュリー、ケニー・キングと共に電撃ヒールターン(悪役転向)し、オーナー権を盾に、現王者ヤングを卑劣な手段で攻撃し続けるMVPだが、この悪の策略からヤングは王座を守る事が出来るのか?3WAY戦に勝ちあがってきたのは、MVI派のボビー・ラシュリーと、MVPに反発しているベビーフェイス側のオースチン・エリーズとなった。
試合は、金網最上段からエルボーまで飛び出したエリック・ヤングが、最後は、エリーズをパイルドライバー(WWEでは危険と禁止されているので、敢えてTNAでは複数選手が使用している。最近、ヤングもこれをフィニッシャーにしている)で仕留めてフォール勝ち。見事、王座防衛を果たすと共に、エリーズと健闘を讃えあった。珍しくクリーンに決着をつけた上、お互いを認め合うというTNAにしては珍しい終わり方だった。
ミスター・アンダーソンとジェームス・ストームの一戦には、アンダーソン側に、地元テキサスのダラス・カウボーイズ(プロ・アメリカンフットボール (NFL) チーム)が加勢。地元のスーパースターの登場に会場も爆発した。
また今年のTNA殿堂入りが発表され、なんとチーム3D(ダットリー・ボーイズ)が受賞。ブリー・レイ(ブラザー・レイ)とディーボンの名タッグチームだが、これでTNAを離脱していたディーボンもリングに招かれ、ブリー・レイと共に喜びを分かち合った。もう一度、2人でタッグ王座を狙うとブラザー・レイは猛アピールしたが、その前に現在の抗争相手であるイーサン・カーターⅢとの決着戦が待っていた。ブリー・レイは、テキサスが生んだレジェンドであるテリー・ファンク、スタン・ハンセンへの尊敬を口にして(テキサスが会場)、そのギミックで入場。凶器なんでもありのテキサス・デスマッチで激しくやり合う両者。そして遂にリング下に並べたテーブルにイーサンを寝かせて、ブリー・レイが仕留めようとした時、女社長ディクシー・カーターが、甥(という設定)のイーサン救出を懇願に来たのだった。
憎きディクシーの登場にブリー・レイは我を忘れて追いまわす。その隙をついて意識が戻ったイーサンは、攻撃を試みるが、間違ってディクシーに誤爆してしまう。気を失ったディクシーを捕まえたブリー・レイはテーブルに乗せ、なんとディクシーをテーブル葬にしようとしたのだった。しかし、間一髪、ディクシーのコバンザメであるロックスター・スパッドが救出。そして、背後からイーサンが、ブリー・レイを竹刀で殴り付けた! ディクシーに気をとられていたブリー・レイは竹刀を浴びてリング下のテーブルに落下。そのまま立ち上がる事が出来ず、なんとイーサンが勝利となった。タッグ王座より先に、チーム・ディクシーを退治しないとブリー・レイは何もはじまらないだろう。
更に、プロレス名門一家、エリック一家のケビン・フォン・エリックの2人の息子、ロス&マーシャル・フォン・エリックも遂にTNAデビュー。父親であるケビンも、久しぶりに出身地であるテキサスの会場に登場し、息子達とザ・ブローマンズの対戦をリング下で見守る。試合は、形勢不利とみたザ・ブローマンズが椅子で攻撃して反則負け。これを見たケビンが激怒、リングに上がり、ザ・ブローマンズに、必殺技アイアンクローを見舞ったのだ。
かつてエリック兄弟としてテキサス州では絶大な人気を誇ったケビンの久しぶりの雄姿に、会場からは大きな声援が飛んでいた。
TNA インパクト・レスリング
“衝撃!”アメリカンプロレス『TNA』 | プロレス | CS放送 日テレG+
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■ TNA スラミバーサリー2014
日時:2014年6月15日
場所:アメリカ・テキサス州アーリントン
<TNA世界ヘビー級王座スティールケージ3WAYマッチ>
○エリック・ヤング(王者)
ピンフォール
●オースチン・エリーズ(挑戦者)
ボビー・ラシュリー(挑戦者)
<シングルマッチ>
○ミスター・アンダーソン
ピンフォール
●ジェームス・ストーム
<テキサス・デスマッチ>
○イーサン・カーターⅢ
テーブル葬KO
●ブリー・レイ
<ノックアウツ王座タイトルマッチ>
○アンジェリーナ・ラヴ(王座防衛)
ピンフォール※ベルベット・スカイ介入
●ゲイル・キム(挑戦者)
<タッグマッチ>
○ロス&マーシャル・フォン・エリック
反則
●ザ・ブローマンズ
<シングルマッチ>※勝者がメインの3WAYに参戦
○オースチン・エリーズ
ピンフォール
●ケニー・キング
<シングルマッチ>
○マグナス
ピンフォール
●ウィロウ(ジェフ・ハーディ)
<シングルマッチ>※勝者がメインの3WAYに参戦
○ボビー・ラシュリー
ピンフォール
●サモア・ジョー
<Xディビジョン・ラダータイトルマッチ>
○サナダ(王者)
ベルト奪取
●ティグレ・ウノ、クレイジー・スティーブ、エディ・エドワーズ、デイビー・リチャーズ
2014年6月14日に、カリフォルニア州 バレー・センターでトミー・ドリーマーが主宰する『House of Hardcore VI』が開催された。ドリーマーの人脈で元WWEのスーパースターから、インディの大物まで集結。更に、レジェンドであるミル・マスカラスも参戦、テリー・ファンクもドリーマーのセコンドとして登場した。
ミル・マスカラスは勿論、勝利。そんな中、メインでは現在のインディ界の中心であるヤングバックスがバッド・インフルエンスに勝利している。
■ House of Hardcore VI
日時:2014年6月14日
場所:アメリカ・カリフォルニア州 バレー・センター
<タッグマッチ>
○ヤングバックス(ニック&マット・ジャクソン)
ピンフォール
●バッド・インフルエンス(クリストファー・ダニエルズ)
<テーブル、ラダー&チェアー3WYAマッチ>
○マット・ハーディ
ピンフォール
●トミー・ドリーマー、カリート
<シングルマッチ>
○ミル・マスカラス
ピンフォール
●アーロン・アギレラ
<シングルマッチ>
○マイケル・ベネット
ピンフォール
●ランス・ストーム
<シングルマッチ>
○ハードコア・ホーリー
ピンフォール
●アダム・ピアース
<タッグマッチ>
○Xパック、リキシ
ピンフォール
●ガングレル、マット・ストライカー
<シングルマッチ>
○ジョーイ・ライアン
ピンフォール
●トマソ・チャンパ
・クリス・マスターズのマスター・チャレンジ
電子書籍版はマット界舞台裏6月26日号WNC消滅W1再編秋山援軍谷川K1美少年IceRibbon広島BJWファイブ11に掲載されました。
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