マーク・ハント勝利!中井りん無念!『UFCファイトナイト85』+『リスペクト・ワールド・シリーズ』

(C)Photo Courtesy of UFC

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 3月20日(現地時間)にオーストラリアのブリスベンで『UFC Fight Night 85: Hunt vs. Mir』が開催された。
 言わずと知れたK-1 WORLD GP 2001 覇者 “スーパーサモアン”ことマーク・ハントと第10代UFCヘビー級王者フランク・ミアが激突!ド迫力のヘビー級トップファイターの戦いがメインイベントで組まれた。
 日本でのK-1全盛期、無名のファイターから一気にK-1 WORLD GPを制覇するまでに駆け上がったマーク・ハント。何度打たれても倒れない世界屈指の打たれ強さと高い俊敏性、そして格闘技界屈指のハードパンチを武器にKOを量産してきた。
 2004年に総合格闘技に転身しPRIDEと契約。高阪剛が引退をかけたPRIDE 無差別級グランプリで壮絶な殴り合いを制して勝利。その後UFCへと活躍の場を移してから4連勝するが、両足をケガしてしまい長期離脱してしまう。
 しかし、復帰戦のアントニオ・シウバ戦で両者184発の打撃を繰り出し血まみれの”怪獣大戦争”を見せた試合は互いに譲らずドロー判定。昨年11月に約2年ぶりとなった再戦では見事KO勝ちで決着をつけ、今回の戦いに挑む!

 一方のフランク・ミアは第10代UFCヘビー級王座、2008年にはヘビー級暫定王者にも輝いた実力の持ち主。空手、レスリング、ブラジリアン柔術などをベースに、サウスポーを武器に戦うヘビー級ではめずらしいテクニシャンとして人気が高い。UFCのリングでは自慢の関節技で3人の腕を骨折に追い込んだほどの名手で、その証明としてこれまで倒してきた相手も名高い選手が多く、ブロック・レスナー、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ミルコ・クロコップら超一流ファイターをマットに沈めてきた。
 UFC11戦中、ファイト・オブ・ザ・ナイトなどを5回受賞するなど”名勝負製造機”としても名高く、ハードパンチを武器にKOを狙うハントと、サブミッション・オブ・ザ・イヤーにも輝いたことのある関節技でタップアウトを奪いにいくミア。
 自分の得意技で勝利し、タイトルマッチ挑戦へと近付くのは果たしてどちらか注目されたが、試合は、なんと1R決着だった。グランドにいくことが出来ないミアに対して、ハントが強烈な右フックを炸裂させ、ダウンを奪う。レフェリーが無理と判断し、見事にハントがKO勝ちとなった。

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 また、前座ではレスリー・スミス対中井りんが組まれ、見事にスミスが判定勝ちした。

 ちなみに今大会の見所はWOWOWのUFC実況者である稲垣收記者が電子書籍の決定版として入稿しているので併せてご覧ください。
週刊ファイト3月24日号内藤IWGP藤田逝き場RizinパンクラスMハントIGFロクサンInvicta

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■ UFC Fight Night 85: Hunt vs. Mir
日時:2016年3月20日(現地時間)
場所:オーストラリア・ブリズベン

<ヘビー級>
○マーク・ハント(ニュージーランド)
 1R KO
●フランク・ミア(米国)

<ウェルター級>
○ニール・マグニー(米国)
 3R 0分46秒 TKO
●ヘクター・ロンバート(キューバ)

<ライト級>
○ジェイク・マシューズ(豪州)
 3R 4分45秒 リアネイキドチョーク
●ジョニー・ケ-ス(米国)

<ミドル級>
○ダン・ケリー(豪州)
 3R 1分36秒 TKO
●アントニオ・カルロス・ジュニオール(ブラジル)

<ミドル級>
○スティーヴ・ボッセ(カナダ)
1ラウンド0分52秒
●ジェイムズ・テフナ(豪州/ニュージーランド)

<女子ストロー級>
○ベック・ロウリングス(豪州)
 判定 3-0
●ハム・ソヒ(韓国)

プレミアムカード
<女子バンタム級>
○レスリー・スミス(米国)
 判定 3-0
●中井りん(日本)

 3月19日(現地時間)にスペイン・マドリードで『Respect World Series 1 Madrid』が開催された。
 このリスペクト・ワールド・シリーズは、欧州で旗揚げされた新しいキック団体だ。ルーマニアのメジャーキック団体スーパーコンバットの主力選手を中心に、欧州の大物が集結。メインには、スーパーコンバットのエースであるラウル・カティナスが、スペインでキックだけではなくMMAでも活躍するデビッド・トラレッロと対戦した。試合は見事にカティナすが勝利し、スペインのファンに強さを見せつけたようだ。
 また、スーパーコンバット中量級のエースであるアンドレ、ボグダンのストイカ兄弟も参戦するも、アンドレ・ストイカはムラデン・クジャンデジックに敗れるという波乱となった。
 K-1やグローリーでも活躍したベンジャミン・アデグバイが、KOKでも活躍したマキシム・ボロトフと対戦。アデグバイはグローリー王者リコ・ベホーベンに挑戦し敗れているので、出直しとなる。試合は、アデグバイが貫禄の判定勝ちとなった。

■ Respect World Series 1 Madrid
日時:2016年3月19日(現地時間)
場所:スペイン・マドリード

<ヘビー級>
○ラウル・カティナス(ルーマニア)
 判定
●デビッド・トラレッロ(スペイン)

<95キロ級>
○ムラデン・クジャンデジック(クロアチア)
 KO
●アンドレ・ストイカ(ルーマニア)

<クルーザー級>
○ボグダン・ストイカ(ルーマニア)
 判定
●ボージャン・ジャピナ(セルビア)

<ヘビー級>
○ベンジャミン・アデグバイ(ルーマニア)
 判定
●マキシム・ボロトフ(モルドバ)

電子書籍版は金曜25日発売『週刊ファイト3月31日号』に収録されました。
週刊ファイト3月31日号冬木薫詐欺新日愛知大阪リアルジャパン飯伏幸太-大怪獣モノUFC

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▼ UFCファイト・ナイト inブリスベン展望
 Text by 稲垣 收
・元K-1王者ハントvs元UFC王者ミアのヘビー級ランカー対決
・ハントはミオシッチ戦でも減量失敗。原因は少年時代の「飢え」
・ミアはノゲイラ、ミルコ、レスナーを破った王者
・「作戦はミアの顔面にパンチを叩き込んでKOすることさ」
稲垣收のUFC情報~3月20日にオーストラリアのブリスベンのブリスベン・エンターテインメント・センターで開催されるUFCファイト・ナイト。メインでは、元K-1王者のマーク・ハント(UFCヘビー級ランキング9位)が元UFCヘビー級王者フランク・ミア(同10位)と激突する!
 アントニオ・シウバを1R KOしたばかりの剛腕ハントが、寝ワザ師ミアを仕留め、ふたたびタイトル戦線に食い込むことができるか?